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いよいよ、年の瀬も迫りに迫ったというのに、困った夫はあとを絶たず・・。昨日から今朝にかけて、情報の女とラブホにいるとの連絡が調査から入る。
夫とは別れたくないという奥さんのいじらしい心根を知っているだけに、今知らせるべきか
知らせざるべきか大いに迷ったが、ともかく一夜明けるまでまとうとおもっていると、早々に奥さんからメールが届く「昨日の様子はどうでしたか。お友達と飲みにいってるとはおもうんですけど・・」・・・しばしの躊躇・・だかしかし、後日この結果は報告書という形でどうせ知らせなくてはならない。嘘を言うわけにはいかないのだ。事実を積み重ね、そしてそのなかからよりよい方法を一緒に探してあげるのが私の役目。一時の同情で道を誤るわけにはいかない。
・・・ええぃっ!!・・「昨日、彼は女とラブホテルに入りました。詳しいことはまだ連絡がきていません。追ってお知らせしますが、今日はがまんしてくださいね。とても無理なことを承知でお願いしています」・・・
というのも、今日は仮の一族が彼の家に集まる日なのだ。この日に取り乱してはあとあとよろしくない。聡明な奥さんの理性に賭けよう・・・だがしかし、メール送って6時間半。奥さんから
は、なんの返信も届かない。結婚後、夫の機能に問題があって子供に恵まれず、やっとの治療で双子の赤ちゃん。その後も跡取りを・という前時代的な夫の要望にさらに無理を重ねて体外受精で男の子まで無理した奥さんにこの仕打ち・・
許せないではありませんか。しかも、奥さんは健気にもまだやり直したいと訴えているのです。

実は、相談者にはこういう理不尽な夫をもった健気妻が多いんですね。なんで、こんな男に・・とおもうこともしばしば・・。ほんとに、仕事がらみでなかったら独身のK班長、E調査員にも紹介したいとおもったりしてるんですが・・
(K班長の独り言・・子供三人はきついっす・・)
                                ・・・・た、たしかに・・(汗)

かくして、2004年も雪の舞う寒い夜にしんしんとすぎていくのでした。。

# by sala729 | 2004-12-31 21:04

私達の仕事は、日曜日だからといってお休み・・と、いうわけにはいかないのです。
もちろん、お正月もお盆もありません。順番で休みをとりますが、それでも、思うよな家族サービスや予定はいれられないのです。
私は、なにより仕事ずきですから、いつも仕事・・と、いう環境のほうがずっと嬉しいのですが、ご家族にとっては、そうもいかないでしょうね。
もしかしたら、お休み日に調査を入れるプログラム組む、私のこと、嫌っているかも・・なんておもいながら、今日も、お正月早々の調査を入れてしまいました。
水商売の女性と、ふと出来心で浮気をしたら奥さんにばれて、離婚を迫られ、その女性と半同棲していたら、その女性に他の男の影がある・・というのです。

自業自得よ。と、あなたは笑いますか?
確かに、夫として、彼は不実です。奥さんに放り出されてもしかたありません。(彼が放り出されたと言うのです)でも、だからと言って、半同棲の女性に他の男の影があるのを仕方ないと黙認することは別の問題です。
自分の目でその事実を確かめて、本当にそんな事実があるなら、彼は女性とのことを考え直すというのです。考え直して・・それからどうするの?とは、聞けませんでした。

身勝手だけど憎めない。わがままだけど許してしまう。こんな夫婦は世間には多いですね。
我慢するほうがいて、傍若無人な方も存在する・・人間界ってよくできてるじゃないですか。

この仕事をしていると、どんな夫婦関係であっても、それ許して認めてしまえるようになりますね。それがよいことなのか、よくないことなのか・・それの答えはそれぞれの心の中にしまって
おくものでしょうね。

年末とはいえ、案外空いている新幹線からホームに飛び降りて今日もエスカレーターを駆け下りる私です。

# by sala729 | 2004-12-30 23:03

やりましたよ。わが社の実力発揮!
わが社が全国組織であることはももうここに告知済みてすが、その本領発揮するのは「家出捜査の実力」なんです。発見率は業界ナンバー1。これは言うまでもないのですが、その捜査の実力と執念は、わが社ながら「おそるべし・・」。
2年間の逃亡生活にピリオドを打ってあげたのは、某支社のチームリーダーH氏。山陰を出て、阪神地方をさまよい、仮住まいを続けていた彼を、見つけたのはさすがに「家出のH」と呼ばれている実力です。
H氏は、ハンサムぞろいのわが社のなかで1.2を争う美形です。写真をUPできないのが残念でなりません。ま、それはさておいて、その実力も言うまでもありません。そのH氏からの電話で「○○さんが見つかりました」との一報に、遅れてきたクリスマスプレゼントを見つけたような気持ちが湧き上がりましたが、まずは奥さんにTEL。
電話の向こうで呆然とする奥さんの顔が見えるようです。借金と嘘をかさね、エリートサラリーマンの職を失い、妻と子供と実母まで謝金の海のなかに捨てていった夫でも、夫は夫。だからこそ、探してもいたし、日々を耐えていたのだとおもいます。初対面のときは取り澄まして、冷たい印象すらあった奥さんが、涙まじりで「ありがとうございます」というのを聞くと、こちらの胸も詰まりそうです。
しかし、家出の調査は実はこれからが大本番なのです。
奥さんと夫を引き合わせなくてはいけません。H氏の指揮のもと、愛嬌とのりの軽さでは誰にもまけないI調査員たちが大活躍。早朝のJR駅に奥さんを迎えて、まつこと数十分。
黙って、夫の前に立つ奥さんにしばしの沈黙・・そして、夫は「やぁ」と片手を挙げました。
そうするしかなかったのでしょうね。
H氏たちは遠巻きに見守って、夫婦の会話ができる準備を整えます。

夫婦でどんな話になったのかは、窺い知れませんが、夜になってわたしのところに奥さんから「ありがとうございました。調査のみなさんにもたいへんよくしていただいて、充分にお礼
もいえなかったのですが、よろしくお伝えください。」とまずは型どおりの言葉があって、
少しお話したあと、「ところで、あの責任者の方はなんとおっしゃるのですか?」と、突然の質問。「え・・なにか失礼がありましたか?」と、お聞きすると・・少しはにかんだようなあまやか
な口調で奥さんは「いいえ。とんでもない。とてもやさしくしていただきました。それに・・・素敵な方ですね」と、ぼそっと・・・・
む。むむむ・・・こ、これはへんな方向にいってしまっては大変・・・

「ええ。彼はたいへんな愛妻家なんですよ。最近子供もできましてもうメロメロなんですよ。
ですから、お父さんの家出になると、余計に力が入るようです」と、つい牽制口調で言うと「
そうですか。もう結婚してらっしゃるのですか。お若いとおもったんですけど・・」と、残念なような、まだ心残りのような・・。
では、とどめにとばかり・・「いいえ。彼は若く見えますが、そうでもないんですよ。みなさん
誤解されてますけど、年聞いたらびっくりされますよ。」・・(ごめんなさいH氏。これも
あなたのご家庭を守るためです。ゆるしてください)
まだまだ、H氏のことを聞きたがる奥さんを制して早々に電話を切った私でした。

ほんとに、いろいろなことがあります。
相談者のご家庭もそうですが、調査に携わる彼らも、そういう危険(どんな危険??)にさらされているのです。ほんとに、みなさんがおもってるほど、お気楽な仕事じゅないんですよ。
この仕事も・・
でも、ひそかに、調査員になりたいなんて、おもっている方もあるかも・・(笑)

それでも、家出の発見はなにより嬉しいです。
家族の方の涙、涙の喜びをまのあたりにすると、この仕事の醍醐味としみじみ感じます。

今日もいい一日でした。。。

# by sala729 | 2004-12-29 09:55

月曜日が週の始まりなのか、日曜日からなのか、いろいろな解釈と理解があるでしょうが、私は一週間は月曜日から始まると体感していますね。
出勤時の長い渋滞の道路で半分覚醒しなが、流れに身を任せていると、「一週間の始まりだな」と、実感するのです。
でも、わたしはこの感覚が決してきらいではないですよ。私は自他共に認める「お仕事大好き人間」ですし、自分のすべてを仕事最優先にしています。これは、会社への忠誠心とか
責任感とかいうような格好のよいものじゃなくて、ただただ仕事が好き・・それだけなんですね
家族からは「一昔前の会社人間」と、化石のように陰口たたかれてます(笑)

さて、まずここで、私の仕事をとりまく環境をちょっとお教えしておきます。
私は冒頭にあるように、某大手調査会社の相談員という仕事をしております。ここは全国組織で、各所に支社。営業所があり私もその一隅に身を置いています。
うちのチームのリーダーはO氏。背が高くて、精悍です。理論も整然として、時には上に向かっても、堂々と持論を展開して、上から煙たがられているのか、信頼されているのかは私たちには判りませんが、部下からは絶対の信頼を持たれているのは確かです。背が高いのに、
姿勢がやたらによいので、初対面の人には威圧感を持たれることもあるのですが、そのリーダーの弱点は5歳のお嬢ちゃんと2歳の息子さん。もう、このふたりにはメロメロ、デレデレの
マイホームパパでもあります。(わたしは、別にもうひとつ握っていますが、これは切り札としてとっておきましょう(笑))
ナンバー2は、N主任。彼は調査の責任者でもあります。彼も背が高くO氏と並べは、まるで
マッターホルンの雪壁のようです。O氏いわく、N主任はアメリカの有名テレビドラマの主役の
男性俳優にそっくりで、社内では密かに「バウアー」と呼ばれています。仕事の能力は、社内1(全社でですよ)。これは誰もが認めるのてすが、如何せん・・・ここだけの話ですが、愛想がない・・のですね。およそ媚とか愛想とかいうものを一切持ち合わせていない職人資質の仕事をしていますので、高い能力がそのまま本社の評価とされているかどうかははなはだ疑問ですが・・私としては、そのほうが実は好都合で、いつまでもここにとどめておけると密かに
喜んではいるのですけれどね(ごめんなさい・・N主任)

そして、そのN主任の子分がK班長。
なのですが、一晩でみんなを紹介していたら、いくら時間があっても足りないほどの個性派
ぞろいですので、あとは追って、次々と・・。楽しみにしてくださいね。

さて、本当に押し迫った2004年。まだまだ時間は続いています。今日はどんな相談が舞い込んでくるのでしょうか・・・

# by sala729 | 2004-12-28 09:54

12月も押し迫っているというのに、なぜかのんびりと時間がすぎていくような気がしているのは、私だけなのでしょうか?
土曜日の家出妻の相談電話は、夫の愚痴が延々と続き逢う日取りすら決められないという
優柔不断さ。結局は夫のこの性格と、お酒が入ったときの暴力に妻が耐え切れず反乱した・・ということなのでしょうね。
多いですよ。ふだんはいらいらするぐらいなにも決められないのに、一旦お酒が入ったら凶暴なトラに変身する男性って・・。それは哀れなほど自制心というものを失っていて、傍目には「ばかねぇ」ですみますが、当事者の奥さんや子供たちはそうはいきませんよね。そういう
男を選んだのも、あなた・・と、言ってしまえばそれまでですが、間違いや過ちは誰にでもあるもの。それを責めるのはちょっと酷というものでしょう。その間違いをなんとか正すために、人には知性も、思考もあるのですから・・・。でも、そういう環境にどっぷり漬かったまま、あきらめたり、開き直ったりしてはだめですね。子供がいたらなおさらそれは許されない。そういう環境を選んだ責任は自分にあり、子供にまで及ぼしてはいけない。いわば「製造責任」ですよ。
 
 ともあれ、突然空いた日曜日、久しぶりに映画に行ってきました。指定席でゆっくり~~と
いうのはいいですねぇ。見たのは「レディジョーカー」。私は知る人ぞ知る高村薫ファンで、
ファンであればこそ、彼女の作品の難しさを知っている自負していますので、どれだけ映画化が難しいかよーく知っている・・つもり(笑)
 前の「マークスの山」も、期待はずれだっただけに、そう期待を持たないようにとおもってはいました。ところが・・映画の前半はそんな予想を裏切って、なかなかの出来。
複雑なプロットをよくここまでとおもうほどの鮮やかさ。・・・が、しかし・・如何せん、時間足らずでしょうね。後半が、まとまりもなく、ぷっつんと切れた・そんな印象でしたね。しかし、全体評価は「秀作」ですよ。もし、機会があれば一度見てください。あ、でも俳優さんたちには期待もたないほうがいいですよ(笑)。あのなかで、私的に一番よかったのは「吉川晃司」でしたね。

# by sala729 | 2004-12-27 10:37