昨日、板橋で両親を殺害して、現場に爆破装置をしたまま、逃げていたという長男が逮捕されたというニュースを、知ったのは、相談を受けるために400キロの道のりをOリーダーの爆発的暴走と紙一重の、ドライブテクニックで西に、西にと向かっているところでした。

こういう未成年の事件を聞くたびに、今までかかわってきた幾多の少年や少女たちの顔が次々と浮かんできます。私が、触れ合う少年少女は、たいていが家出の相談から始まります。
一番年若い子は小学6年生という女の子がいました。

前述の亮二君と同じで、お母さんが少女を連れて再婚した義父は厳しい人でした。下に妹もできて彼女はますます家にいずらくなり、いつしか同級生の友達の家に入り浸るようになりました。その同級生という子も、母親がフィリピン人で、父親は日本人。しかし、父は二年前から姿を消したままで、現在は母親が水商売で働いて、生計をたてているということで、家庭環境はよくありません。そういうところに、女の子が溜まり始めると、いつしか男が現れ、少女たちを集団で食い物にしょうと画策するのです。
この少女の母親も、捜したいけど、夫は反対している。「ほっておけ」といわれていると、さめざめと泣きます。そして、セオリーどおり、母方の祖父母が調査料金を払って、捜索がはじまったのでした。

少女は一週間目には、近所のコンビニで目撃されていました。
未成年の家出ということで、警察の協力を得て、コンビニの防犯テープをみると、それらしい
女の子が写っていますが、ミニスカートに、まつげはばっちり。ぎんぎんのグロウリップに、つめはキラキラ。髪はもちろん金髪で、かきあげた襟足の悩ましいこと・・(--)
義父は「違う。これは別人だ。」と言い切りましたが、母親は・・消え入るような声で
「そ、そうです。。うちの子です。間違いありません・・」
義父は、「ばっ、ばっかな。。。お前、あの子はまだ11だぞ。こんな、こんな飲み屋のねーちゃんみたいなはずがないじゃないか。」と、顔を赤くして叱責します。
・・・・「いいえ。あの子です。・・・間違いありません。」

母親のこの一言を手かがりに、探しに捜しました。
そして、やっと見つけたのが、北神戸の山の上の展望台。それも、内偵調査でコンタクトをとっていた、先輩と称する男の子のもとに入ったSOSメールから割り出されました。
見つけたとき、ふたり(少女とハーフの友人)は、秋とはいえ、肌寒い山の展望台で、ミニスカートから惜しげもなく投げ出した足を震わせていました。
事情を聞くと、お金がなくなり、出会い系で男を誘って、ふたりで車に乗せてもらったら、ここで降ろされた。おじさんだったけど、エッチもしなくて、なにも言わなかったし、でもお金もくれなくて、ふたりでわーわー言ったら、突然ここで降りろって言われて・・・・。

この娘たちには、ことの重大さが判ってないようです。そのおし゛さんは、ここで降りろと言い
そのまま去ったからよかっただけで、強姦や、殺人や、拉致なんてことになっても、もう現在の日本では、少しも珍しいことではありません。

この子たちが、自分の幸運をどう受け止めているかは判りませんが、これは本当に何万分の一の確立の幸運ではあるのです。そしてまた、少女も母親になにか言いたいこと、母親はなにか少女に言わなければいけないこと。しなければいけないことが残っているのです。

最近は、再婚どころか再々婚。再々再婚と、果てしなく再が続く方もいらっしゃるのは事実です。結婚は両性の合意の上・・というのも憲法の謳われています。
しかし、ほんとうに、ふたりだけのものでしょうか?

私は、再婚の是非を問うているのではありません。
親と子の問題を問いただしてみたいのです。
親であり、子であることの、意味と意義を・・・・。

前述の亮二君(彼は、未成年ではありませんけれども・・)も、この少女も、板橋の少年も、親たちになにを求め、何に飢え、今現在、彼らが欲しているものはなんなのでしょうか?
彼らはそれが満たされないがために、家出をしたり、両親を殺害したりしているのでしょうか?
その満たされないものとは、大人には見えないものなのでしょうか。
いつから、見えなくなったのでしょうか。。子供から大人になるために、周りがグレーに染まるサングラスを知らない間にかけていた人間だけが、「大人」と呼ばれるのでしょうか。。

そうかもしれないという肯定の声も聞こえます。言い訳だという非難の声も聞こえます。
でも、大人から「親」になったとき、そのサングラスをちょっとだけでも、外すことができるなら
どんな困難をも乗り越えて、外してみたいものです。
自分の仕残した、なにかを見極めるために・・。
それは、親としての責任の結果を知ることであり、仕残したことの決着をつけることであり、
なにより子供から愛され、親として認められたいからなのでしょう。。。

物分りのよい親や、優しい親にはなれそーもありませんけれど(苦笑)、自分のけじめはじぶんでつけること、子供に見せられるそんな親になりたいものだと、私は思います。
板橋の少年のご両親は、今どこから彼を見ているのでしょう。今一番、心が痛いのは、彼ではなくて、ご両親なのではないかと思うと、私の胸もチクリとしたような気がしました。。。
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by sala729 | 2005-06-23 15:09