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そこは海辺の町とはいえ、行けども行けども目的地は遠く、高速道路を三本も乗り換え、国道をひたすら走り、その所要時間の合計が4時間という、まさに日本の片田舎・・・でした。

話は複雑で、四人兄弟の梨本家の長男は、よく言う「長男の甚六」とやらで、いいように言えば優しい。
はっきりいえば、優柔不断な正真正銘の「長男」といえるタイプの方のようです。
20才年下の三度目の妻、まつ子さんは、陰気で暗く、いつも下を向いているような正確で、もごもごと何を言っているか判らず、年上の義兄弟たちにも軽んじられているようでした。

その、長男夫婦の一粒種の翔馬君(5才)が、交通事故で亡くなったことが今回のご相談の発端でした。
それは、未成年の運転する家族所有の車で、事故自体は気の毒ではありますがごく普通の交通事故でした。
ただ交通事故ですから、それに伴う賠償金や、保険金は当然おりるはずで、翔馬君には金額は不明ですが三つの保険がかけられていたそうです。

長男さんは年がいって産まれた翔馬君をことの外可愛がり、その葬儀の時は立っておれない有様だったそうです。
それが原因か要因かは不明ですが、彼はぐっと塞ぎこむようになり、顔から表情が失せました。仕事にも出られなくなり、食事も取れない。
そのうち外出もできない・・・・そんな日々が続きました。

心配した妹さんたちが、無理やり自宅に招くと、そこでは出されたものは全部たいらげます。
不審に思った妹さんが問い質すと
「うちのがなぁ、めし作ってくれんのぎゃあ。わしもそんならそれでええかっちゅうておもーて。」
「ご飯作ってくれんてなんで?」
「判らんけど、毎日、出ていっとるわ。帰りも遅えし、何しとるかも言わんし、そりゃしょがねぇわな。」
「しょうがねえって、旦那のご飯も作らんで、主婦がなにしとろーが?」
「さぁ??なんやてな。。。」
「なんやてなって、兄さん、あんな叱らんのかな?」
「叱ったってどうなることもないぎゃぁ?」


もくもくと、出された食事を取る長男さんの背中は痩せて、シャツの上からもその脊髄の形がわかります。よく見ると、シャッの袖や首周りは薄汚れた黒いわっかがとりまいています。


「そいで賠償金や保険の話はついたん?」
「んや。それはまつ子がしょる。けんど、なんやら難しいことになって、今停止されとるそうやわ。」長男さんはこともなげに言います。

「停止ってなんで?」
「いや、わしにはよう判らんて。あいつは前に○○生命行きよったから、そこんとこはよー知っとろうが・・」
「それにしたって・・・・」

妹さんはこの頃、まつ子さんの嫌な噂をあちこちから聞いていました。
男ぐせが悪い。死んだ子だって、誰の子かわからん・・・とか
表と裏との顔が違いすぎる。ジキルとハイドみたい・・・・とか。
保険会社に行っていたのは、保険金詐欺するつもりじゃいか・・・とまで言われていました。

そんな中で、とうとう長男さんが「強度のうつ病」で入院することとなりました。
長男さんにも、入院給付が二つ。生命保険が二つかけられているそうです。

その入院に付き添った妹さんに長男さんは苦しげに訴えます。
「まつ子がのう、翔馬が死んだのはわしんせいじゃ、言いよるんよぉ。わしが、連れ出さんやったら、あんなことにはならんかったんじゃと・・」

確かに事故は深夜のコンビニ前で起きました。
夜中に起きてぐすぐず言う翔馬君を連れて、長男さんがコンビニに来て、買って、店を出てすぐの事故でした。

しかし、それにしても・・・この言葉は強烈です。。。
溺愛していたわが子の死に、心が壊れかけている父親に向かって、母親が、「あの子が死んだのはあなたのせいよ」と、囁き続けるなんて・・・・想像しただけでも、オカルトチックなシーンではありませんか?

しかも、この翔馬君・・・・ご近所では長男さんの子供ではない・・との噂が充満しているのです。
もちろん、長男さん自身はこのことを知りませんが・・・・。

長男さんは即入院となりました。。。


そこで残されたご兄弟が相談して、まずまつ子さんの行動を見てみょうか・・・ということになった
らしいのです。
兄夫婦が離婚するにせよ(まつ子さんからはもうそんな話も出ているらしいのです)、このままでは長男さんは裸一貫で放り出されます。
病弱の兄を扶養するのは、誰にとってもなかなかに難しいことです。


そして、それが決まって、調査が始まりました。
費用が入金されま・・・・・・・せんでした(ーー;)

ここからが本日のメインテーマです(笑)
妹さんは、近くの簡易郵便局から振り込みました。
中年の局長が確認して受付ました。

でも、入金がありません・・・・・・・
当然、問い合わせます・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「昨日、××さまからこちらに入金いただいた件についてなんですけど」
「どーいうことでしょうか?」
「まだ、こちらに入金されてないんですけど?」
「え!・・ち、ちょっとお待ちくださいね。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・待つこと30分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あ、あれは普通振込みですから三日か、一週間くらいかかります。」
「一週間もですか?」
「ええ。ここから地区の局に行って、地域事務センターに回って、照合してそれからですからね」
「一週間か三日かではずいぶん違いますので、どれくらいかかるのか確認くださいますか?」
「えぇぇ。ほんとは今日入金なんですね。そしたら、相手さんが書類間違えたんですわ。送った
書類返してもらって改めて書いてもらわないといけないから、あと一週間かかりますね。」

ぎぇぇ・・・・そんなばかな・・・

「じゃ、書き直さなくていいですからこのまま処理していただいたら一週間ですか?」

ここで待たされること一時間。。。


「あのですね。電信ですから一度依頼者さんに連絡して書き直してもらいます。依頼者さんが
用紙間違えたので。」
「いや、だからそのままの用紙でいいです。昨日送ったものでいいですから、それで処理してください。そしたら一週間ですね?」
「いや、間違えたのは依頼者さんなんです。だから書き直して」
「そのままでいいです。そのまま処理してください。」
「お、落ち着いてください。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って落ち着いてないのは誰よ???・・・・・・

「もういいです。直接私から、センターに問い合わせしますから、センターの番号と担当者名を教えてください。」
「いゃ、あ、あのこれは今。。別室からかけているので、番号を取りに戻らないといけないので、
・・・がちゃん・・・ツー・ツー・ツー」

これで、私のクレーマー魂(そんなものあるんかいな?)に火がつきました。。。。


結局、そもそもは依頼者が用紙を間違えて書いたことは事実ですが、それをそのまま簡易郵便局が通してしまっていたのです。
ということは、今日、私が問い合わせしなかったら、このミスはまだ気付かれずに、もっと後日の処理になっていた・・・・ということですね。

「これは、どなたのミスですか?依頼者さんですか?そちらですか?」
センターは答えません。
「依頼者さんが用紙を間違えるのは仕方ありませんよね。シロウトさんなんですから。でも、局がそれをそのまま受付てしまったら、責任はどこにあるんでしょう?
それでも、依頼者さんですか?
受け取るうちですか?」
「い、いえ・・・・受け付けた、簡易郵便局です。」
「そうですよねぇ。でも、それを簡易局の局長さんは、相手方のミスとおっしゃったんですけど・・
そちらですよね?」
「は、はい・・」
「じゃ、今日中に入金していただけますよね?こちらは会社ですし、そうでないと困るんです。」
「ち、ちょっと待ってください。私はまだペーペーで、一存では決めれませんから、上司と諮って
ご迷惑のかからないようにいたします。」
「判りました。ご連絡お待ちしています。それと、依頼者さんのほうにも、わざわざまた簡易局まで足を運ばなければならないような、そんなお手数はおかけしないようにお願いしますね。
ミスは、そ・ち・ら・ですから」


さらに二時間後・・・・
お客様相談窓口係りという、たいへん丁寧な口調の男性から電話がかかりました。
「たいへんご迷惑をおかけしましたが、只今、そちらさまに入金終了いたしました。依頼者さまにも、こちらから事情をお話し、ご足労はおかけしませんので。」
「そうですか。ありがとうございます。では、入金を確認させていただきますが、入金があってもお知らせしたほうがいいですか?」
「いえ、それは結構でございます。もしも、ない場合のみ、相談窓口のわたくし■■までご連絡いただけますでしょうか。電話は・・・・」

やればやれるんじゃん!

やっと民営化らしくなりましたね。「ゆうちょ」さん・・・・(^^;)

それにしても、簡易郵便局の女性局長さんはひどかった・・・
こちらが、ちょっと言うと
「落ち着いてください。興奮しないでください」ってこればっかり・・・・
落ち着きがなくて、興奮していたのは、どーみても「あなた」なんだけど・・・・(苦笑)


・・・・・まぁ、うちのクレーマーは頼りになるよなぁ・・・・・
一件落着後のこのOリーダーの言葉が、私の心にグサリと突き刺さりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私は・・・私は、クレーマーぢゃありませんっ!!

by sala729 | 2007-10-31 14:51

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