霊と男気
2007年 10月 19日
もう、二日間にわたって、その電話は何度も何度もかかってきました。
最初は代理の者だと・・・次からは本人と言うのですが、そのどちらも横柄なこと、このうえない口調なのに、内容は・・・というと(微苦笑)
「聞こえるんだよ。天井からよぉ。」
「何がです?」
「音よ。音。ザザっ・・・とか、ガタガタとかいう音。それから、ガーッていうのもあったなぁ。」
「それはいつごろから聞こえてるんですか?」
「ここには四日前にきたから。それからだな。あ、だけどこの家はもともと、おれのもんだから、その前までは人に貸してやってたんだよ。そいつもなんか、そんなこと言ってたなぁ。。」
これだけではさっぱり要領を得ません。
こういが二日間で6回。・・・それを要約して再現しますと、こうなります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中西さんは40才です。
ご自分名義の一軒家を、先週まで人に貸していました。
・・・・と、これは表向きで、どうやらもともとはその借主の家で、それを借金のカタかなにかで
中西さんがこの家の所有者になったようです。
その元の主が家をでて一週間後、中西さんは奥様とふたりでここに越してきました。
二階建の上下5部屋。築10年のなかなかのおうちです。
家具もそのままに、その夜、二階の真ん中の部屋で寝ていると・・・・・
突然、天井が、ガタンと大きな音をたてて、そのあと、カ゜カ゜・・・・ジーーーッという音が続きます。驚いて飛び起きた奥様と、耳を澄ませていると、カタン、カタンとか、ザザ・・・とかいう音も混じっています。
でも、天井が揺れるわけでもなく、照明器具が動くわけでもなく、ただ、なんともいえない煩雑音が響くだけです。中西さんは、階下から脚立を持ってくると、部屋の隅の天井の羽目板をはずして懐中電灯を差込みました。
「や、やめなさいよ。何があるかわからないし・・・」
奥様は震える声で止めましたが、ここで怯むわけにはいきません。
体を乗り出して、懐中電灯に照らされた天井裏に目を凝らしましたが、何もありません。何も見えません。10年間にしては少ない埃がうっすらと所々に堆積しているだけです。
でも、そうやって覗いていると音はやまっているのです。
静まり返った寝室に、がさがさと響くのは、中西さんの動いた音だけです。
しかたなく、その日はそのまま、寝むことにしました。
不思議なことに、そのあとは、何の音も聞こえてきませんでした。
翌朝は、二人ともそのことには触れず、一日を過ごしました。
そしてその夜・・・・
就寝の遅い二人が寝付くのは、もう真夜中をとっくにすぎています。
ザザッーーー。ザザッーーザーザー・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はじめは耳を澄まさなければ、聞こえないほどの音でした。
でも、昨日の今日です。こんな音にも、二人の耳は敏感に反応して、どちらともなく目覚めていました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・ガタガタガタ・・・・ガタ・・・・・
二人は同時に飛び起きました。
・・・・・やっぱり、何かいる・・・
奥様は蒼ざめて、指が震えるのを止められませんでした。
でも、どうせ天井裏を見ても何もないことは判っています。
しかたなく二人は隣の部屋に移って布団を敷きました。
しばらくは張り詰めた神経が、睡魔を寄せ付けませんでしたが、それでもその部屋は静かで
いつしか眠りについていました。
翌日は、もう最初から隣の部屋で寝ることにしました。
隣の部屋はあくまで静かで、なんのもの音もせず、奥様は安心して眠りにつきました。
それにしても・・・です。
隣の部屋なら安眠できる・・・とはいえ、我が家の一角にそんな場所があるということは、心安らかなはずはありません。
中西さんは元の借主に電話をしてみました。
「うーむ。あったような、なかったような・・・」
惚けているのか、本当に忘れているのか、元の借主の反応は曖昧でした。
四日目の夜は奥様を隣の部屋に寝かせて、中西さんは寝室で寝ることにしました。
すると・・・・
バタ~ン・・・バターン。バタバタ・・・・・ガガガガ・・・・・・・・・
音は一層大きくなったようでした。
これではとても眠れないと、中西さんは奥様の部屋に移動しました。
中西さんは音の正体を考えに考えました。
そして、どこをどう辿ったのかこの音は、盗聴のノイズではないかと考えました。
そして、うちに相談電話をかけてきたのです。
「お調べすることはできますけど、必ずしもそれが原因とはいえないと思いますね。」
「電気屋にはもう来てもらった。なにも問題ないと言ってるんや。そしたら、あとは盗聴器のノイズか、霊的にラップ音しかないんだよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ないんだよって言われてもねぇ。。。。
「盗聴器の有無をお調べすることはできますけど?」
「それは絶対判るんだろうな?」
「は?。絶対ってなにがです?」
「だから、盗聴器がよ。」
「付いていれば判りますけど、お調べするからといってみなさんが必ずしも、付いているかどうかは判らないですよ。」
「そりゃそーだろうけど、付いてなけりゃ、霊現象ってことか?」
「さあ?。それは私には判りませんけど・・・」
なんやかやのやりとりがあって翌日。。。
「おぉぉ。昨日の中西だけどな。夕べはうちの若いのをあの部屋に寝かせてみたんよ。」と、慣れなれしい電話。
「はい。それで?」
「そしたら、なんの音もしないと言うんだよ。静かすぎて気持ち悪いって言うんだ。」
「そうですか。」
「これってやっぱり、霊的現象か?」
「さあ?。わたくしにはそういうことは判りませんが?」(判るわけないじゃないのっ!)
「そうよなぁ。今、この家建てた工務店に家周り見てもらってるんだが、どうも役にたたんみたいだな。どうだ?盗聴器かな?やっぱり」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうだって言われても・・
もしも、霊現象だとしたら、それはあなたたちご夫婦に関係した霊ですよ。だから前の住人も
若いのにも、音はしなかったのよ。あなたたち、何人か埋めたり沈めたりしてんじゃないの???・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんてことは言えませんけどね(^^;;)
「やっぱり、きてくれよ。話、聞きたいから。今夜、会ってくれ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そりゃあ、逢いますよ。仕事ですから、はいはい。
夜おそい時間なので、駅前の喫茶店でお逢いします。
目印にお洋服をお聞きすると・・・
「ストライプのシャツに、白いズボン。靴も白だ。すぐに判るよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そ、そーですね。それなら、すぐに判りますよ。(^^;)
バカヤローここから行けるわけないだろうがっ!!・・・私との電話の間に、誰かを怒鳴りつけながら、中西氏は、まだ、霊がどうのこうの・・・と、言い募ります。
そして、約束の時間、一時間前・・・
「あ、わりぃな。今日、時間取れなくなったんだ。またにしてくれ。」と・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・む、むかぁぁぁ~~~~
な、なによ。その態度は・・・自分が霊だ、霊だと騒いでおいて・・・
ふん!
せいぜい、自分のやらかしたことに、苦しむがいいわよ。
今度あったら、囁いてあげるわ。
あなたたち夫婦に、しっかり取り付いている、黒い影は、一段と大きくなりましたねぇ。電話の向こうに、ほら、霊たちの声がノイズに重なって聞こえるでしょ?
あの家には、あなたたちへの恨み、つらみが、漂っていますね。ほら、あそこにも。ここにも。
ふふふ・・・そう言ってあげたら、中西氏はどんな顔するかしら?・・ちょっとた・の・し・み(笑)
最初は代理の者だと・・・次からは本人と言うのですが、そのどちらも横柄なこと、このうえない口調なのに、内容は・・・というと(微苦笑)
「聞こえるんだよ。天井からよぉ。」
「何がです?」
「音よ。音。ザザっ・・・とか、ガタガタとかいう音。それから、ガーッていうのもあったなぁ。」
「それはいつごろから聞こえてるんですか?」
「ここには四日前にきたから。それからだな。あ、だけどこの家はもともと、おれのもんだから、その前までは人に貸してやってたんだよ。そいつもなんか、そんなこと言ってたなぁ。。」
これだけではさっぱり要領を得ません。
こういが二日間で6回。・・・それを要約して再現しますと、こうなります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中西さんは40才です。
ご自分名義の一軒家を、先週まで人に貸していました。
・・・・と、これは表向きで、どうやらもともとはその借主の家で、それを借金のカタかなにかで
中西さんがこの家の所有者になったようです。
その元の主が家をでて一週間後、中西さんは奥様とふたりでここに越してきました。
二階建の上下5部屋。築10年のなかなかのおうちです。
家具もそのままに、その夜、二階の真ん中の部屋で寝ていると・・・・・
突然、天井が、ガタンと大きな音をたてて、そのあと、カ゜カ゜・・・・ジーーーッという音が続きます。驚いて飛び起きた奥様と、耳を澄ませていると、カタン、カタンとか、ザザ・・・とかいう音も混じっています。
でも、天井が揺れるわけでもなく、照明器具が動くわけでもなく、ただ、なんともいえない煩雑音が響くだけです。中西さんは、階下から脚立を持ってくると、部屋の隅の天井の羽目板をはずして懐中電灯を差込みました。
「や、やめなさいよ。何があるかわからないし・・・」
奥様は震える声で止めましたが、ここで怯むわけにはいきません。
体を乗り出して、懐中電灯に照らされた天井裏に目を凝らしましたが、何もありません。何も見えません。10年間にしては少ない埃がうっすらと所々に堆積しているだけです。
でも、そうやって覗いていると音はやまっているのです。
静まり返った寝室に、がさがさと響くのは、中西さんの動いた音だけです。
しかたなく、その日はそのまま、寝むことにしました。
不思議なことに、そのあとは、何の音も聞こえてきませんでした。
翌朝は、二人ともそのことには触れず、一日を過ごしました。
そしてその夜・・・・
就寝の遅い二人が寝付くのは、もう真夜中をとっくにすぎています。
ザザッーーー。ザザッーーザーザー・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はじめは耳を澄まさなければ、聞こえないほどの音でした。
でも、昨日の今日です。こんな音にも、二人の耳は敏感に反応して、どちらともなく目覚めていました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・ガタガタガタ・・・・ガタ・・・・・
二人は同時に飛び起きました。
・・・・・やっぱり、何かいる・・・
奥様は蒼ざめて、指が震えるのを止められませんでした。
でも、どうせ天井裏を見ても何もないことは判っています。
しかたなく二人は隣の部屋に移って布団を敷きました。
しばらくは張り詰めた神経が、睡魔を寄せ付けませんでしたが、それでもその部屋は静かで
いつしか眠りについていました。
翌日は、もう最初から隣の部屋で寝ることにしました。
隣の部屋はあくまで静かで、なんのもの音もせず、奥様は安心して眠りにつきました。
それにしても・・・です。
隣の部屋なら安眠できる・・・とはいえ、我が家の一角にそんな場所があるということは、心安らかなはずはありません。
中西さんは元の借主に電話をしてみました。
「うーむ。あったような、なかったような・・・」
惚けているのか、本当に忘れているのか、元の借主の反応は曖昧でした。
四日目の夜は奥様を隣の部屋に寝かせて、中西さんは寝室で寝ることにしました。
すると・・・・
バタ~ン・・・バターン。バタバタ・・・・・ガガガガ・・・・・・・・・
音は一層大きくなったようでした。
これではとても眠れないと、中西さんは奥様の部屋に移動しました。
中西さんは音の正体を考えに考えました。
そして、どこをどう辿ったのかこの音は、盗聴のノイズではないかと考えました。
そして、うちに相談電話をかけてきたのです。
「お調べすることはできますけど、必ずしもそれが原因とはいえないと思いますね。」
「電気屋にはもう来てもらった。なにも問題ないと言ってるんや。そしたら、あとは盗聴器のノイズか、霊的にラップ音しかないんだよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ないんだよって言われてもねぇ。。。。
「盗聴器の有無をお調べすることはできますけど?」
「それは絶対判るんだろうな?」
「は?。絶対ってなにがです?」
「だから、盗聴器がよ。」
「付いていれば判りますけど、お調べするからといってみなさんが必ずしも、付いているかどうかは判らないですよ。」
「そりゃそーだろうけど、付いてなけりゃ、霊現象ってことか?」
「さあ?。それは私には判りませんけど・・・」
なんやかやのやりとりがあって翌日。。。
「おぉぉ。昨日の中西だけどな。夕べはうちの若いのをあの部屋に寝かせてみたんよ。」と、慣れなれしい電話。
「はい。それで?」
「そしたら、なんの音もしないと言うんだよ。静かすぎて気持ち悪いって言うんだ。」
「そうですか。」
「これってやっぱり、霊的現象か?」
「さあ?。わたくしにはそういうことは判りませんが?」(判るわけないじゃないのっ!)
「そうよなぁ。今、この家建てた工務店に家周り見てもらってるんだが、どうも役にたたんみたいだな。どうだ?盗聴器かな?やっぱり」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうだって言われても・・
もしも、霊現象だとしたら、それはあなたたちご夫婦に関係した霊ですよ。だから前の住人も
若いのにも、音はしなかったのよ。あなたたち、何人か埋めたり沈めたりしてんじゃないの???・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんてことは言えませんけどね(^^;;)
「やっぱり、きてくれよ。話、聞きたいから。今夜、会ってくれ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そりゃあ、逢いますよ。仕事ですから、はいはい。
夜おそい時間なので、駅前の喫茶店でお逢いします。
目印にお洋服をお聞きすると・・・
「ストライプのシャツに、白いズボン。靴も白だ。すぐに判るよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そ、そーですね。それなら、すぐに判りますよ。(^^;)
バカヤローここから行けるわけないだろうがっ!!・・・私との電話の間に、誰かを怒鳴りつけながら、中西氏は、まだ、霊がどうのこうの・・・と、言い募ります。
そして、約束の時間、一時間前・・・
「あ、わりぃな。今日、時間取れなくなったんだ。またにしてくれ。」と・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・む、むかぁぁぁ~~~~
な、なによ。その態度は・・・自分が霊だ、霊だと騒いでおいて・・・
ふん!
せいぜい、自分のやらかしたことに、苦しむがいいわよ。
今度あったら、囁いてあげるわ。
あなたたち夫婦に、しっかり取り付いている、黒い影は、一段と大きくなりましたねぇ。電話の向こうに、ほら、霊たちの声がノイズに重なって聞こえるでしょ?
あの家には、あなたたちへの恨み、つらみが、漂っていますね。ほら、あそこにも。ここにも。
ふふふ・・・そう言ってあげたら、中西氏はどんな顔するかしら?・・ちょっとた・の・し・み(笑)
by sala729 | 2007-10-19 12:24

