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爽やかな週の始まりです。少し雲は多いものの、切れ間に見える空の青さは、若山牧水が詠んだ「白鳥は、哀しからずや空の青、海の蒼にも染まず漂う」をつい、思い出してしまうほど澄んだものでした。
今日も、なにかいいことがあるかなっ~・・・

年末にお受けした仕事の中で、お正月に里帰りする奥様の素行が知りたいと相談にこられた島吹さん(34才・仮名)の、結果が出ました。

島吹さんと妻、あかりさんは同い年で、大学時代に知り合い、学生結婚、出産をしていましたから、子供さんはもう中学生です。
卒業と同時に、島吹さんは家業を継ぐために故郷に帰りました。もちろん、あかりさんも一緒です。生まれ育った大阪を離れ、中国地方の山間の田舎の町に住むことになった、若い母親はきっと淋しいことも多かったでしょう。
島吹さんの実家は、お父様の代から続く、呉服店で宝石も扱っています。田舎ではそれなりの裕福なおうちであることは間違いありません。彼はそこの二代目として、お父様から家業を譲り受けて、立派に後を継いでいました。
・・そう・・それはきっと多忙な日々の積み重ねであったのだろうと思います。。。


「じつは、今までに三回浮気してたんですよ。妻は・・。まぁ放ったらかしにしてましたので、淋しかったと言われたら、自分にも責任があるので、収めてきましたけど、どうも今度は、自分の実家に帰ったときに、男と会ってるようなんです。子供の話では、出て行ったきり、帰ってこないと言うんです。」

里帰りの奥さんが浮気・・と、いうのはよくある話です。
しかし、それにしても里帰りの娘が連日外泊して、何も言わない実家のご両親の道徳とはいったいどんなものなのでしょう?

状況を確認して、一家で里帰りして、島吹さんは先に帰ります。そのあとから、素行は開始です。。準備は全て整いました。H氏の指揮のもと、通称大阪のおっちゃんことBさん、その後輩のUさんらが、スタンバイしています。


お正月があけて・・・
「Aさん、島吹さんですけど、ご主人が帰ったらすぐに奥さん出て行きましたよ。ほんとに3分とたたないうちですよ。」呆れ果てたようなH氏の声が第一報で入ってきました。

それから4日間、あかりさんはずーーっと男と一緒でした。
ホテルを泊まり歩き、初詣に行き、お好み焼きを食べ、まるでそのふたりがずっと夫婦であるかのように・・・。
しかも、その間、あかりさんは何度か、実家に立ち寄っており、そのときには男の車を実家の目の前で停めているのです。
近所のおばちゃんに声をかけられると、彼女にっこり微笑んで
「子供らは先に帰っとんやけど、わたしは今、帰ったん。」と、臆面もなく受け答えていたそうです。


「その男は・・・去年の相手です。」
絞り出すような島吹さんの声に、こちらのほうが気後れしてしまいそうです。。
「去年のって・・ご存知の男なんですか?」
彼らの動きを、現場からの報告をもとにお知らせしていると、思いがけない島吹さんの言葉に
私のほうが次の言葉がでません。。。

「ええ。去年の浮気相手で、組関係の者だと言ってました。・・・私は、私は、妻を取り戻したくて
あの男に会って、かたをつけたんです。なのに・・・私のしたことはいったいなんだったんでしょう?」
初めてお逢いしたときは、元に戻りたいと言っていた島吹さんですが、相手の男が前回話をつけたはずの浮気相手であったと知ったとき、彼の中でなにかが音をたてて崩れていったのかもしれません。


それなりの資産があって、仕事があって収入もある。田舎といえど地元では名士と言われ、その妻である立場になんの不服がある?という一般的に意見にも、島吹さんは、「淋しい思いもさせていたから、一度や二度の浮気は今度は自分が我慢する番。」と言ってきたのですが、さすがにそれにも限界があった・・・と、いうことでしょうか。。。


彼の心の中は今、嵐の真っ最中でしょう。
寄る辺ない暗闇の海に放り込まれて、その身を風に煽られて、さまよい続けて、どこに辿り着くことができるのでしょうか。。



そんなことを考えていると
「いゃあ・よかったよ。同窓会。もう20年近くなるもんねぇ。」と、Oリーダーの声が頭の上から降ってきました。
そうそう・・土曜日にOリーダーは、なんと始めての同窓会に出席していたのです。
ここだけの話ですが、その頃は、なかなかの「ワル」だったそうですよ。←これ、自己申告です
(笑)
「いろんなことしたからなぁ。でも、みんなよく覚えてるもんだよね。オレなんか、へーへーって聞くばっかりよ。」と、とても楽しげです。


「でもさぁ。やっぱりみんな同い年だからいろいろ気になるじゃない?。オレだって気にしてたよ。
え?・・そりゃあ髪さ。もしオレが一番少なかったらどーしょう・・なんてね。」
お断りしておきますが、Oリーダーは髪にとても気をつかっていらっしゃいますが、そりゃあ「豊か」とは言えませんが(^^;)決して、○○ではありませんっ(きっぱり)
でも、やはり気になるのでしょうね。女性のダイエットと男性の頭髪は永遠のテーマです。。

「それがさぁ。なんとオレが一番フサフサなのよ。みーんな、ダメ。ふっふふ」

と、そのとき、「えぇぇっ!!」と、大きな驚きの声が・・それは、はっきりと(そんなはずはない)または(それはみなさんよほど○○なんですね)の言葉を続けるつもりの感嘆詞でした。そして、それらを飲み込んでしまうほどの、驚きを含んだものであったのです。そして、その声の主はと
振り返ってみるとなんと、それは、あの淑やかなRさんからではありませんか・・・(あぁぁ合掌)


あーあー・・・
尻尾踏んじゃったよぉぉ。。誰かの声が聞こえたような気がしました。。。(しぃーん。。沈黙)


「くぅっ。。。あーあー、判ったよぉ。そーかよぉ。Rの本心はそーだってことなんだ。」
開き直った、Oリーダーに
「いぇ、あの、。。違うんです。いゃ・・そんなうすいとか(あっ!!)」
ますます墓穴を掘り続けるRさん・・・。

この正直者の神のご加護を・・・・と、心秘に祈りながら、なにごともなかったように、自分の仕事に就く私って・・・薄情者??(^^;)

by sala729 | 2006-01-10 11:43

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