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黄金色の稲穂がたわわに揺れて、秋晴れの空に鳶が孤を描いていく風景を見ていると、タイムスリップしたような、そんな気持ちが寄せてきます。なるほど、日本は「瑞穂の国」なのだなぁと、
自分が作ったわけでもないのに、遠くに秋祭りの雅楽の調べを聞きながら、豊作を神様に感謝している自分は紛れもない「日本人」です。。。

浜口さん(49才・仮名)とは、何度もお逢いする約束をたてながら、なかなか機会に恵まれず、やっと4度目にお逢いできたのは、まさにその「秋祭り」たけなわの日曜日でした。
真っ黒に日焼けした顔を綻ばせて、浜口さんが差し出した名刺には「百姓・浜口某」と、印字されていました。
お尋ねするまでもなく、浜口さんは、自分が米栽培をして、農協を経ず個人で販売しているらしいのです。2反あまりという田圃でいくらほどの米が採れるかは知りませんが、アンチ農協派ではあるらしいです。

浜口さんは3人兄弟の長男。下ふたりは妹です。父は中学校の校長先生を定年退職し、2年前に亡くなりました。父は典型的な農家の長男で、その父母(浜口さんの祖父母)からも大切にされ敬愛されていました。もちろん、農業などは一切手伝ったことはなく、浜口さんいわく、自由に思うがままに生きた人であったらしいです。
しかし、その反面、世事に疎く、定年後の住民税やらを滞納しまくり、それを浜口さんが支払っていたと・・・言うのです。

そして、その父の残した「遺言」には、
「自分の財産は、すべて妻と娘2人に分配して、長男には一切分与するものはない。」と、明記してあったそうです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・多少のことは差し引いたとしても、実の父のこの遺言が本当ならここにはなにか訳がある・・・・と、誰もが思いますよね。・・・・・・・・もちろん、私もそう思いました・・・・・・
ですから、当然問い質してみました。。。

「いいや。僕のことが煙たいだけですよ。自分で勝手に生きてきて、僕に物の道理を説かれて
煙たいから、もうお前にはやらん・・・ってな訳ですよ。」
浜口さんは嘯いて笑いますが、本当でしょうか?

ひとりつまはじきにされた浜口さんは、母と祖母と三人で暮らしていましたが、母は浪費家で
父の財産を使いまくり、それを咎める浜口さんを嫌いぬいていた・・・・そして、とうとう長女の手引きで、母と祖母は家を出た・・というのです。
母は76才。祖母は98才です。冒険というには、もう、ちょっと遅い・・かも(苦笑)

長女と次女は示し合わせて、母と祖母を自宅から連れ出し、近くに住まわせているに違いないと、浜口さんは言い切ります。


でも、よくよく聞いていると、母の家出のあと、妹二人と母は「相続破棄」の手続きをとって
自宅と田畑は浜口さんのものになっている・・というのです。


ではなぜ母は家をでる必要があるのか?
それほどいやがる母と祖母をなぜにそうまでして捜そうとするのか・・・と、いう疑問が残ります。




ほんとうは・・・一番嫌われているのは、あ・な・た・じゃない?
そう問いかけたい、私のクエッションマークを自分でふさぎながら、浜口さんを見ますと、彼は
いい人なのか悪い人なのかひと目で見抜けぬ複雑な笑いをこちらにむけています。
親子・兄弟の間になにがあったかはわかりませんが、この場合、一番嫌われているのは、
浜口さんあなたじゃないかと思う私はおもいすごし?


なにか、ひとつだけ折れてあげれば、和解の道は近い・・・と、おもったりするのでしょうが・・・・。

by sala729 | 2005-10-17 17:55

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