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私たちの仕事時間に定時・・と、いうのはありません。もちろん、就業規則には厳しく定義されていますが、守ったことは・・・ありません(^^;)・・・(W社長・・ごめんなさい。す、すみません。見逃してください・・)
でも、それにもふかーーい事情があるのです。私たちは、相談者の方の都合に合わせるので、相手が働いていらっしゃる方なら、当然、就業後・・ということになり、夜だったり、時には深夜・・ということもあり・・(どこが、深い事情なんだ?とは、この際、突っ込まないでください)なのです。

お逢いする場所は、様々でご自宅のこともあれば、一番近い場所にある事務所、支社ということですね。夜のご自宅はいいのですが、事務所や支社は・・・うーーん・・と、即答できないことも、あるのです。
わが社の各支社は、どこも県庁所在地のメインの通りにありますが、殆どが、他企業も入っているビルです。10階以上の建物で、何十かの企業が入っているとはいえ、22時もすぎれば、まずどの社も、誰もいません。
もちろん、「セコム」は付いていますから、安全対策になんの心配もないですし、相談者さんとお話しているときは、Oリーダーとコンタクトを取りながらですから、なんの憂いもないのですが、問題は、その後・・・・なのです・・。。。

相談者さんが帰られて、書類を片付けて・・じゃあ~と、いうわけにはいきません。
いくら、家事不能者の私といえど、お出ししたお茶の跡片付けくらいはしていないと、常識を疑われますっ。そのお湯のみをお盆に置いて、廊下にでると、そのフロアの中で、灯りが付いているのは、「うち」だけです。。。
どこも、もう真っ暗で、物音ひとつしません。また、なんの因果か、うちのはフロアの一番奥、左みれば非常階段、流し場までは、右を突っ切らなくてはなりません・・・
(だれよ・・こんなところに事務所決めたのは・・)なんて、根拠のない呪いの言葉をつぶやきながら、そそくさと流し場に向かい、ジャージャーと威勢良く水を流して、お茶碗を洗っていると、緊張のためか・・・・自然現象が、私の奥でむくむくと首をもたげてくるのです。
(ん、もぉぉ。なんでこんな時によぉ)・・・自慢じゃないですが、私は自然現象の回数の少なさでは、会社で1.2を争っています(ほんとかぁ?とか、そういう争いってなんの意味がある?なんて、突っ込みも、この際、ちょっと置いておいてください)

なのに、なのに、なぜかこんな時に限って、催してくるのです・・(くっ泣)
そして、こういう感覚というは、我慢すればするど、自制できなくなっていくものなのですよね(・・・と、激しく同意を求めたい私・・)

想像してみてください。真夜中に誰もいないビルの中で、たったひとりで、個室に入ることの「勇気」(えぇ。そうですよ。これはもう、勇気以外のなにものでもありませんっ)

それに、最近は、資源のムダはやめよとばかりに、夜も更けると、廊下の灯りが、通常よりもぐんと落ちます。もちろん暗くはないですが、ぼやけた灯りの下を、自分の靴音に怯えながら、長い廊下をまた、奥まで帰ります。他所の会社のドアはぴったり閉じられていますが、すりガラスの向こうになにか「気配」を感じないように、まっすぐ前だけを見るようにしています。

そして、戸締りです。セコムをセットするとあの「ピー、ピー」という音が、まわりが静かなだけに、館内に響き渡れよともいう音量で鳴り始めます。そして、いつもは簡単に入る鍵が、鍵穴を捜して、何度も、何度も行き交います。
ようやくエレベーターに辿り着いて、↓を押すと時間外ですから、、二基のうちの一方は、停まっていますが、動くほうのエレベーターの表示ランプを眼で追っていると、なんと、ここを通り過ぎて、さらに上に行くではありませんか・・・(なんでよぉ・・・)
8階で停まって、なかなか降りてきません。
(誰なのよ。こんな時間まで・・・イライラ・・イライラ・・)

ようやくエレベーターが降りて、ドアがすーっと開きましたが、誰も乗っていません。
(え??・・下から誰かが乗ってきたのかな。8階で降りたから、なかなか降りてこなかったんだ・・)・・・・いいんです。苦しい言い訳と言われようと、なんと言われようと、そう理由付けをしないことには、私はこのエレベーターに乗れません。
ましてや、この時間に非常階段を降りる勇気なんて「毛」ほども持ち合わせていません。

乗り込みざま、くるっと身を翻して、1階ボタンを押すと、ただひたすら、表示ランプのみを見つめます。ゆっくりですが、確実にエレベーターは降りていきます。ガタン・・と、小さな衝撃があって停まると、歯がゆいほどゆっくりとドアが開きます。
開ききらない前に飛び出してゆく私の後ろで、エレベーターがキュゥ~ンと、音をたててまた動き出しました。でも、私は振り返りません。玄関アプローチを抜け、表にでると、さすが国道です。真夜中といえど、ヘッドライトが流れて、私に安心を約束してくれます。
ほっと一息ついて、ビルを見上げると、ビル全体が真っ暗で、灯りのついているフロアはもちろん、小窓ひとつありません。
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これ、ほんとの話です。でも、どこの事務所かは言いません。告白したら、Rさんは、きっと夜はいけなくなると思う・・・(^^;)

でも、黙っていられないのが私の性分で、どことは言わずこの話を会社でしていたら、Rさんが
「そそ。そーなんですよ。それにあそこ、なんだか、いつもガタンガタンって音がするでしょ。ひとりでいると、よく聞こえるんてすよね。」と、同感してきます。
「えー。Rさんもそう思ってたの。なーんだ。怖がったら悪いとおもって、言わなかったけど、みんな同じ体験してるんのよね。」
Rさんは、うんうんと頷いています。
「そういえば、あそこは、前にも誰か入ってきたらしいよ。」と、Oリーダー。「気をつけないとね。」
「そーなんですか。他の人か入って気安いんですね。」とRさん。

ち、ちよっと・・・そこ違う・・。そこじゃないのよ。前に不法侵入者がいたというのは、M事務所でしょ。そこじゃないのよ。そこじゃ・・・・・・
私が体験したのは、・・・あぁぁ。言えない。。これを言ったら、うちの事務所「恐怖場所」だらけになっちゃいます。
もう、いっそ、来年の夏は「○○社、ミステリーツアー」でも、企画したら「当たる」かも・・・(**)
わが社は、全国組織だから、きっと、まだまだありますよ。こ~いぅ事務所(苦笑)


なんて、思っていたら、瀬戸内海の小島に、素行調査に現場に入っているN係長からの緊急メールです。
「や、やばいですよ。二人が会っているのは、XXダムの畔なんですが、真っ暗でなにも見えないんです。でも、オレ・・なんだか、背筋がうすら寒くて、やーーな予感がするんです。ゾクゾクしてますよ。」
そして、第二便メールには
「現場の写真は撮りましたけど、なんだかいやーーな予感がします。へんなのが写っているような・・」で、ぷつりと切れています・・・(@@)


N係長は、まだ帰っていません。長丁場の現場です。
観光の島とはいえ、原生林のような場所や、真っ暗なダム湖や、ある意味自然はいっぱい残っている処です。この季節、虻や蜂や、蛇も怖いですけど、季節に遅れた「怪しい現象」というのも、なかなかのものがあります・・。現実も非現実もすべて飲み込んで、今夜もまた、暗闇に紛れるN係長、ごくろうさまです。。。

そして私は、Rさんに、それがどこの事務所なのか、まだ言えずにいるのです。。。

by sala729 | 2005-09-29 11:12

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