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昨日から、N係長は、ハードな時間を過ごしていました。いいえ、昨日だけではありません。ハードでない日は、「ない」と、断言できるほど、わが社の毎日は苛酷です。

朝から、別件の家出娘の生活状況を調べるために、張り込みを続け、状況を確認し、逐次報告受けていましたから、その日の仕事の時間軸は判っているつもりでした。
しかし、夜になって、一旦は実家に帰ったあおいちゃんが、また相手の男のマンションにいるという情報が入って、K主任、SP調査員S氏が現場に赴いているという知らせをN係長に告げると、家出娘の現場が終わったら、合流すると言うのです。

状況は確かに、難しいです。と、いうのもあおいちゃんと、彼女を迎えに行った姉まで、男のマンションに入ってしまったのです。姉として、妹のことで男と話をつけてやろうという気持ちなのかもしれませんが、姉と言ってもまだ20才。女ふたりで乗り込むにはあまりに危険です。

遠巻きに見ているS氏。K主任も緊張していることでしょう・・・。
真岡さんからは、私にひっきりなしに連絡が入ります。私も状況を伝えています。
N係長は、こういった緊張した現場が今、動いていることを知っていて、自分の現場が終わったからと言って、そのまま帰れるような人でないことはよーく判っています。しかし、立場上全ての現場を掌握しておかなければならないので、こういうことになるのはままあります。

私にしても、心苦しいとは思いつつ、合流していただけると、嬉しいなっと思うのも、事実ですね。

そして、その日は、あおいちゃんも姉も無事に自宅に帰りついたことを確認したのが24時。
それから、N係長、K主任、S氏が、ほっと一息ついて、どこに消えたのかは・・定かではありません。。。

そして、今日・・・・
Oリーダーが、「係長、今日お休みって連絡があったよ。」と開口一番。
「なんかね、足がどうのこうのって言ってたけどね・・。昨日ずっと車だったから、固まっちゃったんじゃない?」
「エコノミー症候群じゃないですか?」とRさん。
・・・・・・うーーむ。そうかも。なんたって、あの走り最優先のミッション車の運転席は・・狭いっ。
しかも、左の膝頭の位置にでーんと、無線機が取り付けてあるのです。たまーーに、同車に乗るとOリーダーは(OリーダーとN係長は、ほぼ同身長です)「この車に乗ったら、内股になっちゃうよ。せっまいなぁ。N君、よくこんなのに一日中乗ってるよ」と、必ず言うのです。
しかし、それでも、職人N係長はミッション車をやめられない・・・・・みたいです。。。

N係長は「痛風」の疑い・・という診断だと判りました。
やれやれ・・(なんでやれやれなんだぁ??)という声と、なんであの若さで痛風なんだぁという声が届いてきます。
プリン体がどうのとか、ビールは死ぬまで飲めないとか、甲殻類はダメとか、聞きかじりの知識が飛び交います。
みんな、心配なのは同じです・・

そのとき、K主任がぽつりと
「それって伝染らないんすかね?」
「え?」「へっ?」「は・?」「ほ?」「なんで??」
その場のみんながK主任を振り返ります・・・
「伝染りはしないだろう。通風が伝染するなんて聞いたことないけど。」と、みなを代表してOリーダーが・・
「あ、そーすね。痛風なんですよね。いゃあ、風疹かと思ってました。アハハハ・・」って・・あなた・・。

そんなこんなの朝が終わる頃、アブナイ緊急救命士の中川さんから電話がかかってきました。
「Aさん。もう俺ら離婚しますよ。しますよ。いいですね?」
って、あなたそれは、あなたと浮気した奥さんで決めることでしょ?

「子供の親権も三人だと、一人はくれって言うかもしれないと、弁護士さんが言うんです。どれやったらいいですか?」
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どれやったらって・・・犬や猫の子供じゃあるまいし、第一そんなこと、赤の他人の私に聞いてどーするのよっ。
いくら、頭がパニックとはいえ、余裕なさすぎ。これでは、瀕死の方を助けることなんて出来っこありません。

もう、クレー射撃のクレーにして大空に、くるくると舞い飛ばして、撃ち砕いてやろうかとさえ思いました。
ズッギュ~ン

by sala729 | 2005-07-15 13:47

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