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本当に私事中の私事なのですが、いつもそうですから今更・・と、
思われる方は笑ってスルーしてやってください。気候のご挨拶程度に・・
と。

私は自分の死後とそれに至るまでを、できるだけ自分でプロデュース
しておきたいと考える人間でして、そのための準備をしておきたいと考えて
おります。
ただ、そのためには自分で自分の意志を書き残すことはもちろんですが、
それに対して、家族の承認というものが不可欠になります。
これが、厄介で、私の家族たちは私のこの意思表示を、「あ、またか」とか
「やれやれ」という程度でしか受け止めておりません。

ご存知の方も多いかと思いますが「医者に殺されない47の心得」という本を
お書きになった、近藤誠さんというお医者様がいらっしゃいます。
また、先生のお友達で「死ぬのは癌に限る」を上梓された中村仁一先生。
このお二人の本を読んで、まったく私の思うことをそのまま現役のお医者
さまが仰っていると感動さえ覚えました。


そこで、先週息子が帰省するのにあわせて、近藤先生が自分用にお書きに
なったリビングウィルが本で紹介されていたのにあわせて、私も書きました。
それには家族署名が必要なので、息子の帰省に合わせて作ったものです。

私と家人は、パートナーではありますが、こういうことに関しては、
お互いが残されて、いやな思いをしないように、なるべく責任のかかることは
避けるようにしています。
特に、私には成人した子がおりますので、家人は常々「Aちゃんの最期は
Sがしたいようにすればいい。オレはそれに従う」と、言っておりますので
こういう署名は息子が適任。


・・・・・しかし、今回、この息子なかなか「うん」と言いません。
あらかじめ印鑑を持って帰るようにと言っておりましたので、印鑑と
貯金通帳(なんで通帳がいるのか判りませんが・・)を持って帰って
おりましたので、リビングウィルを見せて、署名捺印を迫りました。

すると・・・
「ち、ちょっと待って。これにサインするのオレ?オレだけ?
なんでRはないのよ。オレだけっていやだよ。救急車は呼ばないでくれだの
延命治療は一切しないでくれだの、ようは放っておいてくれって意志表示で
しょ。子として、そんなものに署名するのは・・」と、この期に及んで
ジタバタくどくどと言い募るのです。


「そりゃそうだよな。Rにも同じ責任あるよな。」と、横から家人。
もぅ・・なんであんたっていつもそう判ったふりするのよっ。

ということになって翌日、娘も呼びました。
そこで、趣旨を説明して最後に私は高らかに宣言しました。

「以上です。ただし、今回署名捺印を拒否または辞退するような
ことがあれば、今後一切の経済的援助、親子関係の継続はお断り
します。」


をいをい(--:)
それって、脅迫じゃないかっ!
ひどいっ!!
なんたる親やっ!
・・・・あんまりだ・・・

様々な怒号が渦巻く中、まず娘が落ちました。(^^)(^^)(^^)
いまは、判子を持ってきていないから、改めて持ってきて書くと言います。

「お前、経済的援助絶たれたら困るからやろ?」
「そうよ。だってそれはお兄ちゃんも同じでしょ。」
「お前はそーいう奴だよ。」
と、久々の兄妹喧嘩の勃発です。(たまに見ると、これも面白いです)


「しかし、それにしても、オレらのおかーさんというのは、とんでもない
人だよな。確かに気持ちは判らんでもないけど、子に親を見捨てろって
印鑑押させるんだからな。」と、しみじみ息子。
「ホントよ。まぁ、前からとんでもない人とは思っていたけどね。」

・・・な、なんと、最後は私への批難で兄妹喧嘩は収まってしまいました。。

なんやかやで、娘は受諾したものの、息子は「心の準備がまだ」と
言を左右になかなか署名も捺印もしょうとしません。
話が及ぶと
「結局、もしもの時はオレが決めるんでしょ。ならその時でいいじゃん。」と
逃げるのです。

「何を言うのよ。自分の最期はこうしたいと自分で決めておきたいのよ。
それに、人工呼吸器外してくれって人に言ってもらってその人に心理的
負担かけるくらいなら自分で決めておく。それに従ってもらいたい。」

・・・・・堂々めぐりです。外見はともかく、息子は内面的には
私にそっくりと誰もが言います。私も、たぶん本人もそう思っている
でしょう。
でも、ことこういうことに関しては、私はどこまでもドライで
彼はウェットです。とても・・(笑)


毎夜のこんな攻防の果て、とうとう最期の夜に脅しあげて(もちろん
経済封鎖が本気であることを骨身に沁みさせました)署名捺印させました。
・・・・・日本政府も北朝鮮に、これぐらいで迫らないから甘く
みられるのよと、身の程知らずにも思ったりしましたが・・(^^:)


これは私の親心です。
親の人工呼吸器を自分が外したことの責任から解き放してやるための配慮です。
息子には息子の言い分があるでしょうが、私は最期まで親でありたいと
願っています。
いつかは、心も体も自分の意志を離れて、コントロールが効かなくなる
時がくるでしょう。人は死の時を自分で演出することはできないのです。
だからこそ、いまこの時の自分が考えた、自分の終わり方を残して置きたい
のです。

私は自分が自分で御しきれなくなったら、遠くの施設に入れてくれと
言っております。
できれば海の見えるところがいいですが、街から遠く離れて、来るのに
とても時間がかかるような辺境の地がいいです。
自分がそういう状態になったら、もう外にもでません。便利な地でなくても
いいんです。
そして、滅多にこれないような土地であれば、家族たちも度々はこれませんから
これないことで家族も負担に思わなくてもいいですし、私も諦めがつきます。

一人で、じっくりと死ぬ準備をしていくというのも、なんだかフランス映画の
1シーンみたいでいいじゃないですか。

・・・・・うーん。でもそれは綺麗なお婆ちゃんだったら絵になるよね。と
家人の余計な一言。
ふん!・・・その時、あなたはもうとっくに土に還ってるわよ。
もしかしたら、異次元に生きる私が、あなたとパパ(亡き夫です)の
骨をシャッフルして、窓から撒き散らしているかもね・・

・・・・・それって、フランスのホラー映画??と、息子に突っ込まれ
そうです(笑)

by sala729 | 2013-05-22 11:41

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