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トロピカルなダイニングの窓は全部がガラス窓でもちろん海が一望できます。
今日は、イタリアンフェアの最中とあって、色鮮やかなお料理がずらっと
しかも、一番乗りの恩恵にあずかって、まだ誰ひとり手を付けていないもの
ばかりです。

娘は「誰も手をつけてないなんて、なんだか緊張するね。」と・・
小心者め(笑)・・・一番乗りなんていい気持ちじゃないの。
人の手が付けられてない、大皿料理に最初に手を入れるなんて「かいか~ん」
以外の何者でもないわよっ。ふっふふ~

目の前で焼いてくださる子羊のローストのまたなんて美味しいげなこと・・
鼻腔を、スパイシーな香りがくすぐりまます。

我が家のしきたりでまずはなんと言っても「乾杯!」ですから、少しだけ
お料理を取ってきて、一同そろって、かんぱ~い・・・

ローストは、香りだけでなく、もちろんとても美味しゅうございました(岸
朝子さんにならってみました・・笑)

イタリアンですから、アンテパストは、もう海の幸がてんこ盛り。
それにチーズですもの、家人の食指がワインに向かわぬわけがありません。

私がちびと二回目のお料理探検に帰ると、すでにワインリストを広げて
います。
「あれ、もう帰ったの。もっとゆっくり選んでいればいいのに・・」と
なにやら不満げ・・・むかっ。
「どれがいい?S、いいの選んでよ。」と、息子にリストを渡します。

一応は、利酒師の資格は持っていますし、ワインにも詳しいです。その由来や
産地などは、何かの「食通雑誌のコメント」みたいです。・・・褒めているのか
貶しているのかは判りません(^^:)

家人はスパーリング系が好きで、娘はロゼ派ですので、それをとって、
なんとかなんとか・・私、興味がないので、名前は覚え切れません。
レストランの綺麗なお姉さんと、息子が二人でなにやら、楽しげに会話して
います。

「へー、あんな話もできるんやね。」と、秘かに感心。
当たり前ですが、もうお酒売り場の責任ある立場になっているのです。
しかし、親というものはいつまでも、子供時代から抜け出せないらしい
もののようです(苦笑)

「ティステングはいかがしましょうか?」綺麗なお姉さんはあくまで上品に
聞いてくれますが、息子が何か言うよりも早く家人が
「いえ、いいです。もうすぐいただきます。」

・・・・あんたは欠食児童か!・・パブロフの犬か!・・・
ワインと見たら見境のない奴め!!


その間に、娘は息子からワインに合うパンだと薦められていたステック状の
チーズパンをしっかり用意。
私とちびを除く、三人のグラスに、綺麗な淡いピンクのつぶつぶが
まばゆいスパーリングワインが注がれています。

見た目・・ちょっと美味しげ・・
少しだけ、舐めてみました。・・・あ、案外いける・・かも。

ふと、気が付くと、ちびは、娘の隣の席でこっくり、こっくり・・

無理もありません、一日中ハイテンションで遊びまわっていたのです。
起こそうとする娘を制して
「一食くらい食べんでも死なないから寝かせておきなさい。お腹が
空いたら、その時食べさせればいいわよ。今からあなた達がご飯終わるまで
一時間はかかるでしょ。それから起きたら、スターライトクルーズに
ちょうどいい。」

ウェイターさんに小さなクッションを持ってきてもらって、ちびはそのまま
お休みです。

「ね・・ね。アンテパスト美味しかったんだけど、もう少し持ってきて
もらえる?」と、珍しく家人のリクエスト。
「いいわよ。私もデザート見てくるし・・」

気軽に立って、まず自分のデザート。

しかし、沖縄料理はデザートも含めて味が濃い。
お料理には油とニンニクと香辛料がこれでもかと入れられ、デザートは
甘いっ!・・・ほんとに甘い。この私が言うのです。まちがいなく甘いですっ。

それでも、デザートの誘惑に勝てるはずもなく、胡桃のケーキと、ババロア
レモンのスフレをチョイス。
そして、一端席に戻ると・・・

あらら・・・家人の手には、またまたワインリストが・・・


「あ、いやほら、Rがね。もっと飲みたそうだし。ほら、普段飲めない
じゃない?だから、こんな時くらい、いいだろうってね。」と、
息子や娘に助けを求めます。

確かに、婿殿が下戸ですから、娘は普段は飲みません。
しかし、家人曰く、娘は「うわばみ」なのだそうです。
いくら飲んでも、酔わん・・・

娘のワイングラスには、淡いピンクがすこーしだけ、残っていますが
平気に顔しています。
息子も、味見程度にしか飲めませんから、この一本は殆ど、家人と娘で
空けているのでしょうが、こんな時、家人は娘を優先してやりますので
娘がどれくらい飲んだかは想像できます。


「いいよ。飲んでも。でも残ったら飲み干そうなんて考えないで、お部屋に
持ってきてもらって、そこで飲んでね。全部ここで飲んだら、クルーズに
行けないよ。」

「うんうんうんうん。そーする。」

なにが、そーするよっ!・・・酒のためなら、悪魔にでも魂売るくせに・・


私の怒りを他所に、今度は赤ワインをオーダーしています。


しかし、それにしても、わが娘ながら「うわばみ伝説」は、本当らしいです。

彼女は注がれた、赤ワインを平然と飲み干し、まるでイタリア人のように
パンとケーキをそれに添えて楽しんでいるのです。

そういえば、乾杯のとき、家人と娘は、オリオンビールでしたが、二人が
顔を見合わせて「オリオンビールは薄いね。」と、囁き合っていたことを
私は見逃しませんでした。


しかし、飲んでも乱れることもなく、食事は楽しく終わりました。
その時に、娘から「母の日」にと、籠盛りの花を貰ったりしたことも
なかなかのサプライズでしたね。
南国の香りのする花を選んだという、努力の跡はしっかり見ました。


そして、食事が終わるころ、ちびはグットなタイミングで目覚めるのです。

そのままフロントを横切って、玄関ロビーに出ると、ビーチ行きのバスが
待っています。
クルーズはビーチの船着場から出ますので、これに乗っていくのが早いです。

そとは、暮れなずみバスの行く先の足元を石づくりの灯篭が、灯りを
つなげて照らしてくれています。



ビーチでバスを降りたら、浜辺で結婚式の準備をしていました。
ガーテンパーティなのでしょうが、いかにも、南国っぽくて、いいかんじです。


5分前に船着場に着いたのですが、周りには誰もいない。

受付のときに聞くと、他にもう一組だけですとのこと。
しかも、この担当さんは、昼間、娘とちびが乗ったマリンジェットの
操縦してくださったお嬢さんで、ちびのことも覚えていてくれたようです。


時間が来たので、乗り込むと、かのお嬢さんが「他の一組さんがこられ
なかったので、今夜はこちらだけです。」と、飲み物を手渡しながら
ニコニコと教えてくれます。

ラッキー!!!
貸切じゃん!!!

スターライトクルーズの船はかなり大きいのです。
そこに我が家だけの貸切なんて、ついてます。

大きな船とは言っても、やはり波は大きいので揺れますが、私達は
甲板に出ていますから平気です。

一人船室に残っている家人も、ワインの酔いと船の酔いに上手く
調子を合わせているようです。

受付のお嬢さんが案内をしてくれますが、私達しかいないせいか
とてもフレンドリー。
舳先に四箇所、船板を四角に切り抜いて、ざっくりとした網を張った
「ハンモック」状態の場所があって、そこは寝ころがって星空を
見られる特等席なのだそうです。

ただし、下は海なので、ポケットに携帯など落としては困るものは入れないで
くださいと注意がありました。

一番に寝ころがったのは娘。
もうしっかり童心に帰っているようです。ちびは、へっぴり腰でなかなか
傍に行こうとしません。

「すごいよ。」娘の声に見上げると、満天の星。星。星です。
真っ暗な空に満点の星。はるかな対岸はホテルと街の明かりが煌いています。
本当に、昼間の碧さといい、夜の煌きといい、どこまでも楽しませてくれる
ことでしょう。


「私が始めて沖縄に来たときはホテルもなくて、万座毛にもお土産物屋さんが
二軒しかなかったのよ。」
人間は大自然に帰ると、つい昔のことを口にするようです・・・。

「へーそうなんですか。今は一杯並んでいますよ。」
「残波岬だってホテルなんかなくて、岩場に荒い波が打ち付けて、灯台なんて
最果ての気がしたわね。」
「今は、ホテルもありますし、私あの近くに住んでいるんです。」

本当に歳月というのは、あっと言う間です。私だって、今ここにいるのが
不思議なくらいです。

20年、30年先の私がここにいることを当時の私が想像できたはずが
ありません。


娘や息子とお嬢さんは年が近いひともあってか、親しげに話をしています。

「シュノーケルは、一寸出るといいところがあるんです。船で行って、そこで
潜りますが、とてもきれいですよ。」
「じゃ、明日はそこに行こうか。」と、娘と息子も珍しく意気投合(笑)
「ドラゴンボートもよかったみたいですね。」
「ええ。明日も明後日も乗りたいぐらいです。」と、ノーテンキに答えて
いました。


夢のようなトワイライトクルーズが終わって、部屋に帰ると、案の定ちびが
「お腹が減った」と・・
24時間OKのルームサービスでおにぎりをお願いして、三個のおにぎりの
一個はちびが、もう一個は娘が。そして残りを、注文時に一緒にお願いしていた
お茶とお茶碗とわさびを美味しそうにかき混ぜる家人の姿がありました。

もちろん、息子は爆睡でしょう。
ただ、朝になって、家人のあまりのいびきに、息子が悲鳴を上げたので
今夜は、私と家人。息子と娘+ちびで寝ることになりました。

明日は、首里城に行く予定です。早く帰ったら、ビーチもありですが、
天気予報は芳しくはありません。
なにしろ「梅雨」ですから、それも仕方ないのですけれどもね。

そんなことを思いながら、楽しかったけれど、肉体的には過酷な私の
一日が終わろうとしています。

いや・・・・ほんとに疲れました。
遊びには体力も気力も要ります。それを実感した一日でした。 

by sala729 | 2012-05-29 14:46

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