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待って、待って待ち焦がれた桜の花が、競い合うように咲き乱れて、
やっとこれで「春がきた」と言えるのかと思います。

昨日は、何年ぶりかで近くのお城のお花見に行ってまいりました。
ここは、京極様のご城下で、現存する山城の中では、最も高い標高地に
あるとかで、昨今の「津波対策」には、きっとその力を存分に発揮するで
あろうという造りです。

この町は、お城を中心に造られており、お堀の周りに官公庁や学校が
ぎっしりと並んでおります。

そして、こんな時期になると、それらが無料で駐車場を開放してくれますので
とても便利ではあるのです。

ただ・・・その整理するおじさんたちの、とっても無愛想な様さえなければ・・
昨日も、地元では有名な私立の中高一貫校の駐車場のスペースが上手く
空いたので、そこに車を滑り込ませます。

管理をしているのは60代と思われる男性で、無愛想に門扉を開け閉め
しています。

私達がそこに付いたのが午後2時ですから、そのおじさんもかなり疲れては
いたのでしょう。埃にまみれて、いやな気持ちで一杯だったのでしょう。
それは判ります。

でもね。周りの企業や官庁も協力していることなんです。
地域振興ということもあるのでしょう。
来月は「バサラ祭り」という、かなり賑やかなお祭りも例年催されています
よね?

そんな中で、その仏頂面はないんじゃありませんか?

とても失礼な言い方で申し訳ないけれど、そのがあなたの土地で、お上(ちょいと
古い・・ですね。笑)からの、強制的な申し渡しなら、ご同情もしますし、
こちらも、申し訳なさそうな態度もしましょう。

しかし、あなたも仕事でされているのなら、そこはプロではありませんか?
踊りながら車の整理しろとまでは言いませんが、車を停めて今から
桜を愛でようかという人や、「ありがとうございました。」と、頭を
下げる人、手を振る子供たちに、笑顔のひとつも返せませんか?
その年で・・・


などと、ツラツラ思ったのですが、そこでは顔には出さず(私も大人
ですから。はい。)大手門をくぐって、天守閣に向かう、見上げるような
坂道を目の前にしたとき、沸々とその怒りが燃え始めました。(笑)

ここに来たのは、もう何年前だったでしょう?
あの頃も、こんなに死ぬ思いでこの坂道をいたのかしら?
行ったんでしょうね。きっと。・・・いや、行きました。

甘くみたのか、無防備だったのか、10センチはありそうなピンヒールの
お嬢さんや、編み上げブーツの踵も坂の石畳にひっかかっては、あっちへ
ヨロヨロ。。。こっちにホロホロ・・・。

元気なのは、小学生くらいの子供たちと、運動部の学生たちばかりの
ようです。



それでも石垣を回り込んで、三の丸の跡地や、陣地の跡に立ってみると
町が一望できます。
県道と国道を越えると、そこは海です。
薄霞たなびく瀬戸内海は、それはそれは儚げで繊細です。
ぐるりと視線を返すと、山すそも美しい「飯の山」が佇み、かなたには
金比羅さんの山桜が視界に入ります。

こういうのを風光明媚と称するのでしょうね。
こうして坂道を登っていくと、お城公園の桜の木々を、上から見ることも
できるのです。

もちろんシートを敷いて、お酒や折り詰めを広げているグループも
まだおります。
さすがに、カラオケは聞こえませんでした。。。


ここは、昔から夜桜の場所でもあったので、今の時間帯は昼の部と
夜の部の間ということでしょう。
歌舞伎で言うところの「幕間」ってやつですな。


とても、急坂で明日の足腰の不安は募る一方でしたが、気のせいか
私はいつもより、ちよっとカルカルと上下できたような気がします。
考えてみれば、さる二月末からの、ダイエットの効果が、少しづつ
現れてきたのかと思うと、ちょっと嬉しいです。

家人には「案外やるね。」と、褒め言葉なのか、呆れ声なのか判らぬ
声援を受け、友たちからは
「あら、この人はやるったらやるわよ。」と、過大な評価を受け(その
ために辞めるに辞めれない事実もあるのです・・笑)日々を、コントロール
してきた身には、ちょっと嬉しい変化でした。



聞けば今年の桜は寒すぎて、なかなか開花が来ず、やっときたかと思えば
例年よりずっと早く、満開を迎えて、散るのだそうです。
それでなくても、散り際の潔さが称えられる花なのに、これ以上早いと
もう、潔いというより、「慌て者」ですよ。

さて、そんな慌て者の有終を今年は何処で見納めにしましょうか。

by sala729 | 2012-04-09 15:54

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