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別府まではあっと言うまでした。
かすかな記憶を頼りに・・嘘です。なんの記憶も残ってはいませんでした。(^^;)

ナビを頼りに走っていると開けてくる別府湾の対岸の高台に、威風堂々と杉の井ホテルはかつてのままの
威容を誇っていました。
正面に回ってもなにしろ建物がずらりと並んでいるので、どれが正面入り口かが判らない。
それでもまぁ、マイクロバスや他の車について並んでいると、アロハシャツの係員さんが寄ってきます。


「本日はお泊りですか?」
「はい。今日からhana館スイートをお願いしているAですが・・」家人が運転席のガラス窓を下して
告げると、係員さんは手にしたバインダーを確かめて、とても気持ちのいい笑顔で
「はい。承っております。それで、Aさま、あの本日のご予約いただいておりますhana館スイートで
ございますが、こちらのほうでお部屋のグレードをあげさせていただきまして、今年改装しましたばかりの
本館グレースラクジュアリスーイートをご用意させていただきましたが、いかがでしょうか?」

もちろん、そんないいお話に「ご異存」などあろうはずがなく、「ありがとうございます。」と
こちらも、気持のいい笑顔で返しました。
(相手が気持ちがいいと思ったかどうかは別ですが・・)


私だけが荷物と共に先に降りると、金髪のフランス人(これはあとで本人から聞きました)ポーターが
これまたきれいな笑顔で手早く私たちの荷物をカートに入れてくれます。


「チェックインはどうされますか?」と、柔らかく聞いてくるので、いつもは家人に任せっぱなしの
私も、今回は「じゃ、私が」と、フロント前に並びました。
案内かがりのおじさんに「ここに来るのは、ン十年ぶりです」とお話すると、彼はにこやかに
「左様でございますか。そのころはショーやいろいろなお風呂がお楽しみいただけましたが、
今はその分、棚湯が充分にお楽しみいただけます。」と、とても穏やかなお返事。


まさしく、杉の井ホテルは、ン十年前と変わらぬ「心地よさ」を、私に約束してくれるようです。


チェックインが終わるとほぼ同時に、家人がPから帰ります。ホテルからPまで、マイクロバスで
ピストン輸送してくれるのだそうです。たとえ一人の乗客であっても、待たせるということがない
とのことです。

そして、フランス人に先導されて本館5階、グレースラグジュアリースイートに・・・


エレベーターを降りた時からもう異空間です。
暗めの照明に足元灯り。格子の引き戸を開け、ドアを開くと、畳張りの長い廊下が目の前に・・

おおっ・・・これだけで、生来のびんぼう人は、わくわく感が抑えられません(笑)
突き当たった左の引き戸を引くと、12畳はあるかと思える青畳の和室。しかも周囲が
板張りの空間でテーブルとイスが二客置いてありますから、実質は20畳以上かもしれません。
さらにその周りに廊下が囲んであります。

そして次の間にはキングサイズのベッドがふたつ。足元にはオットマンとテーブルとイス
そしてそのままベランダにでれば、そこにもマクラメ編みの椅子とテーブル。

透明なガラスのドアの向こうは洗面台が二基。そして右は、なんとヒノキの個室露天風呂まで
ついています。

部屋のどこからも別府湾が一望でき、その景観の美しさと、お部屋の豪華さに、私たちの気持ちは
舞い上がりっぱなし・・・おはずかしぃ。。

「いかがでしょうか? 前の時と比べて」と、フランス人。
「すっごくいいですよ。もちろん前の時もよかったんだけど、今回はもう問題外。」

いやぁ。。。ほんとにすばらしいお部屋でした。
私も家人もいろいろと遊び歩きましたが、その中でもこのお部屋は№1ですね。

もう何年も前に、東京出張の折りに、新宿の某外資系ホテルで一泊10万の部屋に泊ったと、
ことあるごとに家人に嫌味言われていますが、あの時の部屋も確かに広くて綺麗でしたが、
この部屋はそれも上回っています。
コストパーフォーマンスで言えば、もう比するものなしっ!!


まずはお風呂よとばかりに、着替えて噂の棚湯に・・・

しっかし、これが遠いのなんの・・・バスでご送迎もいたしますと確かに書いてはいますが
同じ館内でそれはないでしょとばかりに歩きましたが、廊下を歩きエレベーターを使い、
エスカレーターを上がり降りして・・それでもお土産物屋さんがあったり、ゲームコーナーが
あったりで、面白いのですけどね。。。それにしても。。。遠いぃぃぃ


何も持たずに、棚湯に行くと、フロントでバスタオルとタオルを渡されます。
そこでまたエレベーターが・・
隣が、噂のアクアガーデン。ここは、水着で入るお湯のプールみたいなものなのですが、
ジェットバスや、打たせ湯などとともに、夜になると光のショーがあるのです。
私たちは棚湯のあと、食事して、そのあとこのショーを見に入ろうという予定でいました。


清潔な脱衣所で全裸(あら、はずかしっ・・)←見ている方が恥ずかしいわいっ。とカゲから声が。


ひとつ目のガラスドアを開けると、片面すべてガラス窓の湯船がありますが、一人しか入っていません。
さらに進んで、二つ目のドアを開けると、そこからは野外になっています。

右には体を洗うシャワーと水道。その先には「かおり湯」と言って、いまは「カボス湯」だ
そうです。

そして、左に目を向ける段々にして4段になった広い湯船。先は崖です(笑)
つまり、一番先の湯船に入ると、目の前が別府湾ということになるのです。
これは、爽快。ほんとに爽快ですよ。

山間部にある「棚田」と同じ要領で作ってある、広大な露天風呂・・ということなのです。
先にいくほど、お湯はぬるめになっていて、景観のいい場所を取ったおばーちゃん軍団はなかなか
そこを動きません。(笑) 気持ちは判ります。


服を脱いだその時こそ、そりゃあ多少の恥じらいも、わが身への羞恥もありましたが、ここに至っては
そんなことなんて「なーんもないさ~」・・なぜか突然沖縄語に・・(笑)
正直、外側に向かって、両手両足を広げて立ち上がりたかったぐらいです。(やめてください。想像
するのは・・)
それぐらい気持ちいいです。


カボスの香り一杯のシャンプーとコンディショナー。その上、かぼすボディシャンプーで
磨き上げ、家人との待ち合わせ場所に行くと、家人がうろうろ。
あんまり、私が遅いので、、お風呂で倒れてるんじゃないかと・・・笑
ま、実際、私のお風呂は早風呂で有名なんですけどね。


一旦お部屋に帰って、それから地下のバイキングレストランに・・
ひろい会場が二つ。ひとつは黒で統一した大人の雰囲気。
もうひとつは壁面がガラスになっていてオープンな明るいかんじ。

私たちは明るい方に案内されました。
お風呂上りですから、家人はなによりビール。

お料理はバイキングですから、あんまり期待はしていなかったんですけど、100種類くらいは
あったようです。
お寿司はその場で握ってくれますし、てんぷらももちろんその場で揚げてくれます。
ステーキもその場で焼いてくれます。


和洋中華なんでもあり。。ですが、特筆すべきはデザートの豊富さ。
これはすごいですよ。

しかし、ほんとうにすごいのは、この場を埋めた人・人・人
ここも隣の会場もぎっしり・・・です。

私たちが今日ここに決めたのは、夏のシーズンが終わって、少し閑散期に入った特別プランがあった
からですが、このどこが閑散期??・・・というほどの人出です。


お腹が満足すると、もう動きたくありません。
アクアガーデンは、明日でもいいかと、今夜はとりやめ。後になって、この日も入っておくんだと
後悔したことでした。

メガネを忘れた私はコンタクトを取ると、もう視界がかすみ、すぐに眠りに落ちそうです。

「いいよ。少し寝たら? 少ししたら起こしてあげるよ。それからここのお風呂にお湯いれて
入ろうよ。」

それもいいかと、私はひと眠りすることにしました。
広い、ひろいベッドに転がって、白い壁に埋め込まれたテレビを見ていると、自然にまぶたが・・

とてもいい気持ちです。。。

by sala729 | 2011-09-18 19:01

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