う~~~む。。PCを前にしたN主任の重いため息が聞こえそうです。
どんな、難しい物件を前に、悩んでいるのだろうかと思いつつそっと視線を向けると、眼があいました。「Aさん、今ブログみてたんですけどね」
へ、私のブログを見て、そんなにため息つくようなことって・・・
「このTキャラのエピソード見てたら、まだまだこんなもんじゃないって、自分の中の自分が叫んでるですよ」と、苦笑します。
・・・そうですよね。じつはこのN主任、わが社の中で、もっともTキャラの被害を蒙っている人なんです。付き合いが長い・・という他、調査の責任者ですから、おのずと接触することが多いのです。しかも、あのTキャラですから、無理難題・・横紙破り・・支離滅裂・・自暴自棄(・・これはちょっと違いますね・・)

一時期はあのフレディ(・・エルム街の悪夢・・の、あのフレディです)のように、夜毎夢枕に立ったとか。
「主任の中であのTキャラのエピソード1はなんですか?」と、私が問いかけると、「1も2も、多すぎて・・」と、困惑していたのですが
「これが最高。と、いうわけじゃありませんが」と意味深な笑いを浮かべて、続けます。
「たとえばですね・・・
(N主任の言葉のまま伝えます・・・)

ルルルルル・・(調査部の電話がなりました)
「はい、調査」これはN主任です。
「119は何番??!!」例の余裕のないTキャラのせわしい声です。一瞬の判断でN主任も精一杯切羽詰った声で「119番ですっ!!」
「ありがと。119ねっ!」ガチャッ・・ツーツー・・・・

これホントの話です。(微笑)

このブログを見ていただいているみなさん。私たちは、こういう人間関係の中で、もつれにもつれた人間関係をほぐす仕事をしています。でも、誤解しないでくださいね。
このTキャラのような人間は、他にはいません。そして、このTキャラは、ここでだからこそ
棲息できるのです。(本人にその理解のないのが腹立たしいことですが・・)
私たち支社の、暖かいあきらめと、おおらかなやさしさがあればこそ、彼女が人間として
(たとえそれが可哀想な問題人間であったとしても、一応人として・・)暮らしていけるのです。

彼女が私たちの優しさに気づくことは永遠にないでしょう。
彼女は、これからも自分の世界に私たちを巻き込んで、台風のように、竜巻のように、N主任に襲い掛かるでしょう・・こ゛愁傷さまです・・
サラリーマンの宿命とはいえ、あまりに過酷です・・

お互い長生きできないかもしれませんねと、思わずN主任の心に訴えかけた夜でした。。
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# by sala729 | 2005-02-18 13:32 | Comments(0)

朝から外は霧雨が降りています。
この季節の雨は、暖かで「優しい風情」がありますが、そうおもって油断していたら、必ず風邪を、誘ってくるという、性悪女みたいなところもありますので、ご注意ください。

さて、うちの問題児、皆様の関心児「Tキャラ」は、ここのところずっとお休みしています。
原因は明瞭です「季節の変わり目」だからに他なりません。
相談に入る電話の中でも、そういう病んだ電話が入る時期があると、前にも書きましたが、時期というより、季節なのかもしれません。
それは、常人にはなかなか判り難いことなのですが、それを「警報」のように、私たちに知らせてくれるのがTキャラの言動なのです。
彼女の行動を見ていると、その心の起伏が、そのままいわゆる「おびーょうき電話」に比例していますから、たいしたものです(・・・なにがたいしたものなのか・・)

昨夜のことです。夜も更けて、お風呂にはいろうかどうしょうと迷う私の目の前で相談電話が
ぷるぷると鳴りました。
こんな時間に・・(真夜中前後の電話は、おびょーき電話が多いのです)
「はい」と受けると、地獄のそこから聞こえてくるようなくらーく澱んだ声で「調べてもらいたいことがあるの」と、女性らしい声。
「どんなことですか?」どんな電話でも、電話は電話。とびっきり優しい声で問い返してみました。「調べてほしーのよぉぉ」
(だから、なに???)と、いう言葉を飲み込んで、さらにやさしく続けます。
「どういうことをお知りになりたいのでしょうか?」
「調べてほしーのよ」
(ぷちっ・・・いえいえ、それではプロじゃないと2.3度頭を振ってやさしさを繕います・・)
「ですからね。なにをお悩みになっているのか、どんなことをお知りになりたいのか、だいたいのことでもおっしゃっていただけたら、お力になれるかどうかお応えできるとおもうんですけど・・」
「なやんでなんかいないわよ。調べてほしいだけよ。」
不毛な会話が゛しばらく続いて、やっと、前に知り合っていた男性の居場所が知りたいこと。
その相談に電話したというのが聞きだせました。。ふぅぅ・・・・
「その人に逢いたいのよ。わたしもう70よ。生きてるうちに逢いたいのよぉぉぉ」
と、突然叫ぶように、吼えるように彼女は訴えます。
確かに、そういう電話は珍しくはありません。初恋の人を探したいという電話は年齢関係なくあります。でも、なんだか、話方が・・おかしい。
「調べてよぉぉ。あなたのとこどこよ???。どこにいけば逢えるのよぉぉ。探してよ。隠してるんでしょ・・・」

ん・・んん。話が変な方に行ってますよ。隠してるって?んな馬鹿なことないでしょ。それによーく聞くと、彼女の口調はロレってます。どうやら酩酊状態のようです。
時々いるんです。こういう方・・推測するにひとり暮らしで、夜ひとりでお酒飲んでると、急に
かつての男性を思い出すんでしょうね・・・・と、いえば
いましたよ。身近にも・・そういう女性が・・・・
そっ!!。そーです。あの「Tキャラ」。。。。いました。いました。

ここだけの話ですが、、彼女はバツイチです。いまどきバツイチは珍しくもありませんが・・。
でも彼女は「女」としても生きたいタイプなのです。いろんな出会いを求めています。
そして、自分に女性として充分な魅力があるとなぜか信じ込んでいます。。。
その彼女が某結婚相談所(というところが古いでしょ。笑)に登録しているのはわが社はみんな知ってます。
そして、何度も何度もお見合いをしては、それっきり・・・
そういうことを繰り返しているのも知ってます。彼女はそれを「気にいらなかった」「財産がない」「しっこい」と、すべて相手に非があり、自分から断ったと周囲に吹聴していますが、真実はみんな知っています。知ってて聞いてあげているのですから、わが社は善人集団ですよね。

そのTキャラがほんとに酩酊というか、泥酔状態で、日曜日の夜明け前に相談電話をかけてきたことがあります。
「はい。」私は、まさか彼女からだとはおもいませんから、眠りを覚まされた恨みを押し殺して思いっきりやさしい声で答えました。
「Aちゃん(Tキャラは私をこう呼びます)。探して、探して。お願い探して!!」
錯乱状態・・錯乱はよくあることですが、今日のレベルは最大です。
「探すってなに探すんですか?Tさん、これ、相談電話ですよ。相談電話にかかってますよ」
「わかってるわよ。だから探してって。彼、電話がつながらないのよ。ビービーって音しか鳴らないの。」
・・・・???????
彼のて、ああ、この前一度会った彼ですね。。納得。
「それって話中じゃないですか?」
「ずーーっとなのよ。昨日からずっと、なにかあったんだわ。ねぇ、探してよ!!!」
そりゃあ探しますよ。うちはそれが仕事ですからね。でもね、あなただって一応は、うちのスタッフなんでしょ??
それに、それって相手が出たくないってことでしょ?今までだってデートが2回と続いたことなんてなかったじゃないですか。と、言いたい気持ちをぐっと抑えて
「はいはい。判りました。」と、やさしく、でも投げやりな答えます。
「うんうん。。。」なにをどう納得したのか、Tキャラは自問自答していつものようにぶちっと電話を切りました。
はぁ・・・・これって・・・なに????
もう、いいかげんにしてよっっっつつ。。それでなくてもおびょーき電話に、悩まされてるのに
身内からまで、こんな電話がかかってくるなんて・・と、切れかけた脳の回線を少し冷ましながら、ふと、私は考えました。。。

そうか・・これは学習なんだ。こういうときにはこう対処すべし・・という学習なんだ。
もうすぐ、おびょーき電話が増える頃よっていう警告なんだ・・と、思い当たりました。


そして、今夜も思い返すのです・・
Tキャラがずっとお休みしていることを・・今夜の酩酊おばさんの電話を・・
それから、リビングの片隅でひとり空ボトルに囲まれて、グラスをあおるTキャラの寂しい姿が
脳裏に映し出されます・・・
あしたTキャラが来たら、やさしくしてあげよう・・・・・明日の朝までこの気持ち、私が覚えていたらね。。。おやすみなさーい。。。zzzzzz
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# by sala729 | 2005-02-16 11:20 | Comments(0)

バレンタインの夜は、なにか起こりそうな、そんな予感がするのは、夫に不倫をされている妻や、妻に不倫されている夫ばかりではありません。
この魅惑の夜は、誰もが「男と女になる」と、私も信じていました。。
ですから、当然この夜は大忙しで、N主任の机には数十個のチョコがうずたかく積まれたまま・・。K班長は大きな紙袋に無造作にチョコを放り込んで、いつでも、出動の態勢を整えています。ひとり余裕なのはOリーダー・・。
もちろん、リーダーの机には全国津々浦々からのチョコが宅急便や郵パックで届いて(なぜか苗字がなくて、ユカとかリエとかサツキとかいうカタカナの名前が多いのです)置ききれないものは床にこぼれています。
明日から、O家のおやつは当分、チョコということになるのでしょうね。

でも、忙しいのは私も同じ。同士に何件もの調査が入っていますから、その報告を時々に受けなければなりません。
車を運転しながら、夕食を食べながら、お風呂に入りながら・・は、できません(失礼しました)
と、言いつつも・・・

まず第一弾は、かつての交際相手の派手な女関係にノイローゼ寸前という和子さん(仮名)の場合。なんと彼は、仕事を終え、そのまま自宅に帰っていったのです。もちろん彼は独身です。和子さんの言うとおりなら、そんなプレーボーイがバレンタインにそのまま帰宅のはずがない・と思ったのですが、なぜか直帰。ま、こういうこともあるでしょう。

第二弾。
例の美砂さんの場合。夫は、女と逢いそうであわない状態が一週間近く続いています。美砂さんはその間、汚れ弁当箱にごはんをつめ続け、洗濯拒否のユニフォームをたたみ続け、
虎視眈々、証拠をとろうと狙っています。
はじめの時、カラオケをバックに号泣していたあの美砂さんとは別人のようです。そして、
明るい声で「Aさん、わたしやりますよ。納得するまでやりますとも。どーしてもあいつ(夫)の
息の根とめてやりたいんです」と、実際に殺人でも犯しかねない鼻息です。
しかし・・・今夜も夫は直帰です。しかも、今夜はいつもよりさらに早い時間で帰ってきました。
少しは心に咎めることがあるのかしら?と、私が水をむけると、「そんなたまじゃないですよ。あいつは・・」・・・・おもわずこちらがひきそうな強いおことば・・。。
「また、明日もおねがいしますっ」
つい、三日ほど前までは、「どーしょう。どーしょう。Aさん」と、おろおろと訴えていたというのに・・。美砂さんをここまでにしたのはだれ??

そして、日付が変わりかけたころ、今日の最後、あやかさんから電話が入りました。
「もう、別れました。続けてください」
相変わらず冷静な声です。
あやかさんは地方の公務員です。170近い長身にきりりと髪をまとめて、濃い目の化粧が
美貌を際だたせています。あやかさんには8年付き合っている彼がいて、やっと結婚話がすすみかけたのですが、その8年間に二回。彼は浮気をしていたのです。で、もしも、それが
やまってなかったらと・・と、急に不安になったらしく相談の電話をかけてきました。
今日はあやかさんは仕事、彼はお休み。でもバレンタインなので夕方あって、ふたりでホテルに行って、そのあとの行動が知りたいと・・言うのです。
で。先の電話は、もうホテルを出ました。。ということなのですね。
日付もしっかり変わって、携帯が私を呼びます。「はい・・」
あやかさんの担当のN主任からです。こんなに遅くまでご苦労さまです・・・
ひとしきり、連絡を受けて、しみじみとN主任が言うのです
「けど、なんだってあんな男なんですかねぇ。彼女、すっとしたたいへんな美人ですよ。いい車乗ってるし・・あいつときたら、よれよれジャージにスーパーで刺身かって、するめ買っていっ
てるんです。なんで、あんないい女に、、所帯じみたぼろい男なんでしょうね・・」
・・・・ほんとに、N主任に限らず、うちの調査の男性たちは、相談者が美人だと、どうしてこうも
熱心になるのでしょうね。。。と、自問しながらそっと電話を切って再びの眠りについた夜でした。
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# by sala729 | 2005-02-15 13:56 | Comments(3)

Rさんが眉根をひそめて、なにやら考え込んでいます。
それを知りながら、私は意地悪ですから、知らないふりしていますと、意を決したように
「あのう。。Aさん」と、困惑気に話はじめました。
「旦那さんが浮気したときって案外浮気相手より奥さんのほうが美人ってケースが多いですよね」と・・
「そうですね。なぜかそういう場合が多いですよね。ま、よく男性が言うところの、毎日ステーキばっかだと、たまにはお茶漬けって・・あれじゃないですか。」私もかるーく受けます。
しばしの沈黙が流れて・・

「でも、反対の場合はどーなんでしょう?」
「反対って・・??。奥さんのほうがよくない(・・・言いにくいわね)場合?」
「いえ、そうじゃなくて、奥さんが浮気したときの相手ってことです」
そういえば、それはどちらが・・とは言い切れない場合が多いのです。
「浜田さん(仮名)?」Rさんの相談者ですが、私も面識はあるので聞いてみました。
「そーなんです。」
「相手、でたの?」
「はい。これ・・」
差し出した手には、写真を特大のカラープリントしたものが数枚握られていました。
・・・ほれぼれするような見事な写りです。さすがわが調査部・・・と、思いつつ
対象者と相手の男性を見ると・・・ん。んん・・・んん
イ、イケメン・・確かに、ハンサムです。そうですね、例えるなら、平井堅と阿部寛を足したような、ちょっと濃い目ですが、「イケメン」であることは誰もが認めるでしょう。
「ほんとですね。ハンサムだわ・・」
「でしょ。どうみたって浜田さんより素敵でしょ。こーいう場合どういえばいいんですか?」

・・・・・たしかに・・
浜田さんは、奥さんより背も低いし、ぶ男ではありませんが、全体に貧相な感じが漂って
います。それに、なにより言うこと、やることが「せこい」
なんたって、奥さんの携帯を毎夜、毎夜盗み見て、それを写メールでとって奥さんの日常を逐一メモしているそうです。
家計簿の管理も彼がしていて、毎日何円と合わないと眠れないといいます。真夜中にこっそり
奥さんの車の走行距離調べてそれもメモしていますと得意げに言うタイプです。
だいたい、どんな夫か想像がつくでしょう・・・
かたや、相手は、平井堅ですよ。阿部寛ですよ。身長も180以上は確実にあります。
ジャージとはいえ、有名ブランドのものをかっこよく着て、大きな4WD車に乗ってます。
浜田さんも確かに、ジャージは着てました。しかし、高校か、下手したら中学の時のお下がりではないかというくらい、年季の入ったもので、乗り付けた軽自動車のシートには子供のお菓子のくずがぼろぼろと・・。

これでは、奥さんの気持ちも判ろうかというもの・・・(失礼)
しかし、私たちの立場でそれを言ってはいけません。密かに心に思うことまでは、誰にも
止められませんが・・・。

しかし、経験上、こういう男性は、あとをひきます。
なんてったって、自分で決められない男性は、なきじゃくる女性より始末が悪い・・というのが
私の経験則なのです。
これから、しばらくの間、やさしいRさんはこの浜田さんに振り回される日が続くことでしょう・・お気の毒に。。ちーーん。
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# by sala729 | 2005-02-14 16:54 | Comments(0)

早朝の電車は北に向かって走ります。
線路の両側は真っ白い雪が厚い層になって段々畑の端から雪崩落ちそうになっています。
近くにスキー場があるくらいですから、このくらいの雪は当たり前なのかもしれませんが、ホームに立つ人の息は白く、マフラーで、半分隠した鼻の頭は赤く染まっています。
この時期の面談は、場所によって、車でいけないこともあり、時間のロスを承知で電車を
使わなければならないことも多いのです。
しかし、電車は電車でそれもまたよし・・と、いう感慨があることも確かです。(ようは、なんでもいいんです。仕事にでれるっていうだけで、うきうきしてくる仕事中毒人間ってだけのことです。笑。)

さて、山陰の小京都とよばれる駅に降り立った私は、約束の時間にはまだ一時間もあると、
駅の中の蟹の直売所で品定めをしていると、携帯がぷるぷるとなります。
出てみると、お約束の人からで、○○ホテルのロビーの近くにいます。と弾んだ声。
待ちきれずに、向こうも早めに来たのだと解釈した私は、私ももう来てますから、早いけど今から逢いましょうと・・
私に流し目を送る蟹を、後ろ髪をひかれる思いで置き去りにして、約束の場所に向かいました。

ロビーは案外混んでいて、家族連れに混じって座っていると、それらしい人が何人か通ります。こういうとき、(あ、あの人かな。・・この人かな)と思うときと、(あ、この人でなければいいな。この人ならやだな)なんて思うことがありますが、たいていの場合、この人ならいやだなっと思った人がその当人ということのほうが多いですね。
そして、今日の場合もそのセオリーに背くことなく、「・・・・」でした。
「Aさんですか」と、問いかけられれば、返事しないわけにはいきません。
「は、はい(あきらかに気乗りのしない私)」
「どーも」と笑いながら下げる彼の頭から白いものがぱらぱら・・・。
一歩ひいた私に、笑いかける彼の口もとには、並び間違った歯が黄色い歯茎を見せています。
改めて、彼をみると、白いナイロンジャージの下からよれよれのグレーのトレーナーの首すじが見えています。そのナイロンジャージの上から、黒ずんだオレンジのヤッケを着て、そばに
寄られると臭いそうな気配。
・・・・い、いいやっ!!。。仕事なんだから外見で判断しちゃいけないっ!!・・・と、自らを叱咤して
私は、とびっきりやさしく微笑んでみせました。(・・・ぐぐっ・・し、仕事だ・・泣)
彼はさらに嬉しそうに、笑いかけ、二人はホテルのレストランに・・

席に案内してくれたウェイターさんも、心なしか離れているようです。お昼時の混雑したテーブルの周りの人たちも、一瞬顔をあげてこちらを見ます。
ええぃっ。ままよ!!どう思われたっていいわよっ。どーせ私はここの人じゃないんだもの。この
人たちとは二度と顔あわせないんだものっ・・。(それにしても・・泣。泣。泣。)

かつて同じような人種の人と面談したことがあります。それは、今日よりももっともっと強烈で
魚の腐敗臭のようでした。私が離れると近づいてきて、あまりの臭さになにを聞いたか覚えていないほど強烈でしたが、あのときは、駅の待合室だったので、周りに迷惑をかけませんでしたが、今日は・・ホテルですもの・・(ご、ごめんなさい。Tインホテルさま・・)そういえば、あのときは帰りの電車の中で、胃の中が空っぽになるくらい吐きまくりましたっけ・・

なんて、暗い記憶を頭から追い払いながら、私は忍耐強い女優になったのです。
彼は28歳。1歳のとき、両親が離婚して母親から離された。そして3年前、父が亡くなった。
一人っ子なので、母を探したいと・・。
話だけ電話ででも聞いていたら、ぐっとるところですが、なにせこの状況で聞いていますから
ふんふん。それで?と、話を先にすすめます。
それなのに、なんと彼はぐずぐずと洟をすすりはじめ、拳で洟を拭きながら、見つかるでしょうかと、私に訴えてくるのです。
「見つかりますよ」心を押し隠して、わたしはやさしく答えます。
「ほ、ほんとですか」身を乗り出し、そのために多すぎるばさばさの髪から白いものがはらり、はらり・・。
(いいから座りなさいよっ。動かないでよっ!!)
叫びたいのをこらえて、わたしは、ゆったりとうなずきました。

「お母様の所在を確認したら、生活状況も知らないといけないわよね。逢うとしても、タイミングが大切ですものね。住所だけわかって、闇雲にってわけにはいかないでしょ?」
「はい。はい。そうですよね」と、何度も深くうなづく彼。(じっとしてって・・動かないでよっ)

状況をじっくり聞いて(その間、何度臭いに息が詰まりそうになったか・・)
調査にかかる費用を提示すると、「そーですか。じゃ、彼女にそーだんします。」と、明るい声。
彼女って・・あなたの母親のことでしょと、詰め寄りたい自分を押さえて
わたしは息を整えます(そうしないと会話が続かないのです。ながーーい息継ぎを・・はぁぁ)
「彼女ってあなたのお母様のことでしょ?」と聞くと
「はい。でも僕、給料ぜんぶ彼女に渡してるんです。僕がもってると全部使っちゃうんで・。でへへ」
・・・・な、なぁにが「でへへ」よっ。ばっかじゃないの・・・と、口から飛び出しそうな言葉を無理やり飲み込んで「彼女が理解してくれるといいわね。」と、余裕のふり・・
「はい。僕、中学のとき彼女に振られたんですけど、最近ばったり逢って、給料ぜんぶあずかるならつきあってあげるって言ってくれて、でへへ・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なにも言うべき言葉がみつからない・・・・・・・・・・・・・・・・

私は、よろよろと立ちあがり、レシートをつかんだまま、レジに向かいました。
後ろから、彼がなにか言っているのが聞こえますが、それよりも、帰りの電車の中で、この臭いの記憶が蘇らないようにと・・今はただそれを祈るばかり・・です。(合掌)
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# by sala729 | 2005-02-12 10:49 | Comments(2)

仕事とはいえ、毎晩毎朝の美砂さんからのメール電話攻撃には、ちょっと参っていますね。
不安を自分で抱えきれない人というのは、いるものですが、そういう人が大人になると、それははっきり言って「はた迷惑」でしかないですね。
ここだけの話ですが(笑)、正直、こういう奥さんを持つと、夫たる人はたいへんかな・・と、一抹の同情も覚えます。しかし、より迷惑なのは子供たちでしょうね。今は幼いふたりがこの母を見て育つことの不憫と怖さを想像するとちょっと暗い気持ちになります。
親を冷ややかに見るか、情緒が不安定になるか・・どちらにしても、これから子供たちに、よりよい環境が与えられますように・・と、祈らずにはおれません。

水ぬるむ・・とはよく言ったもので、旧暦のお正月からは、漂う空気さえも、すこしやさしく暖かく感じらます。なんて言ったら、北国に人たちになにをのんきなことを・・と、叱られるでしょうか。
季節は変わっても、変わらないのは男女のトラブルです。相変わらず、日々相談は続きます。昨日も・・・
「離婚した妻が男と付き合っているらしいんです」と、中年男性の声。
別れた妻がどうしょうと、勝手でしょ。と、思いながら、「それで?」と聞き直すと
「今まで、養育費払ってやってたんですけど、男がいるならそれ、やめようと思って・・」
「養育費は奥様にではなくて、子供さんへの親の義務ですよね。」と言うと、急に哀れっぽい
口調になって「いや、再婚するならその相手に子供が虐待されないかと、心配で。。」
その気持ちは判ります。
たしかに今はそういう時代ですよね。再婚相手の連れ子を虐待死させたり、それを黙ってみていたり・・。心配になる気持ちはよく判ります。
「相手の男のことが知りたい」と、続ける気持ちに動かされて、お逢いすることになりました。
仕事の途中とかの相談者は、作業ジャンバーにズボン。笑うと前歯が何本か抜け落ちているのが目立ちます。54歳という相談者の前の妻は34歳で4歳と2歳の子供がいるということでした。離婚の原因をお聞きすると
妻がギャンブルにのめりこんで、金遣いが半端じゃない。なにかにつけて金がかかる。
子供のことほったらかして、遊びほうけている。
・・しかし・・ですね。ほんとにそういう奥さんなら、そういう人になんで子供を託すのでしょう・・。
そうは思いませんか?
いくら、子供が小さくて、お母さん、お母さんって言う・・とはいえ、そんな母親に預けることに
父親としての不安はないのでしょうか。

一概に決め付けるわけではありませんが、いい人を演じようとして、自分以外の人との
摩擦を避けることしか考えていないのでは?と、思ってしまいました。
たしかに、表面は子供の意思・・ではありますが、4歳と2歳ですよ。たとえ、一時的には子供に嫌われようとも、子供の安全と生活を考えたら、無理やりにでも母親と引き離し、父である自分が責任をとるようにする・・ことがなぜできないのでしょうか。
責任を持って子供を育てなければならない親は、子供に対して、やさしいだけ、いい人だけではだめなんです。子供の意志に反しても、ときには断固やりとげないことはあるのです。
それが「愛情」であり「躾」でもあるわけなのですね。

今の世の中は、両極端です。
子供に理解あるやさしい親と思われたい親か、子供を虐待する親か・・
うまく、バランスをとることができないんですね。
「斟酌」とか「按配」とか昔の言葉にあるような、いいところ、わるいところを適当に、とりいれて自分の判断でそれを実行することができない・・なんて、幼稚な世の中なのか・・と思います。

子供は社会の宝だと私は信じています。子育ては神様から課せられた人間の天職です。
子育てが終わると、子供は社会に返さねばなりません。しかし、同時に子供はどの子も皆で
守らねばならないのです。
美砂さんの子供も、相談者の子供も、こうしてなにかの縁で接した限りは、なにかできることはしたいと、思いつつ曇った重たい2月の空を眺めて、今日も一日は始まります。
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# by sala729 | 2005-02-10 10:45 | Comments(0)

出張の時でも、調査は刻々と動いています。
あの、腐れ卵の美砂さんの夫も、小心者ながら、こそこそと怪しい動きを繰り返しています。
そして、落ち着いたかと思える美砂さんの心は、まだまだ大きく揺れ動いているようです。
逐一報告の電話が入ります。
そして、三回に一回は泣きじゃくります。ほんとに、目の前にいたら張り倒したいくらいの
うろたえようです。これでは、子供の心にどんな影響を残すことやら・・。
そして、泣き叫びながら「Aさん、わたし徹底的にやります。彼の女関係ぜんぶ洗いざらいだしてください。納得できるまでやりたい!」
最初、お母さんが調査費用だしてあげると言ったときの、あのおずおずとした美砂さんはきれいにぶっとんじゃってます。もう憑き物でも憑いたように、ぶつぶつと電話口で話つづけます。
もうこうなっては、冷静な判断ではいらないですから、「いいわよ。でもその前にお母さんにも一言相談なさいね。」というと、判りましたと。
少しの時間も待たず、再び美砂さんからです。
「やります。私、母にはしかられましたけど、私やります!!」31歳でふたりの子供の母親である人の判断です。もう、止めるわけにはいかないですね。
「判りました。じゃ、もう少し、みましょうね。」

翌朝もハイテンションの美砂さんから電話です。
「きのう、彼3時に帰りました。打ち合わせはつらいけん。なんて嘘ばっかり・・で、また私を求めてくるんで、そんな気になれんって拒否しました」
「あんな、おばばと寝たあとでって思ったら、もう許せなくて、今朝はきのうの弁当箱洗わないでそのままお弁当詰めてやりました」・・・・・

・・・・い、陰湿じゃない??・・・そ、それって・・・まえの腐れ卵といい、不洗い弁当箱といい、今
流行のノロウィルスが・・しかも、彼、老人施設勤務だし・・汗、汗、汗。

しかし、美砂さんは、前夜とはうって変わって、落ち着いたようすです。
そういう行為が彼女の安定剤になっているのでしょう。
続けざまに彼女のお母さんからも電話が入りました。
「Aさん、わたしもくやしいんです。やってください。娘の思い通りに・・わたしもなんでもします」
あれれれ・・お母さん、美砂さんの暴走を怒っていたんじゃあないんでしょうか・・

こうして、わたしと美砂さんのお付き合いはもうしばらく続くことになりました。
それにしても、このふたりよく似ています。やっぱり母と娘です。
なかなか燃え上がらないけれど、一度点火したら、手がつけられません。

わたしは、彼がノロウィルスのキャリアになって、勤務先でそれをばらまかないことをただ
祈るだけです。
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# by sala729 | 2005-02-08 11:55 | Comments(2)

金曜日から、東京で各支社の相談員たちが集まって、スキルアップの会議が行われていました。これは、定期的に行われており、たのしみでもあり、迷惑(実質仕事時間がそのために失われますからね)でもある・・というのが本音ですね(笑)

そこで、この機会にわが社のトップを少し、ご紹介いたしましょう。
わが社は、業界では実力、形態、歴史ともにナンバー1であることは、認められるところですが、社長は若いです。
故に、創立者ではありません。サラブレット三代目です。
業界紙はもちろん、経済誌や、全国紙、地方紙、専門誌等に何度も、掲載されている方ですから、名前を出せば、ご存知の方も多いでしょうから、あえてここでは伏せますね。
しかも、この社長、若くてハンサム。スポーツ万能(かつてボクシングをしていたということも聞いたことがあります。)バイリンガルで、理論派とくれば、女性にもてないはずはないでしよう。
でも、残念ですが、社長には、それは美しい奥様がおいでです。
一度、お見かけしたことがありますが、華やかで気品高い女性です。(ちなみに、元モデルさんだそうです)
と、一見パーフェクトに見えるこの社長の唯一にして最大の欠点は・・・お酒、お酒、お酒・・・ですね。
決して、酔って乱れることはないそうです。しかし、その量たるや半端ではありません。
お客にお酒を呑ませることを商売にしている、ママさんをして「あれはバケモノ。なに飲ませても同じよ。レミーもウオッカもテキーラも同じ」と、呆れているのを私も聞いたことがあります。

・・・・社長・・・
お立場上、だれにも言えない機密や、悩み、迫られる決断など、いろいろ心労は、わたしなど
想像の及ぶところではありませんが、でも、お体には気をつけてください。
みんな、あなたを信じてついていってます。そして、きれいな奥様も、かわいいお子様もいる
お父さんでもあるのですもの、お体はいたわってください。
地方支社の一相談員の身で、こうして僭越なことを言えるのも、社長の人徳というものです。
私の仕事への熱情を二番目に理解していただきたい方でもあります。
・・・ん・・一番目は誰かって?
それは、社長ご自身がわかっているとおっしやってくださいました。(笑)

さて、その社長に食事の場とはいえ、「我が社で一番ハンサムな社員は誰でしょう?」と、アホな質問をしてしまいました。
社長は、真剣に考えて「うーん。。やっぱりHさんでしょう。本社のUさんもなかなかだけど、Hさんには、かないませんね。」と・・
やっぱり、H氏なんですね。(納得)
そのとき、隣の席のT部長が「いゃあ、O君もなかなかじゃないですか」と、口を挟みます。
「いいえ、Qさんをはずすわけにはいかんでしょう」
「じゃ、Mさんはどうなるんです?」
あららら・・・・私の思いつきの一言が、燎原の火のように・・・

でもね、これってうちの社は、みんなハンサム揃い・・ということになりません?
もしかして、うちって男性社員は顔で採否を決めているのかしら??
社長がこれほどだから、ハードルは高いわよねぇ・・と、自分でうなずきながら、はっと気がつきました。
男性は・・いいわよ。それで納得も理解もできる。でも、女性はと゜うなんだろう・・・
女性は・・と、周りをずっと見まわしてから「女性社員のなかで・・」という言葉をぐっと飲み込んだ私でした。。

さて、明日から、頑張りますよ!!
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# by sala729 | 2005-02-06 22:40 | Comments(2)