仕事とはいえ、毎晩毎朝の美砂さんからのメール電話攻撃には、ちょっと参っていますね。
不安を自分で抱えきれない人というのは、いるものですが、そういう人が大人になると、それははっきり言って「はた迷惑」でしかないですね。
ここだけの話ですが(笑)、正直、こういう奥さんを持つと、夫たる人はたいへんかな・・と、一抹の同情も覚えます。しかし、より迷惑なのは子供たちでしょうね。今は幼いふたりがこの母を見て育つことの不憫と怖さを想像するとちょっと暗い気持ちになります。
親を冷ややかに見るか、情緒が不安定になるか・・どちらにしても、これから子供たちに、よりよい環境が与えられますように・・と、祈らずにはおれません。

水ぬるむ・・とはよく言ったもので、旧暦のお正月からは、漂う空気さえも、すこしやさしく暖かく感じらます。なんて言ったら、北国に人たちになにをのんきなことを・・と、叱られるでしょうか。
季節は変わっても、変わらないのは男女のトラブルです。相変わらず、日々相談は続きます。昨日も・・・
「離婚した妻が男と付き合っているらしいんです」と、中年男性の声。
別れた妻がどうしょうと、勝手でしょ。と、思いながら、「それで?」と聞き直すと
「今まで、養育費払ってやってたんですけど、男がいるならそれ、やめようと思って・・」
「養育費は奥様にではなくて、子供さんへの親の義務ですよね。」と言うと、急に哀れっぽい
口調になって「いや、再婚するならその相手に子供が虐待されないかと、心配で。。」
その気持ちは判ります。
たしかに今はそういう時代ですよね。再婚相手の連れ子を虐待死させたり、それを黙ってみていたり・・。心配になる気持ちはよく判ります。
「相手の男のことが知りたい」と、続ける気持ちに動かされて、お逢いすることになりました。
仕事の途中とかの相談者は、作業ジャンバーにズボン。笑うと前歯が何本か抜け落ちているのが目立ちます。54歳という相談者の前の妻は34歳で4歳と2歳の子供がいるということでした。離婚の原因をお聞きすると
妻がギャンブルにのめりこんで、金遣いが半端じゃない。なにかにつけて金がかかる。
子供のことほったらかして、遊びほうけている。
・・しかし・・ですね。ほんとにそういう奥さんなら、そういう人になんで子供を託すのでしょう・・。
そうは思いませんか?
いくら、子供が小さくて、お母さん、お母さんって言う・・とはいえ、そんな母親に預けることに
父親としての不安はないのでしょうか。

一概に決め付けるわけではありませんが、いい人を演じようとして、自分以外の人との
摩擦を避けることしか考えていないのでは?と、思ってしまいました。
たしかに、表面は子供の意思・・ではありますが、4歳と2歳ですよ。たとえ、一時的には子供に嫌われようとも、子供の安全と生活を考えたら、無理やりにでも母親と引き離し、父である自分が責任をとるようにする・・ことがなぜできないのでしょうか。
責任を持って子供を育てなければならない親は、子供に対して、やさしいだけ、いい人だけではだめなんです。子供の意志に反しても、ときには断固やりとげないことはあるのです。
それが「愛情」であり「躾」でもあるわけなのですね。

今の世の中は、両極端です。
子供に理解あるやさしい親と思われたい親か、子供を虐待する親か・・
うまく、バランスをとることができないんですね。
「斟酌」とか「按配」とか昔の言葉にあるような、いいところ、わるいところを適当に、とりいれて自分の判断でそれを実行することができない・・なんて、幼稚な世の中なのか・・と思います。

子供は社会の宝だと私は信じています。子育ては神様から課せられた人間の天職です。
子育てが終わると、子供は社会に返さねばなりません。しかし、同時に子供はどの子も皆で
守らねばならないのです。
美砂さんの子供も、相談者の子供も、こうしてなにかの縁で接した限りは、なにかできることはしたいと、思いつつ曇った重たい2月の空を眺めて、今日も一日は始まります。
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# by sala729 | 2005-02-10 10:45 | Comments(0)

出張の時でも、調査は刻々と動いています。
あの、腐れ卵の美砂さんの夫も、小心者ながら、こそこそと怪しい動きを繰り返しています。
そして、落ち着いたかと思える美砂さんの心は、まだまだ大きく揺れ動いているようです。
逐一報告の電話が入ります。
そして、三回に一回は泣きじゃくります。ほんとに、目の前にいたら張り倒したいくらいの
うろたえようです。これでは、子供の心にどんな影響を残すことやら・・。
そして、泣き叫びながら「Aさん、わたし徹底的にやります。彼の女関係ぜんぶ洗いざらいだしてください。納得できるまでやりたい!」
最初、お母さんが調査費用だしてあげると言ったときの、あのおずおずとした美砂さんはきれいにぶっとんじゃってます。もう憑き物でも憑いたように、ぶつぶつと電話口で話つづけます。
もうこうなっては、冷静な判断ではいらないですから、「いいわよ。でもその前にお母さんにも一言相談なさいね。」というと、判りましたと。
少しの時間も待たず、再び美砂さんからです。
「やります。私、母にはしかられましたけど、私やります!!」31歳でふたりの子供の母親である人の判断です。もう、止めるわけにはいかないですね。
「判りました。じゃ、もう少し、みましょうね。」

翌朝もハイテンションの美砂さんから電話です。
「きのう、彼3時に帰りました。打ち合わせはつらいけん。なんて嘘ばっかり・・で、また私を求めてくるんで、そんな気になれんって拒否しました」
「あんな、おばばと寝たあとでって思ったら、もう許せなくて、今朝はきのうの弁当箱洗わないでそのままお弁当詰めてやりました」・・・・・

・・・・い、陰湿じゃない??・・・そ、それって・・・まえの腐れ卵といい、不洗い弁当箱といい、今
流行のノロウィルスが・・しかも、彼、老人施設勤務だし・・汗、汗、汗。

しかし、美砂さんは、前夜とはうって変わって、落ち着いたようすです。
そういう行為が彼女の安定剤になっているのでしょう。
続けざまに彼女のお母さんからも電話が入りました。
「Aさん、わたしもくやしいんです。やってください。娘の思い通りに・・わたしもなんでもします」
あれれれ・・お母さん、美砂さんの暴走を怒っていたんじゃあないんでしょうか・・

こうして、わたしと美砂さんのお付き合いはもうしばらく続くことになりました。
それにしても、このふたりよく似ています。やっぱり母と娘です。
なかなか燃え上がらないけれど、一度点火したら、手がつけられません。

わたしは、彼がノロウィルスのキャリアになって、勤務先でそれをばらまかないことをただ
祈るだけです。
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# by sala729 | 2005-02-08 11:55 | Comments(2)

金曜日から、東京で各支社の相談員たちが集まって、スキルアップの会議が行われていました。これは、定期的に行われており、たのしみでもあり、迷惑(実質仕事時間がそのために失われますからね)でもある・・というのが本音ですね(笑)

そこで、この機会にわが社のトップを少し、ご紹介いたしましょう。
わが社は、業界では実力、形態、歴史ともにナンバー1であることは、認められるところですが、社長は若いです。
故に、創立者ではありません。サラブレット三代目です。
業界紙はもちろん、経済誌や、全国紙、地方紙、専門誌等に何度も、掲載されている方ですから、名前を出せば、ご存知の方も多いでしょうから、あえてここでは伏せますね。
しかも、この社長、若くてハンサム。スポーツ万能(かつてボクシングをしていたということも聞いたことがあります。)バイリンガルで、理論派とくれば、女性にもてないはずはないでしよう。
でも、残念ですが、社長には、それは美しい奥様がおいでです。
一度、お見かけしたことがありますが、華やかで気品高い女性です。(ちなみに、元モデルさんだそうです)
と、一見パーフェクトに見えるこの社長の唯一にして最大の欠点は・・・お酒、お酒、お酒・・・ですね。
決して、酔って乱れることはないそうです。しかし、その量たるや半端ではありません。
お客にお酒を呑ませることを商売にしている、ママさんをして「あれはバケモノ。なに飲ませても同じよ。レミーもウオッカもテキーラも同じ」と、呆れているのを私も聞いたことがあります。

・・・・社長・・・
お立場上、だれにも言えない機密や、悩み、迫られる決断など、いろいろ心労は、わたしなど
想像の及ぶところではありませんが、でも、お体には気をつけてください。
みんな、あなたを信じてついていってます。そして、きれいな奥様も、かわいいお子様もいる
お父さんでもあるのですもの、お体はいたわってください。
地方支社の一相談員の身で、こうして僭越なことを言えるのも、社長の人徳というものです。
私の仕事への熱情を二番目に理解していただきたい方でもあります。
・・・ん・・一番目は誰かって?
それは、社長ご自身がわかっているとおっしやってくださいました。(笑)

さて、その社長に食事の場とはいえ、「我が社で一番ハンサムな社員は誰でしょう?」と、アホな質問をしてしまいました。
社長は、真剣に考えて「うーん。。やっぱりHさんでしょう。本社のUさんもなかなかだけど、Hさんには、かないませんね。」と・・
やっぱり、H氏なんですね。(納得)
そのとき、隣の席のT部長が「いゃあ、O君もなかなかじゃないですか」と、口を挟みます。
「いいえ、Qさんをはずすわけにはいかんでしょう」
「じゃ、Mさんはどうなるんです?」
あららら・・・・私の思いつきの一言が、燎原の火のように・・・

でもね、これってうちの社は、みんなハンサム揃い・・ということになりません?
もしかして、うちって男性社員は顔で採否を決めているのかしら??
社長がこれほどだから、ハードルは高いわよねぇ・・と、自分でうなずきながら、はっと気がつきました。
男性は・・いいわよ。それで納得も理解もできる。でも、女性はと゜うなんだろう・・・
女性は・・と、周りをずっと見まわしてから「女性社員のなかで・・」という言葉をぐっと飲み込んだ私でした。。

さて、明日から、頑張りますよ!!
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# by sala729 | 2005-02-06 22:40 | Comments(2)

節分をすぎると、暦の上ではもう春ということですが、外は一段と冷たくかじかんだ手指に暖かい息を吹きかけたくなる毎日ですね。
でも、春は確実にきているのですよ。
春の訪れをなにに感じるかは、人それぞれ。それが感性というものでしょうが、この仕事をしていると、それは相談電話の内容に如実に現れています。

そう・・めっきり増えるのです。
「我が家を誰かが見張っています。いつも見張られてます。私が台所にいることも電話していることもみーんな知られています。」
「お隣の人が、我が家に向かって感知ライトを照らしてくるのです。私がトイレに行こうとするとパッと光るのです。縁側からずっとこちらを見ています。」
「私に向けてだけ電波を飛ばしてくるんです。もーやめてくださいって何度もお願いしても、やめてくれません。」
「私が寝ていると、毎晩隣の家の主人が忍び込んでくるのです。で、わたしをじっと見て、何時間かしたら、うちの漬物をもって帰るんです。私?私は78歳ですよ。隣の主人?そうねぇ50半ばくらいかしらね。」
・・・と、とどまるところを知りません。そして、そういう電話が急に増え始めるのがこの頃です。

もちろん、お聞きしますよ。本人達はいたって大真面目ですし、本人が安心すればそれはそれでいいじゃないですか。それに、うちにはそれらの人たちと同感覚で、気持ちが理解できる
不思議な相談員がおりますから、そういう人たちにとっては心強い(?)かもしれません(笑)
その人の言動みていると、あーもうそろそろ、電話が多くなるなかってわかります。
(不思議相談員が誰かって?・・・そんなこといまさら言えませんわ。とても私の口からは・・
あの、とんでもキャラの相談員だなんて・・あ、言っちゃった・・)

でも実際お逢いして、近所の男が忍び込んでくると、自宅を城壁のようなコンクリートの塀で囲って、廊下は鴬張りにして、誰かが歩くと。ぴよぴよ・・。しかも、両側の壁はしのび返しのような五寸釘を打ち付けてあった・・というとんでもないおうちもありました・・・汗。汗
そこには、双子と見間違いそうな80すぎの姉妹だけが住んでいて、ならんで頭を下げられたときは、ミステリーゾーンに入り込んでしまったかと・・(・うぅ・怖かった・・です)

怖いというなら、今朝の怖いお話をもうひとつ・・
前にここでもお話した、カラオケ泣き泣き相談者のことは覚えておいででしょうか?
子供の前でも号泣。カラオケにもひるまず号泣。
あの号泣ママこと美砂さん(仮名)は、それから毎日、毎晩、ときにはパニックに陥ったように
何度も電話をかけてきました。
そして、とうとう、夫の不貞の証拠がとれ、相手女性が判りました。相手は、美砂さんの思っていた同僚女性ではなく、なんと彼の上司の女性だったのです。
彼は31さい。女性は、どうみても50歳前後(女性審美眼を誇るE調査員が自信をもって証言してました)
しかも、女と会う前に彼は美砂さんに、夫婦関係を求めて、女ともラブホテルに行き、帰ってくると再び美砂さんに迫ってきたらしいのです。
事実を伝えると、どんなに取り乱すか・・と思うと、なかなか電話ができません。しかし、告げないわけにはいかず、昨日おそるおそる報告しました。
さすがにしばしの沈黙はあったものの、「はい、わかりました。もうわたし許しません。Aさん、力貸してください。主人のこととことん落としてやります。女も・・」と、意外にも力強い答えに
ちょっとびっくりはしましたが、結果がでれば強気になるのは、よくあること。
そして次の朝・・・
いつものように早朝から美砂さんの電話でたたき起こされました。
彼女はいつになく明るい声で「Aさん、わたし主人の顔みたら、腹が立ってくやしくし、このぼけ!いまに見とれ!!って思ったんです」
・・・・か、過激な・・でもま、それもいいでしょう・・・・なんと返そうかと私が返事を探していると
美砂さんは続けます。
「で、今朝、三ヶ月前の冷凍ご飯に腐った卵つけて、出してやりました。」
えぇぇっっっ。。く、腐ったたたまご・・(想像しただけでたんぱく質のあの強烈な腐敗臭が
漂ってきそうです・・)
「そ、それで?」と私。
「食べていきましたよ。主人、鼻悪いんですよ。匂いわかんないんです」電話の向こうの美砂さんの声はずむようにすら聞こえます・・


・・・・おっそろしい・・
ね。ふだんおとなしい人を怒らせたら、ほんとにこわいですよ。
もともとパニック体質の美砂さんですから、なに考えるか判りません。でもまあ、それにしても・・腐った卵とは・・・
今頃彼は、お腹をおさえてトイレからでれない状態なのでしょうか。
それとも、もっとさしせまっているのでしょうか・・
まっ、いいか・・
どうせ勤め先は老人病院だし、まわりの人たちも、粗相の始末にも慣れているでしょうし・・
自業自得・・ということで・・・(苦笑。。。)
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# by sala729 | 2005-02-04 10:59 | Comments(0)

昨夜の面談が遅い時間だったので、そのまま帰ることができず、お泊りになってしまいました。宿泊することに、なんの不都合もないのですが、迷惑なことに、こんな私にでも、すがろうかというさ迷えるこの世でない魂が、時々わたしの眠りを邪魔したりするのです。(苦笑)

幸いにも昨夜はそんなこともなく、短い眠りを新幹線の中で補いながら、帰社した、私にN主任が一枚の写真を示します。「?」
「例のドクターですよ。」意味深な笑いを浮かべて私の前に差し出されたプリントアウトの男は、ドクターとはほど遠い、ナイロン制のジャンパーに作業ズボン、後ろの軽トラには○○畳店と記されています。
「あ、あぁ。これってあの、芦屋の総合病院の息子で国立大学の医者だって言った・・あの?」
「そそ。そーですよ。」
そーですよって、、これ医者って・・ちがうじゃん。どーみても「畳屋のおっさん・・」
しかも、相談者からは、ジャイアンツの高橋由伸と、スマップのだれやらとを足して2で割ったようなさわやかフェイスって・・・(汗。汗。汗)
こ、これはどーみても「若乃花」か「朝青龍」じゃないの・・・。

相談者の、浩美さん(仮名)は、とても3人の子供がいるとは思えない、スタイルのよい、さらさら髪を背中に流した主婦でした。夫は外車の中古車販売の会社を持っています。
開口一番「付き合っていた彼と連絡が取れなくなってしまったんです。」と、身を乗り出すと
彼が32歳で独身。国立大学をでて現在は国立病院の外科医。実家は芦屋で300床の
総合病院を経営しており、父と兄と兄嫁も医者。
プライベートではポルシェに乗って、趣味はクルーザー。
恋愛経験はあるけど、みんなお金目当ての女性ばかりで、そんなこと関係ないって言ってくれたのは君だけだよって・・(・・・・はぁぁぁ・・)
いますぐにでも結婚したい。子供たちの教育は僕に任せて。父もお前みたいなのには、「浩美さんみたいなしっかりした女性がちょうどいいんだよ」って言うんだ。。。(は、はぁ・・・・)

・・・・・んな美味しいお伽話みたいなこと信じられますか??
確かに、浩美さんはきれいですし、見た目は若い。プロポーションもそこそこ。
でもね。でも、36歳なんです。子供も3人産んで、育てて一番上は小学校三年生です。
独身で外科医でポルシェ乗ってて、ハンサムでお金持ちの彼が、なんで私?とは、思わないのて゜しょうか??
「彼が私のことお母様に認めさせると言いきるんです。なのに、連絡がとれなくなって、困っているんです」・・・
聞けば、お金の貸し借りは無いと言います。体の関係は数回。彼が仕事が忙しいので出張の時間があいてほんの一時間、二時間のデートだと。
もちろん、出張中ですから、ポルシェには乗ってきません。
・・・・・ほんとに信じきっているのですね。。

浩美さんは、暇つぶしに遊んだ「出会い系サイト」で彼と運命の出会いをしたそうです。
そして、じつは、彼とのことは夫に知られ、メールのすべてを消され、叩かれて今、彼女は
実家にいるそうです。
そして、驚くことに、実母までが彼の写メールを見て「あら、(浩美さんの夫より)こっちのほうがいい男じゃない?もう、こっちにしなさいよ。」・・・・・・???????????
なんて会話。。言葉もありません。。。
「彼に連絡つけたいのです。夫と別れる相談もしたいし・・」

・・・・で、調査の結果が「畳屋のおっさん」なのでした。。
彼女はそれでも、夫と別れるつもりでしようか。
彼のもとに飛び込んでいくでしょうか。
・・・・なにより、この事実を受け入れられるでしょうか・・・

しかし、こんな陳腐なシチェーションを簡単に信じてしまう大人がいることに私は驚きます。
そして、こんなマンガチックな出会いを、花に包まれた夢のように信じて、自分をなんの疑いもなく「悲劇のヒロイン」に仕立て上げてしまう、当世の出会い系サイトと、箱入り主婦の大冒険がいとも簡単に結びついてしまう、この時世をあきれもしながら、畏れと危惧を抱いて、
明日の予定を考えてしまう私でした。。。
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# by sala729 | 2005-02-03 23:01 | Comments(0)

部屋の中は暖かくても、窓から外をみれば乾いた風が、あたりを薙ぎ倒しているのが
判ります。風があまりに強すぎて、積もらなかっただけで、明け方の雪が、氷になって車の
窓ガラスに膜を張っています。
こんな朝は、相談電話というより、今現在進行形の物件の依頼者からの電話が多いものです。
ほら・・またわたしの携帯メールがピロピロ・・と。

前述の双子姉からの転送メールです。いえ、正確にいうなら、姉の浮気夫に相手女性から届いた
メールがすべて私の携帯に転送できるようになっているのです。そう・・もちろん知らぬは夫ばかりなり・・・。工作したのはもちろん奥様です。
彼がお風呂に入っている間に、自動転送という超ウルトラ必殺技を仕掛けられたことに彼はもちろ気づいてはいません。これを設定すると、相手からのメールがすべて設定のアドレスに自動転送になるという優れもの。
相手がお風呂に入ったり、寝ている間にこれならこそこそ覗かなくても、見つかる心配なしに確実に情報が得られますね。
・・・女性をばかにしてはいけませんよ。この程度の工作くらいなららくらくやってのける奥様は
最近多くなりました・・苦笑。

しかしそのメール。届くたびにピロピロと私を呼び出すんですが、夜から翌日にかけてなんと50回はピロピロ・・
しかも、その内容たるや「いま帰ったよん」にはじまって「○○(双子姉の夫)ちゃん、わたちのこと愛ちてましゅか?」「いやーん。いじわるぅぅ△△(自分の名前)。泣いちゃいますぅぅ」と、あふれるばかりの顔マーク。。
あげくには「△△の裸の写真、携帯の待ちうけ画面にするなんて、やーんはずかちぃでちゅう」
・・・・これ、ちなみに40歳の男と推定年齢36歳の既婚子持ち女の交わすメールですよ・・・

夕飯をとりながら、ピロピロにせかされて、メールみたら、これですから
<うるさいっ!!。いーかげんにしろっ!!>って叫びたくなる気持ち、判っていただけるでしょうか??
でも、もっと怒りに狂って、はらわた煮えくり返っている思いをしているのは奥様でしょう・・・ね。

本人たちは、ドラマのヒロインきどりかもしれませんが、これぞまさしく「馬鹿ップル」。
さぁて、どんなクライマックスを用意してあげましょうか・・

外は、時々狂ったように粉雪が舞っています。
私はこの平成の馬鹿ップルのおとしまえをどうつけようかと、N主任に視線を向けると、すべてを
承知したとばかりに、大きくうなずいて、職人N主任の、こだわりの追跡調査により磨きと、拍車が
かかります。
報告書のできあがりが、ほんとにた・の・し・み・です。
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# by sala729 | 2005-02-02 15:08 | Comments(0)

物事には、始まりと終わりがあります。
しかし、始まりはあっても終わりのないのが、夫婦間のトラブルですね。
私たちの仕事の多くは、その夫婦間の問題につながっていますから、おつきあいしていたら
際限なく争いの渦中に巻き込まれてしまいます。
そうならないように、少し離れて、その渦の方向を見て、巻き込まれた二人をどう対処するか
それが適宜できるかどうかということが、この職業に携わるものとしての、倫理ではないかと考えるのです。

しかし・・なかには、そういう倫理や常識というものを、ぶっとばすような行動をしてくれる相談者もいます。
たとえば、恵子さん(仮名)。彼女の夫は、薬剤関係の優秀な営業マンです。田舎では高額な
給与をもらっていることは、彼も恵子さんも良く知っています。
見た目も、きちんとブランドの洋服に身を固め、髪はなでつけ、外車を乗り回しPC片手に、商談のお相手はお医者さま。接待費は使い放題で、プレゼント魔。・・とくれば、しょーじき女にはもてますよ。
でもね。この男。実生活では、奥さんの実家のマンションに入って、サラ金借りまくり。もちろん車もローン。浮気もしまくり。その上、夜のおねーちゃんと親しくなって白紙の領収書を集めているというとんでもない奴。なのです。
そもそも、今の会社にはヘッドハンティングと本人は言ってるらしいのですが、、実際は前の会社でその、架空接待費がばれて、クビになったも同然というのが、調査で判りました。
生活保護をうけている実母の年金も使い込み、常時4個の携帯で女と連絡とりあうふとどき者です。

恵子さんはこの夫との間にふたりの子供がいます。
そして、なによりやっかいなのは、恵子さんが、この夫を愛し続けていることです。
彼女は言います「私ってばかですよね。なんでこんな男って・・思うんです。でも、突き詰めていくと、彼のこと好きなんだ」と思ってしまうんです。
調査に入っているにもかかわらず、恵子さんは、あらゆることをしました。
彼のあとをつけまわしました。夜のお店に入ったときは、寒空の下、じっと出てくるのを持って
いました。そして、彼が出てくると、周りに誰がいようと、彼に「なにしてたんよ。誰と飲んでたのよっ。」と詰め寄ります。そして、翌朝は彼の洋服のポケットはもちろん、財布、車のなかと
徹底的に探し回ります。
はっきり言って、そりゃあうんざりしますよねぇ。確かに悪いのは彼です。
でもね、人間が人間と生きていく上で、ここまではという程度というものが、それは夫婦間にだってあるでしょう?
何度も、何度も、そんなことするのはやめなさい。と、諭すと、そのときは「はい。みじめですよね」と納得するのですが、何日かするとまたやってしまうのです。
もう・・これも一種の病気ですよね。。

その恵子さん・・やってくれました。。(苦笑)
うちの調査で、彼が出入りのお店、馴染みのホステスはもちろん判りましたし、前述の借金も判明。実母の年金搾取も発覚。前の会社との軋轢も判った・・恵子さんは別居の道を選びました。しかし、別居して三日もたたぬのに、彼はなんとバラを40本もって恵子さんを訪ね
「ごめん」と一言いって立ち去ったようです。。恵子さんはこれに感激したらしいのですが、
ちょっと、あざとすぎません??と、思うのは私が、愛に飢えてるからでしょうか?
さらに二日たって、寂しくてならない恵子さんは彼をよびだし、相手のホステスさんのマンションに乗り込みました。
そして、入るなり、手当たりしだい手近のものを投げつけ、そこいらに割れ物が散らばります。そしてそういう自分にさらに触発されエスカレートとしていった恵子さんに、女は落ち着いて問いかけます「ごめんなさい。奥さん。私が悪かったわ。どうすれば、許してくれる?」
眼を血走らせ、肩であえぎながら、夫を振り返り「あんたがこの女の頬っぺた思いっきり叩いたら、許してあげるわ!」
「で、できないよ・・」しり込みする彼に、恵子さんはさらに苛立ち、そんな恵子さん見て、女が彼に言います
「いいわよ。やって。おもいっきり。」
・・・なんという潔さ。大人・・恵子さん夫婦は、完全に負けてます・・・
ばしっ!! ・・・音が響いて、そこには呆然と立ちすくす夫と、くず折れる女がいました。

で、どーしたの?、先をうながす私に、恵子さん、にっこり笑って、「帰ってやりましたよ。約束ですから・・でも・・」
「でも?」
「私・・なんかむなしい。Aさん、、主人とはもう別れたほうがいいんですよね?」
・・・・・・・・・なにをいまさら、こんな状態を聞いて、がまんしろといえますか?
言えるはずがないですよね。どちらにも・・
今の私に言えることは、女に「ごくろうさまでした」しか、ありません。。。。
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# by sala729 | 2005-02-01 12:01 | Comments(2)

それは、穏やかな日本海に白い波が立つ日でした。
妹がやくざに騙されて、家出したと切迫した姉の声に、TキャラとOリーダーは、その町に向かいました。そして、お互いに嫁いでいるものの、妹が気掛りで仕方ないと泣き崩れる姉に出会いました。年老いた両親も心配で眠れない日々をすごしていると聞かされれば、なんとかしてあげたいと、思うのも道理ですよね。
その日から、わが社のフル体制で、捜索が始まりました。

わずか数日で、妹の居場所は判明。やはり、情報のやくざのマンションにいました。彼女を確認して、姉に連絡すると、両親は迎えに行けない。自分も夫と子供ある身。なんとかしてくれないかと泣きつかれて、指揮をとるH氏はやむ得ず、SP調査員Sさんのお力を借りることとなりました。
Sさんの迫力でそのマンションに乗込み、直談判です。
男は不在で、妹だけでは話になりません。妹から男の所属を聞き出して、Sさんはさらに男の兄貴分と呼ばれる人のもとに足を運びます。
その話の場には調査員たちは立ち入れず、兄貴分とSさんが張り詰めた空気の中で対峙しています。なにを話しているのか、十分には聞き取れませんが、かなり長い時間がたっています。やがて、大きくうなずいたSさんは、調査員たちを促して、その事務所を後にして、車に帰ると、おもむろに口を開きました。

「あのな、あの子(妹)。妊娠しとんやて。で、実家に帰って産むなら産ませてやるって言われて、帰ったら、あのねーちゃん(依頼者)が、腹を殴ったり蹴ったりして、むちゃくちゃしゃんねん。それで妹は、こんなところにいたら子供が殺されてしまうと、逃げ帰ったと、あの兄貴分は、男から聞いとるらしい。そやのに、男の留守にそんな女帰したら、自分の面目がたたんと、言うのんや。」
・・・・妊娠した妹のおなかを殴る、蹴る・・・ほ、ほんとぉぉ・・・
たしかに、その話が真実なら、たいへんなことです。やくざとはいえ、その子の父。その子の命守りたいというのは当然のこと。
いずれにせよ、事実を確認しなければと、まず姉に連絡をとります。

すると・・この話、
ほんとのことだったのです。。。
姉は悪びれもせず、殴る蹴るを認めます。すべては妹のためと・・いいながら。
それにしても・・と。荒事に慣れてはいるはずのSさんも、姉のこの態度と言葉にはあんぐり。。妹は・・というと、出産させてくれるなら実家に帰ってもいいと言っているのですが、
不安はなにもないのでしょうか?
一度は自分だけでなく、おなかの子供まで危機に瀕して、命からがら逃げてきたのではないですか。それを、簡単にそう了承してもいいものなのでしょうか?
そして、もっと判らないのはその姉妹の親たち。
年老いたとはいえ、そういう姉妹の確執を知ってか知らずか・・なにもしなかった??
・・・不可思議・・・
もしかしたら、これら登場人物のなかで、自分の子を守ろうと、妹を自宅にかくまったやくざの男と、兄弟分の嫁を守ろうとした兄貴分。このふたりがいちばん、まともでいちばん人間的なのかもしれないと、私は密かに思ったりしましたが、どうでしょうか?
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# by sala729 | 2005-01-30 18:06 | Comments(5)