ぶつぶつと不満の火種を胸に次は「忠烈祠」に向かいます。
故宮博物館を去り際に昨日の娘と父母組とばったり出会って、微笑みながら
手を振り合ったのも旅の思い出です。


忠烈祠は、日本で言うところの「靖国神社」のようなところで、祖国の為に
戦って散った英霊を祭っているのだそうです。
その英霊たちに敬意と尊厳を払って守護しているのが門前の衛兵です。
この日は、入り口の大門が工事中で中の門を左右に守る兵士二人の交代式でした。

門の左右に向き合う兵士は瞬きはもちろん、本当に微動だにしません。
杜さんによると、ここに立てるのは、身長178センチ以上。体重も68~80キロ。
容姿も基準がある、もちろん聡明であることも必須、とのことです。

確かに、まだ幼さが残るとはいえ、なかなかの美男子です。
それにこの時期はまだしも、湿り気の多い台湾の夏の間も蚊に刺されようと
アブの襲来を受けようとも、微動だにせず銃剣を捧げつつの状態で維持しておく
というのは並大抵のものではありません。


一時間に一回その交代式があります。
杜さんの機転のきいたアドバイスでとてもいい位置から私たちは見ることができました。
なんでも彼らは一箇所に二人、三組作られていて、一時間に交代式のため二組。
残りの一組は黒いスーツで時折無線で喋りながら交代式の兵士をリードしています。
これが当然のことながらかっこいい。

聞きたがりの私はここで杜さんに質問。
「もしも、暴漢が中に入ろうとしたら、門番の兵隊さんが持ってる銃で阻止する
んですか?」

「いいえ。彼らは何があっても微動だにしません。動くのはあの黒服たちです。
黒服が暴漢を取り押さえます。」

・・・・なるほど・・門兵は動かないところにその存在価値があるのか。

台湾は皆兵制ですから国民男子はみな一度は軍隊に行きます。
そしてここに選ばれるというのは、一族郎党の誇りなのだそうです。
もっとも・・と、思いますね。


杜さんのおかげで交代式を綺麗にビデオに納められた私達は大満足。


故宮の不満はどこかに消し飛んでいました。単純ですから・・・(笑)


そして次は お茶やカラスミ、干物がずらっとならぶ問屋街です。
店外に並べられた大きなビニール袋に入れられた、ドライフルーツは
パイナップル、杏、プルーン、イチヂク、リンゴ、干しぶどう、トマト。
それはそれは壮観です。

ここでの量単位は「斤」約600グラムだそうです。


でもどの店も沢山商品を並べてあってしかも道行く人に声かけしていますから
騒がしいのと活気で、どこで買っていいやら見当がつきません。

長く続く商店街の曲がり角近くで、千葉母娘が足を止めて、その店の軒先に
並べられたお茶を吟味しはじめました。

お湯を注ぐと、ぱっと花が咲くあれです。

少しづつ小分けにした袋にはいっています。母娘で相談して決めたようです。
「これ25ください。」

25!・・・その数にびっくりしたものの、お茶はいいねと思いなおし、私も10個
購入しました。
小さな黄色のバラ茶もあったのですが、お土産インパクトとしては赤いほうかなと・・

そしてそのまま、台北駅に近い「黒なんとか(漢字か判りません。台北では有名店
みたいです)店」に入りました。
今日のお昼はここで「点心」です。

私は、餃子やシュウマイは好きなのですが、あのショーロンポーはあまり好みでは
ないのです。


それでも、ふかふかと湯気のたつ蒸篭のままで供されたエビ入り、蟹入り、普通の
ショーロンポーは美味しかったです。
針しょうがと一緒に食べるということをこの日に知りました。(笑)

小さなお椀形の炒飯のあとは蒸パンみたいなデザート。ほの甘くて美味しかったです。


さて、腹ごしらえがおわったあとは、龍山寺です。
ここは台湾パワースポットの名刹で、私もぜひ行きたいと思っていました。
総統府を正面に見て、広い通りにでると、車道にまでお線香の煙がたなびく
一帯があります。

交差点の角のそこが、目指す龍山寺です。

極彩の山門から寺舎に続く柱という柱には青龍がのたうっています。
そして驚いたのはその参拝の人・人・人・・・これは観光客ではありません。
市井の人たちが手に手に長い線香を5本もって、三拝しまくり・・・

ひろい境内に置かれた台には、お供え物が処狭しと並べられています。

ここは、縁結びの神さまで有名なところです。わが子はもう知らんけど(笑)
いつもお世話になる従姉妹の店の美容師君と娘のお友達のKちゃんに赤い糸を
持って帰らねば・・・。
いただいて「おいくらでしょうか?」とお聞きすると
「いりません」と、ぴしゃり。
「その代わりお参りはきちんとしてください。まず自己紹介です。名前と住所。
生年月日。それから何のためにこれが欲しいかをよーく神様にお話してそれから
収めてください。」

なるほど・・お聞きすると合点がいきますが、なにしろ金粉にまみれた日本の
寺社の経験が抜けないものですから・・・いやいや、清冽ですな。

おみくじもそうでした。
木製の赤い球を二つ割にしてさらにそれを二つに割ったようなものを両手に
持って、まず自己紹介。それから何を占って欲しいかを心で唱えて、その木片を
地面に投げます。
表・裏がでれば、近くの箱に立てかけた棒をひいて番号を確かめます。
さらに、また神様にこの番号でよいかお伺いのお祈りをして木片を投げます。
表・裏が出たらよし。ちかくの社務所みたいなところに行って、番号の書かれた
ひきだしからおみくじを取り出します。

この一連の行為がないとおみくじは得られません。
ですから表・裏がでないとでるまでえんえんと投げ続け、番号のお許しの
表・裏がでないとこれも何回も棒を引き続け投げ続けることになります。

しかも、その日に三回、裏・裏と出たら、この日はおみくじをいただけません。

これ全部、無料です。

世俗に汚れた私はこれだけで感激してここの神様を心から信じてしまいました。


そしてこの日、私は無残にも裏をひきつづけ、おみくじは得られませんでした。
ところが家人はなんとどちらも一回目で、表・裏をひいて、84番のおみくじを
ひきあてたのです。

きっと神様は、心の貧しい人間には鷹揚だということなのでしょう。(くやしいです
けど・・)

千葉母娘も、母は引き当てましたが、娘の方は私と同じみたいです。

妙に意気揚々と嬉しがる家人を見ていたら、怒りがむらむらと湧いて、明日また
ここにお礼参り(いやいや、そんな不穏なことじゃないですよ。)に、来ようと
心に誓った私です。
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by sala729 | 2012-11-30 12:26 | Comments(1)

一夜あけました。
旅先の朝はなぜこんなに早く、しかも熟睡感に満たされて目覚めるのかといつもの思って
いますが、この日の朝もまさにその通りの目覚めでした。

台北の空はあまり青空とは言えないのですが、それでもさすがに朝は清々しいです。
赤い欄干のテラスは5人で太極拳ができるほどの広さですから、その気持ちのよさは
言うまでもありません。

まずは早めの朝ごはんとばかりに、1階に降りると正面のなにやら難しい漢字の名がついた
広いレストランはもうたくさんの人が行き交っています。
入口で「ここは席をリザーブしています」と書いたカードを受け取って窓際の席に付きます。
ここでは、案内という行為はないようです。

確かにこのカードを席に置いておかないと、二人で関を立って食べ物を取りに行くことは
無理でしょう。
見る限り、中国人たちはバィタリティ溢れており、少しでもいい条件の空席が見つかると
あたふたと自分のお皿やカップをかきあつめて移動します。
恣意的占有行為?

そこまでせんでも・・と、思いながら見ていましたが、ひとつ間違えれば私たちの席も
同じ目にあいます。

・・・うーん。ツキつめれば尖閣諸島に対する感覚もこんなものかな・・などと思い至った
わけです。



朝食はいわゆるバイキング式で、お蕎麦やお漬物など純日本的なものもありますが、多くは
お粥やそのトッピングもの。点心。パン。フルーツ。ソーセージやサラダなど、中国式がメインかなと
思いました。

正直、ソーセージはプリプリ感がないし、卵は固い。ドレッシングは単調。点心は当り外れありと
平均点に届かないのですが、パンコーナーにあったクルミケーキはとても美味しかった。
それとフルーツは最高!
パイナップルはもちろんですが、みかんもいちぢく(日本のものとは違います)台湾りんご。それに
皮をむいたライチ。
他にはもう目もくれず、この日から朝は果物たべまくりでした(笑)

それにカップに入った、ヨーグルト。加糖でカスタードクリームの味もするのですがこれも
美味しくて、取ってきた果物に加えて食べると、もういくらでも・・・って(自爆)

結果一日目にして学習したことは、朝は「果物を食べるべしっ!」


大量の果物とヨーグルトのおかげかすっきりとして、早朝のお散歩です。
前述のようにこのホテルは高台にありますので背後は山です。
くねくねと上に続く道があって至る所に、バイクが停められてあります。

本当にここはバイク天国。
車の前、後ろ、横を縦横無尽に走り抜けます。こんなところで、運転なんかしたくない!と
心の底から思いました。


後で知りましたがこの山の上で毎朝、多くの人たちが体操をしているのだそうです。

散歩道のところどころには、地元の露店のおじさんやおばさんが果物や野菜を広げています。
台湾バナナなどは何本ついているかぱっと見には数えきれないほどの房が25元。

「Rが見たら、卒倒するよね。」と笑いながら通り過ぎたものでした。
散歩の途中で、ホテルのプールに行きあたります。部屋のテラスからも見えますが完全な屋外形で
11月末まで泳げるとなっていました。
確かに昨日も泳いでいる姿はありました。昼間は半袖OKですから間違ってはいないようですが
さすがに今回は私もパスすることにします。。
(じつは、水着は持って行ってたのですが・・・笑)


ホテルの本館に隣接した、別館の飯店もそれはすばらしいものでした。
この建物全体が博物館という触れ込みは決して大げさではありません。

散歩から帰ってひと息つくとさて、今回のメイン、故宮博物館へと出発ツアーの時間です。

今回はまずガイド付きのツアーに行って、そのあとでもう一度見たいところを見ようと、二日目に
フリーツアー、三日目はフリーにする予定でした。


時間通りにホテルに迎えに来てくれた杜さんは私たちと同世代のようです。きびきび話すので
時折聞き取れないのですが(笑)有能そうな気がします。
今日は私たちの他には千葉からという母娘二人だけです。
お聞きすると、お譲さんが来年3月に結婚されるので、それで今回と・・・いうことでした。

そういえば、私たちもRが嫁ぐ前に家族みんなでグアムに行きましたがみんな思うことは
同じなんですね。

車に乗るなり家人が杜さんに
「予定では午後から故宮博物館となってますが、ホテルで聞くと博物館は午前中のほうが混んでない。
午後からは中国人団体が多く騒がしいと聞いたんですが、午前に変更することはできませんか?」

たしかに朝の散歩時に、おみやげもの屋のおばちゃんから教えられたことでした。

それにしても、千葉母娘になんの相談もなく一人で言っちゃっていいの?

「おーそうですね。わたしもその方がいいと思う。」と杜さん。
・・・いや、千葉さんに聞けって・・・

「でしょ。変更できるならその方がいいと思いますよ。」


「ちょっと待って。私たちだけで決めてどうするのよ。千葉さん(名前は知ってますがここでは
千葉さん・・で)に、お聞きしないと。」

「いえ。私たちもそれでいいです。少しでも空いてる方が。。」お母さんはそう言ってお譲さんを

見るとお譲さんもしっかり頷いています。


常識的な方でよかった・・ほっと一安心です。


ということで予定は変更してまずは故宮博物館に~


ホテルからは近いのです。

メインの通りを10分も走ればその威容が見えてきます。

入口の白い門から入っても車はしばらく走ります。そしてようやく見えた入口は開館してまだ
30分というのにもうひとだかりで一杯。
そして飛び交う大きなボリュームの中国語


まず、なにはともあれ目指すはここの五大宝物の展示室三階に・・・

もうずらっと並ぶ人の後ろにつくと杜さんが「やっぱり今来てよかったです。午後からならもっと
たいへん。」と笑います。
こんなにいいかげん並んでいるのに・・・

それでも案外すいすいいくのは、学芸員さんたちの仕切りが上手いというのもあると思います。。

白菜にコオロギのガラスの置物。
白菜の白は純白の証で、次第に青くあなたの色に染めてくださいという意味と、子孫繁栄のコオロギ。

こんな説明を杜さんから受けながらしずしずと進みます。

次はオリーブの種に彫刻された船に乗る翁。
これもその詳細さに圧倒されます。

そして「角煮」いや、すみません、正式名は忘れました。でもどう見ても豚の角煮そのもの。

そして象牙の細やかな彫り物。


青銅器に彫りこまれた文字は、そもそもその器の作られた由来を子孫に書き遺すためのものと
この日勉強しました。

「なになに家は、先祖供養のために何月何日に盛大な法事を執り行い、その記念にこの器を
作ったものである」とか
「光栄にも、皇帝にお越しいただいて盛大な晩餐を開くことになったのは、ひとえに私の力の
おかげであり我が家の誉れである。これを子々孫々に遺すものである。」
なんて、現代風に書くとこうなるのでしょうか・・・(^^)


私は知りたがりの子供がそのまま、おババになったような人間ですから、知りたいことは聞かずには
おられないのです。
必然、ガイドさんを一人占めにするようなことになって、同行者さんに不愉快な思いをさせることも
あるかとは知っています。

それを戒めるために時々、家人が合図を送ってくるのですが、話に夢中になるとそれすらも忘れると
いう困ったおババでして・・・千葉さんには、本当に申し訳なかったのですが、途中でそのことを
話すと
「いいえ。私たちも聞きたいと思っていたんです。」と笑って大人の対応してくださり、旅に出て
人さまのご厚意に胸がつまり・・は、しませんでしたが・・・

ここはざっと見ても三日。本気でみれば一週間。マニアは無制限という魔窟のような処ですから
見ていてきりがないのですが、白菜を見てから振り返ってびっくり。

もう後ろがどこか判らないほどの人の列ができており、中国語が甲高い声で飛び交っておりました。

そして、おみやげもの店のおばちゃんの言うとおり、中国人のマナーの悪さは際立っています。

並んで見ていても平気で横から割り込みます。しかも知人をを呼びまくり。
若い千葉娘などは何回弾かれたことか・・・。


そういう環境でしたから、翌日の見学はもう諦めました。
こんな状況でゆっくりなんて見られるはずがありません。
学芸員さんの持つプラカードには中国語だけで「静かに鑑賞してください」とあることを
中国のみなさん理解してくださいね。


一階ロビーは人であふれていますが、お土産物売り場もとても綺麗な雰囲気です。

そこで写真図解入りの冊子を購入。これは外せません。
そしてカレンダーと、白菜ストラップとマグネット。時間にせかされてあたふたと・・
だからツアーはいやなのよ・・・ブツブツ・・・
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by sala729 | 2012-11-27 12:29 | Comments(0)

前のお店と同じように、店内に人はいない・・・と、思っていたら、
いたっ!!・・・右奥のショーケースに隠れるように、とうに70才はすぎている
であろうおばーちゃんが一人ヨロヨロと出てきました。

落款を作りたいと言うと
「だれの?」
ちびがお絵描きで・・と言うと
「うんうん。そんならこんなのどーかね?」
少したどたどしいながら立派な日本語です。

統治時代の名残とは聞いていましたが、おかげて私達は自由にお買い物が
できます。

おばーちゃんが見せてくれたのは、水晶に良く似た変形石で頭でっかちの
ヘチマのような形をしています。
しかし、それが妙に私をくすぐるのです。

「ここに名前を書いてみ。」と促されて、鉛筆でちびの名前を・・
「おぉ、ええ名じゃね」と皺だらけの顔を綻ばせて私を喜ばせてくれます。

「ありがとう。で、私のも欲しいの。」
「うんうん。こんなのもあるけどね。」と、ちびのに良く似ていますが
色が少し赤みがかってなかなかの風情です。
隣に私の名前を書きます。

「それでね、あと二つ。開運印も欲しいの。姓名の入ったもの。」
「この二人のね?」
「いいえ。それはこれとこれ。」今度は促される前に、私は息子と家人の
姓名を記しました。

「ほうほう。息子のね。」にっこり微笑んだおばーちゃんに私も微笑み返します。

二人のは四文字になるので、大きめの四角い石です。

「あ、ほら、Rのは?」
「あーそうだ。すみません。もうひとつ落款が欲しいの。今度は白抜きの字で」

「まだかいな。」笑いながらおばーちゃんは赤味のかかった四角の石を取り出して
きます。
ちょっと変わり物好きな娘にはぴったり。

今夜お願いしていたら、出来上がりは日本に送るというのを、おみやげで
持って帰りたいからと、明後日の夜にホテルに持ってきてもらうことで話は
つきました。

おばーちゃんは始終ニコニコ顔で、話の間に、梅干入りの飴や、乾燥梅干を
ほれ。ほれとくれます。まるで、大阪のおばちゃんの、のりです。(笑)


子供のもにと言えば、リーズナブルなものを薦めてくれて、とても温かい
接客にいい気分です。
お腹もいっぱいだったので、人に優しい気持ちになったことも否定はしません。

ガイドブックには、外のトイレには、ホテルやコンビニをとあったので
セブンイレブンに立ち寄ったのですが、どこをみてもトイレなんかありません。
・・・ガイドブックのうそつき・・・
それから早々にタクシーを拾って、ホテルに帰りつきやれやれ・・・

お部屋から張り出した赤い欄干のテラスで街灯りを見ていると、「旅人気分」
です。

バスタブはしょぼいけど、その分お湯は早く満タンになります。
ぶつぶつと文句を言いながら、台湾の一夜目はこうして終わっていきました。
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by sala729 | 2012-11-23 15:16 | Comments(2)

ホテルが高台にあるので、移動はすべてタクシーということになるのですが
台湾のタクシー料金はとてもお安いのと、運転手さんのマナーがいいので
安心・安全です。

ドアボーイさんに行く先を告げると、タクシー運転手さんに伝えてくれて
その都度なにか小さなメモを控えています。
あとで判ったのですが、客の乗ったタクシーのナンバーをすべて控えているらしく
忘れ物や何かのアクシデントに備えるためだそうで、「痒いところに手が届く
ような・・」という言葉を思い出しました。


まずは予約時間より少し早めに出て、判子屋さんに向かいます。
今回の旅の二大目的のひとつ、チビの「落款」つくりの為です。
お絵描教室で楽しく学ばせていただいて、チビはお絵描きが大好きです。
作品は「青いザリガニ」とか「七色のカミキリムシ」とか、
「おーうちの子天才!」か「もしかしら、変人?」かの、紙一重という
ところなのですが、そこは身びいきというもの、その作品群とこれからの
作品に落款のひとつもあればよいかと・・(笑)


ついでに私もこの際ですから、自分の物を作っておけば役に立つかなと
思ったことを娘に言ったのが運のつき。
「私も欲しい」と言い出し、家人も「じゃオレも。」と。
その上、息子までが「オレも実印に名前入りが欲しい。」と皆がそれぞれ
欲しがる始末に相成りまして、結局5個作ろうかということになったのです。


ガイドブックに紹介された店は間口は狭いのですが奥行きは広い。でも、鍵が
かかっていて誰もいない様子。
帰ろうかなと思っているとガラスのドアの傍らに白いブザーがあり、その下に
「ご用の方は押してください。」と、私にきっちり読める日本語で書かれて
います。

もちろん押しました。
しばらくすると奥から、浅黒いを通り越したような肌に黒い長い髪を
大きなウェーブで腰まで垂らして、印象的にはミクロネシア系かなと思われる
女性がめんどくさそうな仕草で出てきました。

「判子。スタンプ。落款作りたい。」家人が手近な単語を並べます。

「おー。落款ね。それならこれが一番安い。」と、ガラスケースの四角の石を
取り出します。
「これに彫るね。」
「おいくらですか?」
「これは7000元。」

・・・・・・・・・・・・・・7000元。と、言うことは21000円。五個で105000円。
(小学校3年当時の資格とはいえ、私、一応珠算二級です。簡単な計算はこの年に
なっても、出来ます。はい。)
・・・・・・・・・・ば、バカな・・おみやげ印鑑に105000円。んな、ばかな・・
それに、この店員さんかマダムが判らんけど女性の態度はなんか大きい。
顧客となんか思ってないんじゃないの。・・・そう思ったら、私の反応は早いです。

家人は、子供が絵を習っていて、それに落款を・・・なんとか、かんとか、くどくどと
説明していますがそれを無視して

「じゃ、いりません。そんなお高いもの、子供にはいりません。」と、
はっきりお断りすると、かの女性も両手を広げて
「それなら仕方ないわね。」と、言った動作で踵を返しました。

店を出ると家人が
「ほら、お休みしてたところだったから機嫌悪かったのかもね。」などと
言いますが、商売には商売のやり様というものがあります。
ああいう態度は、私は嫌いです。
断る理由にお高いのはもちろんですが、あの態度も同じくらいの割合で
占めていることを、私の語学力では彼女に伝えられないでしょうね。

なんだかんだで、予約時間が近づいているので早々に青葉に向かいました。

大きな通りから一本入ったところですが、そう目立った店構えというわけでは
ありません。

それでも中に入ると、チャイナ服の綺麗なおねーさんが予約を聞いてくれ
すぐに席に案内してくれました。

青葉は、思ったよりも大衆的で広い店内にコーナー席が両側に。真ん中はテーブル
席がしっかり並んでいます。
入ったときは、ほぼ満席。

座るとすぐに、金城武に似たハンサムなウェイターさんがお茶を入れてくれ
家人は迷うことなく台湾ビールを・・・
メニューは写真入りですからなかなか親切。
コースとも思ったのですが、ここはアラカルトに挑戦。

まずは名物カラスミ。これは外せません。
そして蟹おこわ。しじみ。エビのチリソース。台湾卵焼き。あと・・
忘れました(笑)
正直、しじみは癖があって私はパスですが、家人は「やめられん」とばかり
食べ続けておりました。

カラスミはとてもお安いので、これでもかっ!というほどの量がありました。
日本のものに比べて、少しウェットかなとは思いますが、これも家人いわく
「なんぼでも酒が飲める」という、私には天敵のようなお品です。

蟹おこわは台湾名物のようで、後日行く欣葉でも、名物料理になっていました。
おこわは粒々感が残ってはいるのですが、少し糊感もあって、日本で言うところの
「おこわ」とはちよっと違います。
癖はあるけど、受け入れられます。ただ、蟹は小ぶりなので食べるのに四苦八苦
しましたが・・笑。

エビチリも、もちろん美味しかったですが、卵焼きが秀逸。
切り干し大根の煮物が入った卵焼きは、懐かしくて優しい味がします。

私達はここまででギブアップ。
サービスに「緑豆のぜんざい」がついてるよと、金城クンが言うのですか゛
「ごめんなさい。私、豆は好きじゃないのよ。」と、笑顔でお断り。
すると、彼はいたずらっぽい笑みを浮かべて親指を立てたかと思うと、
しばらくして、小さなカップを私の目の前に・・

いらないって言ったのに・・という言葉を飲み込んで、とりあえず
一口。・・む・・また一口。むむっ。・・・そして一口
・・・・・んんん、んまぃ。・・・・美味しいじゃん。

確かに豆の味はするのですが、それが青臭くない。
コシアンの緑版みたいな・・。
「美味しいっ。」と伝えると、彼は素敵な笑顔で親指立てて応えてくれました。

この青葉の接客はとてもすばらしいです。
接客係りはみんなきびきびと笑顔ですし、係り同士がすれ違いざま、栓抜きを
さっと交換する姿は、美しくさえあります。
そして、いつもテーブルに目を注いでいて、コップのお茶が減ろうものなら
笑顔ですっと寄ってきて、軽やかに注いでくれます。

接客していて言葉が判らなくなると、すっと言葉の判る他の係りを呼んできて
お客を不快にさせたり、不安にさせたりはしません。

十分に堪能して帰る私達に、卵焼きが残っているからと、お持ち帰りを薦めて
くれる動作もきれいです。
折角のご親切でしたが、どうせ持ち帰っても、ホテルで私たちはこれ以上は
食べられません。丁寧にお断りしました。
「あぁ~Rの口と胃袋が欲しいよねぇ。」と、言い交わしながら青葉を
後にしました。

お腹が一杯なのでしばらく歩くことにして街中をぶらぶらしていると
一軒の判子屋さんが・・・
青葉の前に、いやな思いをしたリベンジにと、私はその店のドアを叩いて
いました。
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by sala729 | 2012-11-22 14:24 | Comments(0)

さて、車行き交う路上に降り立った私達は、目の前のセブンイレブンを
目標に、案内の李さんに従って、これまた人で込み合う隘路をゾロゾロと・・

李さんが商店街と呼ぶこの隘路は狭い上に人がわんさか行き交うので、
私の感覚では、初詣の有名神社の参道という雰囲気です。
ここでそれぞれが自由行動。商店街の一番上(ここは上り坂です)で、集合
することになりました。

こんなお祭りの露店街のような雰囲気は大好きです。
左右のお店は、怪しげなお餅やフランクフルト。揚げパンなどが並べられて
呼び込みも賑やかです。

私は、早速「エリンギの胡椒醤油味」を、いただきました。
透明のプラスチックカップ一杯入って30元。(元は日本円で3.2円で換金
しましたから、約90円というところでしょうか。)
これが、また美味しいのなんのって。香ばしい香りと味で家人と二人、見る間に
からっぽ・・・飛行機の乗り降り時にはあんなに、たらふく食べたというのに・・

九扮(本当はニンベンに分なのですが、私のPCでは変換できません。コピーして
ましたが面倒なので、以下はこの字でご了承ください。)
は、ゴールドラッシュと革製品の街です。
金鉱は掘りつくして、今は昔の感がありますが、革工芸はまだまだ盛んで多くの
手作り作品が小さな店の軒先に下げられています。

ちっちゃな小物入れから、大型のメンズバッグまでさまざまですが、なかなか
オシャレな物が多いです。
ダサいビジネスバッグを片手にしていた家人は、目の色を変えて物色中。
白とライトグレーが基調の大型の羊皮のショルダーに目が行きます。
でも、すぐに買わないのが彼のいじましさ。

なんだかんだと、ぐずっています。
一軒目はパス。
二軒目では娘にと、小物革入れ。擬人化したライオン(トラかも・・)が愛らしい
顔しています。背面に名前まで焼きいれしてくれます。

そして三軒目で、またまた同じようなショルダーに遭遇。
しかも、お店のお姉さんは、それはそれは美形です。

プライスカードは8500元。さきほどの店と同じです。
ぐずぐずする家人を尻目に私がお値段交渉。

私は、見栄っ張りなので、普段の買い物で「値下げ交渉」することはまずない
のですが、旅先ではへーきで、出来ます。むしろこれが楽しい。
楽しくて仕方がないのです。
だって、絶対必要じゃないから、交渉決裂したら、買わなければいいだけですもの。

「これいくら?」堂々の日本語(笑)
「おー8500元よ。」と、さも当然そうなおねーちゃん。
 「高いよ。向こうのお店はもっと安かった。」
「いくら?」
「7000元。で、もっと安くしてくれるって言ってた。」
「おー。うーん。そうね。じゃ、日本円でなら15000円でいいよ。」

まさかの大幅ダンピング。しかし、喜色は出さない(笑)

「日本円の方がいいの?」
「持ってる?」
「うん。持ってる。でも15000円は高い。それなら、前の店にする。」
ここで思案のおねーちゃん。

すると家人が横から
「前の店では、8000元から値引きするって言ってたよね。」と、私の今までの
努力を無にするようなことを平気で囁きます。

「あのね私が楽しみでお値引き交渉してるのよ。余計なこと言わないでいて
くれる?」
鬼のような形相(あとでそう言いました。はい。こやつは自分のために戦った
私に対してです。)で、押し止める私の剣幕に、黙る家人。


「判った。じゃ12000円。」
「オーケー。ありがとう。」と、ピースサインでにっこり。やれやれ、家人の
余計な一言は聞こえてなかったみたいです。

私がバックをまさぐってサイフを出すと、またまた家人が
「あるの?」と、自分のサイフもまさぐってお札を出そうとします。

ホントにもう、この人は・・・いくら贋関西人とはいえ、お値下げ交渉下手すぎ。
というより、足ひっぱりすぎ・・(怒)

「余計なことしないで。」

 私は、店の奥に下がったおねーちゃんの後を追って、バッグを袋に詰めるのを
見ながら
「ごめーん。日本円。これだけしかない。」と、一万円と小銭450円をバラバラ。
「これじゃだめ?」と下手にでると、おねーちゃんはパチパチと電卓はじいて
にっこり微笑んで
「いーよ。それでオーケー」と親指を立てます。

電卓はじいて決めたところを見ると、これはこれで利益度外視という訳では
なさそうです。
それならば、このお値下げ交渉というやつも、ひとつのお買い物文化と割り切って
ここでは楽しもうと秘かに決心した私でした。(笑)


「すごいねぇ。まだまけさすかって感じ・・」
「うるさい。電卓はじいていたから大丈夫よ。あれでも損はしてないと思うよ。
 それより、私が気持ちよくお値引き交渉してるときに、余計なこと言わないで
いてくれる?それが今は、とっても楽しいんだからっ。」

「あ、そーなの。楽しいんだぁ。ふーん。そうだったのか。」

この軽い受け方はきっと私の言うことの半分も理解してないと確信しました。
いつものように聞き流しているのでしょう。


石段を降りると、右にオカリナの店があります。
店先からは、「千と千尋・・」のテーマソングが、静かで綺麗な音色で
流れています。
小さなお店ですが、店内はオカリナで一杯。
店主のマダムは品のいい女性で、なんでも彼女の息子さんがオカリナ奏者で
CDを何枚も出しているそうです。
CDも買えと薦められましたが、それはお断りしました(笑)

でも、オカリナの音色があまりに綺麗なので、ここはチビにお土産と
買い求めました。
土色のコロンとした形は亀のようです。
首から下げられる入れ物もつけて可愛いです。
家人はC調がなんとか・・・言っておりましたが、「シー調はあなたよっ!」と
言ってやりたい昂ぶる心を抑えるのが大変・・でしたわ。


その、賑やかな商店街を登りきったところが、展望台みたいに開けています。
そこから九扮の入り組んだ海岸線が一望できます。
午後も時間をすぎると夕闇が仄かに訪れて、所々の明かりが、とてもいい
雰囲気で「古い中国」にタイムスリップしていくようです。それも、一度にでは
なくて、除々に・・

ここで李さんとまた合流して、少し下がると「阿妹茶寮」に入ります。
ここは、非情城市でも度々出てくる九扮の有名店です、
板張りのテラスからは海が見渡せます。
階段の中ほどから店内に入るのですが、ここでは中国茶を楽しむこともできます。

私たちのグループ10名は、もちろんいただきました。

私達の他は、お嬢さんと父母グループ。息子さんと父母グループ。母娘グループ
と、なぜか親子グループばかり。

それでもみなさん楽しそうです。お嬢さん父母グループはとても我儘そうな
お父さんの世話を、上手にいなしているお母さんと、やれやれという風情の
お嬢さん。息子さんに頼りっぱなしの父母グループ。母娘ペアはとても静かです。

それでもみなさん、一緒に旅しょうというのですから、やっぱり仲良し家族です。

お嬢さんのお手前でみんなお茶を美味しくいただきました。

この街は猫も多いですが、ノラ犬も多い。でもそれも頷けるのは、観光客の
食べ残したり、捨てられたりする物の多いこと。
どの犬猫も人に慣れているので獰猛ではありませんが、日本ではちよっと
見られない風景です。

この頃には店の窓という窓の赤い提灯に灯りが点って、とても幻想的。
ますます、千と千尋の世界に入り込んで行きそうです。

アニメで見慣れた階段を駆け降りながら(・・嘘です。一歩一歩確かめながら
です・・笑)降り切るとバスが待っています。
本当によく気のつく手配と感心します。

再びバスに乗ると、今度はそれぞれのホテルに停まってくれます。位置からすると
私達の圓山大飯店が最初みたいです。




高速道路降りて、正面から見ると、その威風堂々はさらに磨きをかけて、まるで
自分が大人物になったような・・・気はしませんが・・笑



真っ赤な服のドアボーイさんの笑顔に迎えられ、入ると、一面真っ赤なロビーの
正面に宝塚の大階段よりも広いかと思われる階段。それが途中で左右に
別れています。
階段の前には紫の胡蝶蘭が数え切れないほどの花をつけて垂れ下がっています。

柱という柱には龍の彫り物。天井も一面が龍です。

ロビーにいる人を除けばまさしくここは「ザ・台湾」というところでしょう。


しかし、チェックインを済ませて、部屋に向かうのにドアボーイさんなしとは
ここらへんがいかにも中国的?


お部屋は早くに予約したのでその特典で、ジュニアスィートが用意されていました。
鍵が少しがたつくのと、古いのはご愛嬌。

入って直ぐの部屋は広いデスクに壁に沿った棚。
正面には6人は座れそうなソファとテーブル。

そして次の部屋は、ダブルベッドが二つ。悠々と収まって、化粧台や物入れ
棚がゆったりと設えてあります。

そしてその二部屋から自在に出入りできる広いテラスは真っ赤な欄干が巡らせてあり
もともとここは高台に立つホテルなので、そこからの見晴らしのよいことと
言ったら、言葉もありません。

スケールという言葉で表すなら「壮大・雄大」以上の言葉が思いつかない自分の
浅慮を恥じます。

このすばらしいホテル。
でも、何しろ古いですから、施設面ではちよっと不満もあります。
一番がお風呂。これはバスタブがちょいチープ。
そしてお湯の温度調整が、日本ほどは親切にできていない。

そして同じ部屋にあるトイレはいかにも旧型。
もっとも、台湾では水事情が悪くて、トイレットペーパーを流せない処も多く
便器の横のポリバケツに入れるようにという施設は多かったです。
でも、このホテルではそんなことは一切なく、気持ちよく流せました(^^)

また、そういう事情のせいなのか、台湾のトイレットペーパーは幅が狭く
ミシン目の間隔が短い。(細かいですかね?)

驚いたのが備え付けているメモに付いてるペン。これってふつーボールペンだと
思うでしょ?
これが、なんと鉛筆。これには笑いました。

それでも、満足が不満を完全に凌駕して、私達はこれから今夜の予定に向かいます。

第一夜のディナーは、何と言っても「台北・青葉」ですよ。
ホテルのコンシェルジュにお願いして予約を取ってもらって、さあ夜からまたまた
出発です。

テラスの向こうはもうすっかり夜です。
カットグラスに反射したみたいな街の明かりがキラキラと煌いて、本当に異国情緒と
いうのはこういう風景を言うのでしょうね。
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by sala729 | 2012-11-21 14:46 | Comments(0)

家人が従兄弟の結婚式で博多から帰った翌週初めから、私達は台北に
向かう予定にしておりました。

もともと、台湾を5日で全周するというツアーを昨年申し込んで、今年の
お正月にはその予定だったのですが、間際になって、「全周なんてしなくて
いい。」「私は故宮博物館だけ見れたらいいの。」「こんな分刻みの
スケジュールは無理。」と、言い張って(もちろん私が・・です。笑)キャンセル
したのです。

しかし、その後も「故宮熱」は冷めやらず、そうだ!それなら台北だけで
いいもんね~とばかりに、新幹線に乗りたいという家人を無視して、高雄も
台南もパス。
台北だけの4日間を決めました。


11/12

早朝4時起きです。
 なんと言っても直行便がないので、関西国際空港までバスで行かねばなりません。
 実は、この計画立てたすぐあとで、来年1月から台湾への直行便が出ることが決まり
 ました。タイミングがいいやら、悪いやら・・です。

 早朝のバス停は人もおらず・・と、思ったのも束の間、あと10分となった頃にに
 左右の出入り口がわさわさとビジネスマンとその妻。若いカップル。生真面目な
 サラリーマンなどが現れました。
 ビジネスマンの妻は、ぎよっとするほどの白い顔で、それが「すっぴん」で
 あることにまたまた、驚きましたが、なんのことはない彼女は、海外出張の夫の
 見送りに来ていたようで、それはそれでなかなかの睦まじいご夫婦ぶりで・・

 早い時間なのでバスはスイスイと高速を走り抜けて淡路島のPAに。
 ここは、前面が海なので、もうこの時期、寒いの寒くないって・・
 風がぴゅうぴゅうと吹きさらしで、眠気もいっぺんに吹き飛びます。

 ここでの休憩を終えると、バスは一路関空に向かいます。関空まで自分の車で
 行こうか迷っていましたが、これでよかったです。(^^)

阪神高速神戸線から湾岸線に入ると、右側は海です。入り組んだ工業地帯を
 点々に結んで高速は連なり、左手にユニバーサルスタジオ、右手に天保山と
 進むともう前方には、りんくうタウンが見えてきます。

  
 風は強いようですが、いい天気です。
 時間より少し早めに関空に着いた私達は、早速手続きに・・
 しかし、何度来ても思いますが、空港のこの、だだっ広さはなんとか
 なりませんか・・。あと20年もしたら、搭乗手続きだけで疲れ果ててしまい
 そうな・・・。

 今回は、初めてのビジネスクラスなので、ラウンジが使いたくて早めに到着
 したのです。
 キャセイパシフィックのビジネスラウンジは搭乗口のすぐ隣にあり、時間
 ぎりぎりまで安心。
 落ち着いたフロアにみなさんゆったり座っています。

 私はなにしろ4時起きですから、お腹が空いたのなんのって・・(笑)
座るや否やドリンクコーナーで、ミルクと一口サイズのロールサンド。
 しっとりしたパウンドケーキ。クッキー。家人にとおにぎり一個と
 ミニミニサイズのチキンラーメン。

 シートに帰ると、家人は白ワインを片手にチーズを・・・むむっ、朝っぱらからと
 こみ上げる怒りを抑えて、まずは腹ごしらえ。
 お腹が空いていると人間は怒りやすくなりますものね。

 このサンドイッチが美味しい。ぱさつき感もなくツナとチーズが微妙にマッチ。
 ミルクも濃い。私はいつも旅先ではミルクにお砂糖と決めているのですが、
 お砂糖も普通のものと、カロリーカットのものと揃えてありました。

 家人はこのワインのあとも、さりげなく赤ワインと・・まだあったような・・
 チーズも何種類かはありました。ナッツ類は5種類くらい。
 雑誌コーナーの本も多かったですが、どれもファッション誌やエコノミー誌が
 多く、私好みではありませんでした。

 でも、ここでゆったりしているとほんとにリラックス。早めにここに来るのは
 よい選択かもしれません。

 30分前に、搭乗案内があって乗り込むと、ハンサムな男性乗務員さんが
 ウェルカムドリンクを運んでくれます。
 私の好きなものはなかったのですが、仕方なく取ったオレンジジュースが
 思いのほか美味しくて、ちよっと感激です。

 家人は当たり前のように、シャンパンを・・・(こいつ、どこまで飲む気?)
そして、熱いおしぼりを・・・

シートの幅も広くて快適です。映画も見れますが、中国語と英語とあったので
 パス。手すりの中からテレビが出てくるシステムなのですが、誰も見ていません。

 私は家人が録っておいてくれた「志の輔落語」をipotで・・・

 すぐに綺麗な添乗員さんが自己紹介に見えて、そのあとすぐに機内食の
 メニューが配られます。

 なんたって三時間ですから、あっという間です。

 前菜はエビとイカの温サラダ。ガーリックトーストとセサミパンを戴きました。
 メインは魚と肉と鶏から選ぶことになって、私はステーキを。
 でも、ラウンジでの食事からまだ数時間・・

 はい。それは無理です。3/1ほどを頑張りましたが・・・・
 ソースは美味しかったです。オージービーフなので、少し噛み応えはあるものの
 ステーキとしてなかなかのお味でした。

 そのあとは、ハーゲンダッツのアイスクリーム。バニラとイチゴとクッキー&
 クリームから選べます。
 もちろん、私はいただきましたよ。(笑。デザートとメインは別ですっ。)

そのあと、ゴディバのチョコレートも配られ、トリュフをいただきましたが、
 さすがに今、コーヒーは無理なので、後でお願いすることにしました。

 話は前後しますが食事中にもちろん飲み物のサービスはあります。
 私はゼロコーラ。家人はビール。
 たいていがこんなものでしょ。
 ところが家人はそのあとも、ワイン。水割りと・・・(怒)
いったい、どんだけ飲めばいいの??
昨日までの節酒はなんだったの?

そんなこんなの思惑を巡らせているうちに飛行機は台北桃園空港に到着です。
 
 空港で家人は一番にsimカードを購入。
 ipadを使いまくるために必要なんだそうです。
 今日は着いたらすぐに、九份に向かいます。ここは、みなさんご存知の
「千と千尋の神隠し」のモデルになった場所で、くねくねとした石畳みの階段が
 象徴的な街並みです。

 もっとも、宮崎駿さんはここがモデルとは言ってないそうですが、誰が見ても
 ここです(笑)
お風呂屋さんは、道後温泉と聞きましたが、千尋が豚になった両親を探して
 走り抜ける街並みはここしかありません。
 
 そしてもうひとつ、有名なのは映画「非情城市」トニーレオン主演の2・28事件を
 テーマにした、近代台湾史の映画もここがモデルです。

 もちろん、ミーハーの私達はどちらもビデオを見て、予習してから向かいました。
(本当にこの学習意欲が、学生時代に発揮されていたら、人生はきっと変わって
 いたでしょうに・・)


  空港からは約90分ほどかかります。
 途中で今回宿泊予定の「円山大飯店」を右に見たときは、その威容に感激。
 蒋介石夫人の宋美齢女史が陣頭指揮で建てたという、当時の迎賓館という建物に
 相応しい壮大な姿に、魅せられてしまいました。

 そんな余韻を胸に、九份へ・・・
 凸凹の山道を、アクロバットのように対向車をかわしながら、客を10人乗せた
 バスはゆらゆらと登っていきます。

 左手下には海が見えます。黄金資料館も見えます。道はますますバスで
 右往左往。台湾は車は右通行でハンドルも右です。

 駐車場でもなんでもない、セブンイレブン前の路上にバスが停まり、ここで
 降ります。あとからのバスのことなんて、てんでお構いなし(^^;)

でも、周りもみんな同じようにしています。「郷に入れば郷に従え」とか・・
 ここは、みなさんと同調して・・(笑)

そしてここから、本当の台湾第一歩が始まったのでした。  
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by sala729 | 2012-11-19 16:45 | Comments(0)

この連休、家人が親戚の結婚式に出るので、博多に行くことになった時点から
私達のOB会(オールド女子会)は、我が家でと決定していました。

いつものように、買い物は私。お料理はうわばみT。片付けは昔お嬢のN。
そしてHは、仕事が終えてからの参加になりますので夜遅くに来ます。

みな手馴れたもので、もう自分の家のキッチンと同じ。何がどうあってどこに
何が置いてあるかは心得たもの。
さっさと、チャツチャツと手早くTが鍋の準備をして、Nがそれを手伝って、
私はリビングに座ったまま、それを見ているだけで準備は終わりました。

少し早めではありますが、「もうやっちゃおうよ。」と誰かが言うと、反対
する者はだれもおりません。

Tが持参したビールの缶をプシュプシュと開ける音が響いて、TとNのコップには
泡が湧き出しています。
ビールは我が家にあると言うのに、毎回律儀に自分の分といって缶ビール12本
持ってくるTは、その他にローストビーフと柿持参です。
Nは、Tほどではないにせよ、毎回必ず家人にと地酒や焼酎を持ってきてくれます。
彼女はビールではなく日本酒党。
遅れてくるHは、なんでもあり(笑)

はい。そして誰が見ても一番のウワバミと決め付けられる私は、なんと
ノンカロリーコーラーを水割りと思い込んで酔えるという特技を持つ、「真性
下戸」なのです。

思えば長い付き合いです。
学生時代を経て、社会人になり、夫々結婚して子供を持ち、そして今はその子らが
みな成人して飛び立ってしまいました。
子供らが小さいときは、家族ぐるみでしたから、どこの子もみなうちの子・・です。

しかし彼女らは、それぞれに皆心のうちに憂鬱と鬱屈を抱えています。
普段はそれなりの年齢と常識と知性をそれに覆い被せていますが、こうした
心を許す友たちの集まりになると、その覆いを少しづつ剥がして、心の
屈託を曝け出すのです。


こういう時間を私は嫌いではありません。
損得や、うわべの綺麗ごとをぜんぶ排除して、純真だった(少なくとも今よりは
ずっと)頃の自分に戻って、真剣に友の話を聞いて、また語り合う時間はとても
大切で貴重なものです。

ここまで生きてくると、人生は綺麗なばかりでも、楽しいばかりでもないことは
誰しもが知っています。
それを共有できるのは夫婦であったり、友であったりするのですが、夫婦の間にも
カスガイであった子供が巣立ち、仕事やご近所などのしがらみが解かれると、
微妙に隙間風が吹いてくるようで、今自分の夫婦生活のあり方を考えてみたいと
友たちは口を揃えて言います。

互いにそれぞれの伴侶とも30年ほどにもなるお付き合いですから、知ってる
つもりのことも、そうでなかったり、想像していたことが当たっていたり(無理に
合わせているなという危惧)して、驚くこともありますが、彼女たちが
ここで心の澱を吐き出して、明日からまたもう少し、頑張ろうかなと思えるなら
OB会はいつまでも続けるべきでしょう。

もちろん、吐き出すのは私も同じです。

それを受け止め、返してくれるのは長い、長い友だからこそです。
私の生き方や考え方を熟知している彼女たちだからこそ言える言葉が心地よいの
です。


「私はNにはなれないし、Nも私にはなれない。そのことをお互いに十分知っていて
相手のことに同感したり、戒めたりできるから私達は保っている」
本音の話というのはこういうことだと思います。

これはTにもHにも同じです。

いつまでも、こんな付き合い方を続けていられる私達は幸せです。
陣中見舞いに来た娘に
「Rちゃん、あなたも大変だけど、いつでも味方になるからね。」と声をかけて
我孫のようにちびの相手をしてくれるNや、同じ年頃の孫を持つTは
「過激な母を持つと、Rちゃんも苦労するねぇ。」と、さりげなく
私と婿殿との確執に板ばさみの娘を気遣ってくれます。

そして娘が帰ったあと
「ほら、こうして差し入れ持ってきて、気をつかってくれてるじゃないよ。
少しは娘のこと優しい目で見なさいよ。」と、誰も私には言わないことを
言ってくれます。

彼女たちは、自分の屈託を私に打ち明けて、時に泣いたりもしますが、慰められ
ているのは私も同じです。(もっとも、私は泣きませんが・・笑)


博多から帰った夜、
「どうだったOB会?」と聞いてきた家人にあらましを話すと

「キミは幸せだね。いい友達と素敵なパートナーもって」と、しらっと言い放ち
ます。

「え?・・・誰?。いい友達は判るけど、素敵なパートナーって誰?
どこ?どこにいるの?」

「ここっ。ここ。目の前にいるじゃん。」

「は?・・・目の前にいるのは、ただの酔っ払いだけど?」

「またぁ。無理しなくていいよぉ。」
なんて、あきれたこの楽天的解釈。

もっとも、こうでないと、この私とは暮らせないのだそうです。

うーむ。そういうことなら、それが判っている「物分りのいいパートナー」とは
認識してあげましょう。

だからお願い、テレビ見ながら「大イビキ」はやめて。
いつかその口と鼻、両手で塞ぎそう(笑)
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by sala729 | 2012-11-06 16:16 | Comments(0)