それは、穏やかな日本海に白い波が立つ日でした。
妹がやくざに騙されて、家出したと切迫した姉の声に、TキャラとOリーダーは、その町に向かいました。そして、お互いに嫁いでいるものの、妹が気掛りで仕方ないと泣き崩れる姉に出会いました。年老いた両親も心配で眠れない日々をすごしていると聞かされれば、なんとかしてあげたいと、思うのも道理ですよね。
その日から、わが社のフル体制で、捜索が始まりました。

わずか数日で、妹の居場所は判明。やはり、情報のやくざのマンションにいました。彼女を確認して、姉に連絡すると、両親は迎えに行けない。自分も夫と子供ある身。なんとかしてくれないかと泣きつかれて、指揮をとるH氏はやむ得ず、SP調査員Sさんのお力を借りることとなりました。
Sさんの迫力でそのマンションに乗込み、直談判です。
男は不在で、妹だけでは話になりません。妹から男の所属を聞き出して、Sさんはさらに男の兄貴分と呼ばれる人のもとに足を運びます。
その話の場には調査員たちは立ち入れず、兄貴分とSさんが張り詰めた空気の中で対峙しています。なにを話しているのか、十分には聞き取れませんが、かなり長い時間がたっています。やがて、大きくうなずいたSさんは、調査員たちを促して、その事務所を後にして、車に帰ると、おもむろに口を開きました。

「あのな、あの子(妹)。妊娠しとんやて。で、実家に帰って産むなら産ませてやるって言われて、帰ったら、あのねーちゃん(依頼者)が、腹を殴ったり蹴ったりして、むちゃくちゃしゃんねん。それで妹は、こんなところにいたら子供が殺されてしまうと、逃げ帰ったと、あの兄貴分は、男から聞いとるらしい。そやのに、男の留守にそんな女帰したら、自分の面目がたたんと、言うのんや。」
・・・・妊娠した妹のおなかを殴る、蹴る・・・ほ、ほんとぉぉ・・・
たしかに、その話が真実なら、たいへんなことです。やくざとはいえ、その子の父。その子の命守りたいというのは当然のこと。
いずれにせよ、事実を確認しなければと、まず姉に連絡をとります。

すると・・この話、
ほんとのことだったのです。。。
姉は悪びれもせず、殴る蹴るを認めます。すべては妹のためと・・いいながら。
それにしても・・と。荒事に慣れてはいるはずのSさんも、姉のこの態度と言葉にはあんぐり。。妹は・・というと、出産させてくれるなら実家に帰ってもいいと言っているのですが、
不安はなにもないのでしょうか?
一度は自分だけでなく、おなかの子供まで危機に瀕して、命からがら逃げてきたのではないですか。それを、簡単にそう了承してもいいものなのでしょうか?
そして、もっと判らないのはその姉妹の親たち。
年老いたとはいえ、そういう姉妹の確執を知ってか知らずか・・なにもしなかった??
・・・不可思議・・・
もしかしたら、これら登場人物のなかで、自分の子を守ろうと、妹を自宅にかくまったやくざの男と、兄弟分の嫁を守ろうとした兄貴分。このふたりがいちばん、まともでいちばん人間的なのかもしれないと、私は密かに思ったりしましたが、どうでしょうか?
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by sala729 | 2005-01-30 18:06 | Comments(5)

そもそもの火付け役はOリーダーでした。
愛娘と一緒に、「ハウルの城」を見に行ったリーダーは、そこで運命の出会いをしたのでした。それは圧倒的臨場感と迫力で彼に迫りました。隣でアイスクリームを舐めていた(・・たぶんですけどね)最愛の娘のことも一瞬忘れて、彼は「男」になりました。

その名は「終戦のローレライ」。それでなくても予告編というのは、面白く作っているものです。それでも、映画ずきであるが故に、映画に厳しいのは人の常で彼もその類に漏れるものではありません。その彼が、絶賛するのですから、聞いてるほうも、期待感がいやがおうでも高まります。
そして、ひとしきり映画の話をして、Oリーダーは、とびっきりの笑顔を私に向けて(こういうときが、ホントは一番怖いんです)。なにかあると・・ひそかに気持ちを引き締めて、なんですか?と、私のうわべはにこやかに答えます。
「あのさ、終戦のローレライ、持ってたよね。」・・・なーんだそんなことか・・と、私の全身の緊張が溶けていきます。「ええ。ありますよ。読まれますか?」
かつて、何冊かはお勧めしたことはあるのです。ただその読後感はあまりお好きじゃなかったらしく、私の人格まで疑われてしまいそうな雰囲気があったのです。

ちなみに、そのときお貸しした本は。アンダーユア・ザ・ベッド。あの呪怨の大石圭の初期の作品で、オタクの男が、密かに愛する女性の部屋のベッドの下に隠れて、彼女を見守っているという話です。また、もうひとつは、殺人者の系譜。明治から遡って猟奇殺人、大量殺人の犯人の心理分析と現状をリポートしたものです。(・・・だれでも私の人格疑う・・でしょうか??)

ま、ともかく、そういういきさつの中での、ローレライの申し出ですから、私が断るはずがありません。で、上下巻、二段組の本をリーダーの机にどんと置くと一瞬たじろいたあと、Oリーダー、すくさま本の世界に落ち込んでいったようです。
それからは本を片時も話さず。しかもあの、休日は「子供命」の甘パパが、なんと本を持って帰って読むというのです。
もっとも、それは私の推測どおり、無理ではあったらしいのですが・・
もうそれからのOリーダーはローレライとともにある・・といった雰囲気です。私語はもちろん
業務報告すら憚られるような、そんな空気が取り巻いています。

やがて、読み終わると、つき物でもおちたようにすっきりとした顔で、「ひさしぶりおもしろい本を読んだ気がする」と、にっこり。
そして、良いものは他人に惜しみなく与えるという、まるで聖パウロのような彼は、その本をRさんに、まわして、「いーよ。読んでごらん」そして、自分はというと、本屋さんに向かい、次の「亡国のイージス」を買ってきたのでした。
そして、その真新しい「亡国のイージス」を私に、「明日から出張だから、いいよ。先に読んで」と・・

もちろん、ありがたくご好意お受けしました。そして、読みました。昼も夜も・・・
う・・うぅぅ・・・ん。この一連の作者、福井晴敏氏は、ハリウッド映画世代の感覚の作者なんだろうなと漠然と思い、壮大な愛国スペクタルを書ける人がいるのはうれしいな・・と、自己満足の私は、Oリーダーに「わたしは、こっちのほうが好きですね。こっちはですね」と言った途端「だめよ。まだ読んでないんだから、それ以上言わないで」と、とめられてしまいました。
ふむふむ・・判ります。判りますともその気持ち・・

でもね。自分の好きな本の話を誰かにしたいというのも、「本読みの性」。
ふっふふ・・いまは、出張後の仕事に追われているOリーダーがひとごこちついて「亡国のイージス」専念するころ、そのときまでに、どうやってこの感動を伝えようかと、虎視眈々狙っている私です。
そして、そんな私とOリーダーに挟まれて、机に積まれた二冊の厚い本をため息つきながら、わが社のマイブームの、犠牲者になりかけているRさんでした。・・(合掌)、
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by sala729 | 2005-01-29 11:32 | Comments(2)

昨日から今朝にかけては、社内に静かな緊張が漂っていました。
家出の女性が見つかったとの知らせで確認に行っていたK班長、E調査員から、間違いないと確認が届きました。
家出調査の最後の詰めはここからです。まず現況確認があって、次はどうするか。
ご家族を呼んで引き渡すのか、様子を見て対処を講じるのか・・それは現場の判断と調査責任者、相談員の合議で決まることもあれば、依頼者の意志で決定。と、なることもあります。
私たちの個々の仕事は、すべてが「ケースバイケース」と言って過言ではありません。
状況と結果によって、対処が決まってきますから、時間と現場に応じた柔軟な思考と行動が
不可欠です。

そのここちよい緊張感が、昨日からずっと続いているのです。
現場で動いている調査員たちのことを思うと、ちょっと申し訳ないのですが、この緊張感、私は好きですね。ざわざわとして、張り詰めた空気の中に、電話が鳴り響いて、デスクで指揮
をとるN主任の声が響きます。相手はH氏でしょうか・・。
彼らの応答はときに、険しく聞こえることもありますが、これが仕事の緊張感というものでしょう。
こういう、真摯なやりとりがあって初めて、依頼者の要求にお応えすることができるのであって、私たち最前線で依頼者に対応する者の自信と誇りになるのです。
最後の山場を乗り越えれば、一件落着です。
今日は、たいへんでしょうけれど、がんばってください。・・と、無言のエールを送ってみましたが、届いたでしょうか?

さて、その緊張感とは別に、相談電話はいつものように鳴り響きます。
昨日も、あの涙に濡れたカラオケ喫茶の相談者、泣き泣きママからは、ひっきりなしに
電話がかかってきました。
しかも、すぐそばに子供がいるにもかかわらず、相変わらず声をあげて泣きながらの電話です。・・・・ぶちっ・・
「いーかげんにしなさい。そばに子供さんがいるんでしょ。あなたがそんなに泣いてどうするの。あなたお母さんなんでしょ。2歳や3歳の子供を不安にさせてどうするのよっ。」
ひっくひっくと、しゃくりをあげながら彼女は「でもAさん・・」と続けようとします。
「子供の前では毅然としてなさい。空元気でもいいから、虚勢張りなさい。で、子供さんが
寝たら、電話してきなさいよ。そのときは、いくら泣いてもいいから。」
・・・・しばらくの沈黙のあと「わかりました」と小さな声がして、電話は切れました。
子供は敏感です。親の心の不安を全身で受けとめています。その子供の前で取り乱してはいけません。親には親の矜持があり、子供を守る役目があります。

真夜中をすぎて、日時はすでに今日になっていました。
では、私も寝ようかなと、PCの電源を落とした途端、携帯が鳴りました。
・・泣き泣きママからです・・・
鳴り響く電話の通話ボタンを押すと、わあっとまた泣き叫ぶ声。
「子供、寝ました。し、主人はまだ帰ってません」と、まず自分の現況報告です。・・・・む、むむむ・・そ、そうね。仕方ないわ。そうよ。子供が寝たら泣いて電話してもいいって言ったわよ。そーよ。たしかにそー言いました・・・

はいはい。。もうしばらくベットはあきらめて、付き合うしかないか・・と、腹をくくって携帯を握り直した私でした。。。
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by sala729 | 2005-01-27 09:42 | Comments(0)

大寒がすぎて、節分までのこの時期は、日本中どこにいても一番寒い時期ですね。
わが社でも北の方の支社は、さぞかし大変な毎日と、思いを巡らせるとこのくらいの寒さはなんてことない・・と啖呵のひとつも切りたいところですが、それでも寒いものは寒い。
北風がびゅわんと吹きすさぶと、心の中まで空っぽになりそうです。

それでも、暖かなオフィスで電話を待っている昼下がり、「ふぅ・・札幌も寒かったけど・・ここも同じやな」と、ハスキーな声とともにドアをあけたのは、SP調査員Sさん。
このSP調査員は正式には、特別調査員と呼ばれます(・・ホント??)
この通称SPは、社長直属でどの支社にも属しておりません。と、いうより支社を超えていると言った方が早いかもしれません。
通常の調査の中でもとくに困難なことがあった場合、地脈、人脈などスペシャルな情報が必要である場合など、なにより頼りになる存在です。その情報網は誰もが感嘆するものがあります。そのSさんは、その存在価値ゆえに日本中からその存在を期待され待たれています。
もちろん、その仕事柄、強面でもあり、迫力はありますが、やさしいこともこの上ないのです。
時々、私のためにチョコムースをおみやげに持ってきてくださるのですが、男性がちょっとひくような強面のSさんが、チョコムースを買ってる姿を想像してみてください。ちょっと、笑みが
浮かんでくるでしょう?(微笑)

聞けば、きのうまで札幌にいらした・・とか。ほんとに、ご苦労様です。
夜になって、打ち合わせと称して、まずは食事会。私も、ご一緒させていただきました。
いつもの土佐料理のお店です。
間口も狭いけど、店内も狭くて、カウンターはぎゅうぎゅうで5人。たったひとつのテーブルも5人が限界。でも、ここがまた「おいしいぃぃんですね」。粋なおかみさんと、無口なご亭主。
なんだか、それだけでいいでしょ?(笑)
でも、ここのいいのは、なんてったってお料理。「鰹のたたき」なんて、本場の高知で食べるよりずーーーっとおいしいですよ。手漉きの荒めの和紙に、墨痕もあざやかに、おしながきを
書いてるのもいいですね。
この日は、鰹のたたき。うつぼのたたき(これがまた絶品)。あんこうの肝。鰹の角煮。そして
欠かせないのは、はりはり鍋。これはいい!!(笑)
くじら肉の赤身、脂身に、水菜とちくわ。これをだし汁に入れるのですが、それにも順番あり・・なのです。でも、これはほんとに一度食べたら「くせ」になりますよ。絶対。
あとの「お雑炊」のまた、おいしいこと・・。ふぐも蟹も確かにおいしいけど、このお雑炊には、
それらのおいしさに加えて、もっとパンチがきいているのです。決して、上品な味ではないの
ですが・・野趣があるというか・・。野草を懐石料理にしたような、そんな趣のある「鍋」ですね。

私は、そこで満足して帰りますが、Oリーダーはじめ男性陣はそこから・・(うーん。。むにゃむにゃ・・想像の域でしかないのですが・・たぶん夜の花園に花を手折りに行くのでしょう・・)
私だけ別れて、帰途につきながら、さて?今日はなんの仕事したんだったっけ?と、自問自答しながら、満足感に包まれて、一日を終えた私でした。
(・・・・きょうのは、相談員日記じゃなくて、食道楽日記?なんて言われそうですね・・)
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by sala729 | 2005-01-26 12:12 | Comments(0)

さて、隣の写真が変わっているのにお気づきですか?
もう何日から前からなんですが、じつはこれ、わが社のヨンさま「H氏」の私物です。
訝るH氏を煙にまき、なんとか愛用のボールペンとタバコを撮らせていただきました。
どうです?いー男は持っているものもおしゃれでしょ?(笑)

月曜日に出社すると、Rさんは楚々として、始業前のお茶碗洗いをしていました。なかなか手馴れたものです。そんな時、相談電話が鳴りました。
娘の夫が浮気していると訴えるお母さんからです。仕事と家庭のある彼女と逢えるのは、お昼休みしかありません。で、その時間帯にお逢いすることにしました。
約束の場所は、カラオケ喫茶・・・いやーな予感。。。

相談者は娘と一緒に来ました。娘といっても、3歳と5歳の子供の母です。
白い顔に疲れとあきらめが漂っています。事情を聞くと、かつては夫が大嫌いで、死ねばいいとまで思ったこともある。夫婦関係も拒み続けていたと言います。それが、浮気をされ
離婚を言い渡されたら、自分にとって夫がどれだけ大切であったかが判った・・というのです。これだけ聞くと、なんて身勝手な・・と、思ってしまいそうですが、それは100パーセント
本当ではないと、私は思っています。たしかに、罵り合ったり、ひどい言葉の応酬はあったかもしれません。でも、夫婦喧嘩なんてそんなものでしょう。
お上品な夫婦喧嘩なんて聞いたことありません。ただ、彼女は自分の母親の前で、夫ばかり
を責めたくなかったのかもしれないと思いました。
母親は、娘婿の仕打ちに大激怒で、悪し様に罵っていますから、娘のそんな態度が不満で
しょうがないようです。
浮気が判ったら、離婚しろと言いますし、娘はやり直したいと・・
彼女の眼には涙がいっぱい溜まって今にも落ちそうです。

そのときです。まわりがざわざわとしてきました。
ん・・んん???と、思うまもなく、照明が落ちて、ミラーボールが頭の上でぐるぐる回り
はじめました。そして、イントロが・・・
あぁぁぁああ・・・なんてこと、こんな時に・・
ステージに立ったおばちゃんは、感情たっぷりに別れてもあなたが好きです。未練です~~
なんて歌い始めました。
その歌に呼応するように、彼女の口からは嗚咽が漏れ、それはすぐに慟哭に変わっていきました。なんて、タイミング・・なんて間の悪い・・というかぴったりというか・・

そりゃあ確かに、ここはカラオケ喫茶です。
でも、ステージのすぐそばで深刻な顔した女が三人。額を集めて話をしているのですよ。
それが突然、演歌の世界に・・なんて・・・そりゃああまりにできすぎ・・
しかも、そのおばちゃん歌手、なにを勘違いしたのか、彼女に流し目をやりながらなんと
続けざまに三曲。歌いっぱなし・・・。。。。

いつまでも声をあげ続ける娘に「もう、あんたはいつもそうやってぐじぐじと・・なんだってそうやけん。いーかげんにしんさいよ。やるかやらんか決めんさい。やらんなら、もう私んとこには電話かけてこんといて」と、母。
その叱咤も演歌の前では途切れ途切れです。それでも、娘にはなんとか届いたらしく
涙と洟にまみれた顔で、やっとうなづいた彼女に、私もやれやれ・・

それではと、席を立った私たち三人に向かって、次の演歌おはさんがステージから手を振ります。ドアを開けて出ようとすると・・「おんなでぇすものぉぉ~~」とまたまた、後ろ髪ひくような歌詞が追ってきます。マイクを通して「がんばってねぇ~」という声援(?)を背に受けて
早々とその場を立ち去った、私たちでした。

ほんとに、いろいろんなことがありますわ。
教訓1・・悪い予感は信じよう。と、いう結論に達した一日でした。
 
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by sala729 | 2005-01-25 10:31 | Comments(0)

毎日、電話をとっているといろいろな相談に遭遇するものです。
深刻なものもあれば、思わず笑ってしまいそうなもの、明らかに妄想の世界に浸り切っているもの、そしてそれ以外が????というもの。いわゆる「訳判らん」ってやつ・・ですね。

今日もその類の電話がかかってきました。
最初は「同居の男性が10日前から行方不明なんです」という33歳の女性からの電話でした。しばらく状況をお聞きして、お逢いすることに決まりました。彼女の仕事の関係で夕方になりますが、彼の父親も一緒というので、同棲中とはいえ、お父様は彼等のことを認めているのだなって、私は納得して、時間を待ちました。
約束の時間より早く、彼等は現れて、名刺の交換をしょうとすると、お父様は「私はいらんです。この人だけでいいです」と彼女に一任している様子。自称経営コンサルタント(だいたいこういう人は、あ・や・し・いのが多いのが常ですが、今はまあ、眼をつぶりましょう。)の肩書きがついていますが、茶髪のシャギーはばらばら、ノーメイク。赤いマニュキュアが半分以上剥げかけて、正直ちょっと崩れた感じ・・とは思いました。

お友達とお酒を飲んで、ラーメンたべてそのまま帰ってこない。車にも乗ったまま。数日後免許書と空っぽのお財布が落し物として警察に届けられたというものです。
確かに、この状況なら二人が心配するのも当然ですね。
彼は消費者金融にも手をだしているらしく、二人で「○○フル」に行ってビデオ見せてもらったといいます。実はその免許書もその店の無人機に残されていたそうなんです。

二人からお話を聞いている間、彼女の携帯には頻繁に誰かから電話が入っています。そのたび席を立っていく彼女を横目にお父様に「息子さんの結婚歴はおありですか?」
「はい。3年前に離婚しましたが、子供もいます。」と・・
「て゜は、彼女と同居したのはその後ということですね?」
「同居って・・・隣同士ですが・・」
「は??隣同士で部屋を借りて、そのいわゆる同棲をしているわけですか?」
今度はお父様のほうに「?」が飛んでいるようです。
「いや、彼女は結婚して子供もいますよ。息子とは隣同士で家族ぐるみの付き合いしているそうです。息子の部屋に行って初めて会いましたが(私は)。」

・・・・・隣・・・隣の人って・・・

お隣の付き合いで、10日も仕事せずに一緒に探す??。サラ金にまで行って、ビデオ見せてくれだとか、契約内容見せてくれなんて交渉する???
しかも、彼のお父様は全面的に彼女に任せきっている様子。話の主導権は彼女が握っています。たぶん警察でも、○○フルでも、この調子だったのでしょう。

「いゃあ、いい人ですよ。家族ぐるみで息子もかわいがってもらってます。」とお父様はにっこり。。
かわいがってって・・・彼女も彼も33歳ですよ。
それって・・なんか違うような気がするのですが・・
そんなに信じていいの?という言葉を飲み込んで、「調査に関してお父様のご意見は?
ご質問もあれば伺いますが」というと、お父様より早く彼女が「いえ。ありません。考えて
またわたしから連絡します」
お父様は黙って、うんうんとうなずいているばかりです。
どうも、この相談者(彼女)は怪しい。なにか隠してる・・と、私の五感が訴えていますが
今、このお父様になに言っても無駄でしょう・・

私は、ゆっくりと彼女に向かって優しげな(と、自分では思っているのですが・・)笑みを浮かべて、「いいえ。結構です。ご連絡はお父様からいただきます。ご親族ですから。」ともう一枚名刺をとりだし携帯番号を記入して、お父様に手渡しました。
律儀なお父様は「はいっ。判りました。」と受け取りましたが、隣の彼女の悔しげな顔は見えなかったのでしょうね。私の、敵意が判っていただけたようで、もう一度彼女にゆっくりと微笑みを返して、お先に失礼することにしました。
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by sala729 | 2005-01-23 13:12 | Comments(0)

さてと、私がTキャラのご披露している間にも、相談のお電話は次々とはいります。
また、調査に入っている案件も、それぞれに結果がでてきます。それを、ご相談者にお知らせして、具体的な解決方法を探していくのも、私の仕事です。

去年の終わりごろのことでした。
父親の会社を引き継いだという女性が深刻な声で相談電話をかけてきのした。中堅の女子社員の行動がおかしい・・と。相談者は静かで落ち着いた話ぶり。押し出しや、威圧感はありませんが、誠実な経営者であろうことは容易に感じられます。
その、社員は先代社長の亡き後、会社のなかで、自分の担当のお得意様になにかしているのでは・・というのが、相談者の疑惑でした。
そして、社員の行動を調査してみると・・・なんと・・
彼女は自分のお得意様をごっそりとおみやげに、ライバル会社に自分を売り込んでいたのです。うーん。女32歳。独身。彼氏の影もなく、同僚たちからは「負け犬」と陰口たたかれていたようですが、なかなかただの負け犬ではなかったようです。
彼女の交友関係はかなり広く、焦点を絞ることは難しかったようですが、そこはわが社の「こだわり職人N主任」の指揮で、なんとか概要が見えてきました。

想像はしていたものの、相談者はびっくり・・です。
こんなことしてたなんて・・。なんてあつかましい・・・。ここまでするか・・。
そういうため息が、・・・・よーくわかりました。ありがとうございます。お願いしてよかったです。そういう言葉に変わるのにそう時間はかかりませんでした。

それにしても、お得意様もって寝返るほうもほうだけど、受けるほうもほうじゃありません??
お聞きすると、ライバル社は業界でも、鼻つまみものらしく、あーー。あの会社ならそれくらいのことするでしょうね・・と、いわれるような所らしいです。
彼女はもっていったおみやげを全部食べられちゃったあと、もう御用済み・・ということになるのでしょうね。
「そういう人間はどこにいっても信用されませんし、あの会社もそういう人間を大事にするほど甘い会社じゃありませんもの。」相談者は優しげな面差しの中にも、きりりとした経営者の顔をみせてきっぱりと言い切りました。

企業調査は、難しいです。相談者は個人であり会社の利益代弁者でもありますから、
より高い成果と、はっきりとした事実を求めますから、それに応えなければなりません。
そういうとき、一番頼りになるのは、バウワーこと「こだわり職人N主任」です。
時々、気弱な眼して、「もうだめかもしれません」・・なんて困ったふりして、私を脅す
あのいたずら心に悩まされることもありますが、実はそういうときこそ、なにか切り札を握っていることに最近、気がついた私です。

でも、この調査、じつはまだ続いているのです。調べれば調べるほど、おもちゃ箱ひっくり返したようにいろんなものがでてきて、彼女の周りは謎だらけ・・です。
このおもちゃ箱、さぁて、どう整理しましょうか・・・
(整理整頓、一番苦手なくせに・・と、カゲから声が飛んできました・・笑。)
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by sala729 | 2005-01-22 10:56 | Comments(0)

「ま、まずぃっすよ。Aさん(A・・とは私です)」と、K班長が真っ青な顔をして、私の席にきました。「なにが?」と答えると、黙って自分のデスクのPCを指差します。
あ~~わたしのブログを読んだってことね。(・・にやり・・)

「いーんじゃない。なにか嘘かいてる??」
「嘘じゃないですけど、あれはちょっとまずいんじゃないですか。本人が見たら、血ぃ見ますよ」と、真剣な顔で迫ります。
大丈夫・・だって彼女はPCスイッチONができるだけで、それ以上はなにもできないから、見れるはずがないもの。もし、彼女が見たとしたら・・そのときはしょーがないわね。戦いましょう!どちらかが息絶えるまで(笑)

N主任も見たようで苦笑いをしています。そして、N主任いわく、これに具体的エピソードをつけたらどうでしょうね。余計にTキャラが際立つのでは・・と。
さすが、調査の職人と呼ばれるだけあります。なかなかの分析。
・・・と、いうことで数知れないTさんのエピソードのうちのほんのさわりだけを今日はご紹介しましょう。

ー支社長暗殺未遂事件-
これは今のOリーダーより何代か前の責任者のときのお話です。その方は今は、本社の
えらい方になっていますので、名前は伏せます。
Tさんと、支社長はよく対立していました。(Tさんと対立しない人なんていませんけどね)
そんなある日、彼女は支社長にアンパンの差し入れをしましたが、一口食べると妙に固い感触が・・・そっとその感触をたどると、なんと、針がきらり。。。
これ、信じられないどしょうけどホントの話と・・そのえらい方から直接お聞きしました。

-ムウムウヌード事件-
くだんのN主任が結婚されてハワイに新婚旅行に行ったときにやさしいN夫婦はTさんにも
おみやげにと、ムウムウを買ってきました。彼女はとても喜んでみなのいるその場で、やおら着ている服を脱ぎ捨て、それを着てみせたという話です。

-むりやりお弁当事件-
まだ、Oリーダーが、若かりしころ(今も、若いですが、もっと若いころです)。
Tさんと一緒に早朝から、相談者のもとに行くことになりました。早くつきすぎて、ふたりで
そのころ満開の桜の下で時間待ちをしていると、彼女が゛「お弁当もってきたの。食べない?」と、新聞紙に包んだお弁当をふたつ・・(彼女は自称、料理上手の家事上手なんです。あくまでも、じ・し・ょ・う・ですよ。)
恐る恐るふたをとると、野菜の煮物に、ちくわ。それにご飯。
昭和初期のお弁当ですよ。それじゃあ・・。しかも、煮物を箸てつまみあげると、つぅーーと、
透明の糸をひいているではありませんか。こ、これは・・・
彼女の目を盗んで、そっと捨てながら、これをそのまま食べたときの恐怖におののくOリーダーでした。

-ラーメンかつお節事件-
私たちは忙しいのでお昼はカップラーメンということもままあります。
その日もN主任、K班長ともに、カップラーメンのふたをあけてお湯を注いでいました。やがて
3分たち、さあ食べようというときに、「ちょっと待って!!これいれるとおいしいのよ」と、彼女がやおらとりだしたのが、鰹節。もちろん削っていてあのくるんくるんしたやつです。
それをふたりに有無も言わさず、カップの中にてんこ盛り・・
想像してみてください。カップラーメンにかつお節てんこもりですよ。
すこしづづスープがかつお節を浸していって、それはラーメンにかぶさったおが屑状態。
そのカップの浮遊物を箸でかきわけながら、だまってラーメンをすするふたりの姿は、求道者のようにすら見えました。


ふぅぅ・・書きながら、書いても書いても、次々と湧き出てくるエピソードのどれを話すかなんて考えていると、とりとめもなくでてきますから、今日はこれぐらいで・・
なにしろ、事欠くことがない上に、日々新しい事件を引き起こす人ですから、これから新しいものだけにしても、充分にこの紙面は賑わうことでしょう。。。

それにしても、日々の相談者よりも、もっともっとはじけて、意味不明の生物がこんなにも身近にいたなんて・・(ふぅぅ・・・)
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by sala729 | 2005-01-20 12:43 | Comments(0)

毎日忙しくしていると、なかなか出社もできず、そのまま相談者のところに行ったり、他支社に、向かったりする生活は、他人が聞くと、たいへんな毎日に思えるらしいのですが、私はぜんぜん大変でもなんでもないのです。むしろ電話が少なくて、自分のデスクでぼーっといるほうがよっぽど「苦痛」です(苦笑)

さて、わが支社にも相談員は私以外に2人います。Rさんは、すらりとした美人で、経験は浅いのですが仕事の内容の把握も早く、応対にも危なげがなく、話しぶりに聡明さが感じられます。この仕事は経験の長さではありませんから、彼女の台頭は、私の競争心をかきたてますね(・・・苛めるわけじゃないて゛すからRさん、心配しないでね。・・今のところはね。笑)
さて、経験の長さじゃないといえば、、もうひとりのTさん。。。
彼女のことを、語ろうとするならそれはとめどなく続く無間地獄さながらに、はてしない時間が必要です。彼女は実は大ベテランで、現在の立場は「嘱託」ということになっています。
さて、なにから話ましょうか・・

まず、彼女の職歴はたいしたものです。これには敬意を表していますので、最初に明記しておきます。・・・しかし・・・

しかしです!!・・仕事さえできればなんでもいいのかっ??・・と、そういうセリフがぴったり当てはまるキャラなんですね。これが・・
彼女のことを「天然」と称した他支社の支社長がおられましたが、これを「天然」というなら
「明石の鯛」が怒りますよ。きっと・・。
いろいろな彼女への称号のなかでもまず私が最初にあげるなら「救いようのない公私混同女」ということですね。
彼女にはふたりの成人した息子さんがいらっしゃいます。ふたりともアメリカで立派に事業をやって成功していらっしゃいます。これは、子育てもたいしたもの・・と、言いたいのですが、
彼女を知る人の多くは、「たいへんよね。息子さんたちがアメリカに逃げだしたくる気持ちもわかるわ~」と、なるのです。
もちろん夫とも離婚していますから、彼女はひとり暮らしです。ですから、彼女には私生活も会社生活も区切りがないのです。かつて自宅の草むしりを新米相談員さんにさせたという逸話もあるくらいですから。
それから相談の電話は24時間開けていますから、おのずと順番に夜の当番が回ってきます。それはいついかなる時でも、相談の電話に対応しなければいけない・・ということです。
そんな当番の夜に、彼女は泥酔に近い飲酒をするのです。
夜、誰か他の相談員さんの担当の相談者から電話がはいるかもしれません。それにも対応しなければならないというのに・・ですよ。
わたしの担当者にそんな状態で出られたらと思うと・・怒りすら覚えます(私がお酒をのまないから、心が狭い??・・そんな問題じゃないでしょうけどね。)
そして、言ってる事が支離滅裂。あ、これはお酒飲まなくても・・でした。いつもそうです。
これには、仕事上いつもN主任が泣かされていますね・・
報告・説明という意味を理解していなのだろうと・・私などは理解させる努力を放棄しましたが、N主任は仕事上、そうはいきません。・・お気の毒です・・・

あと、「究極の勘違い女」でもありますね。
自分はきれい。自分は聡明。自分は優しい。自分は謙虚。と、本気で信じていますから、おそろしです。
だれか、心の鏡を見せてあげて・・と、いつもつぶやいています。

わが社はみんなほんとにやさしいです。度量が広いです。
こういう人でも、同僚として、失しない距離で接しているのですから・・。
私??・・・私は意地悪ですよ(爆)
こんなことブログであげて、悪口言い放題だったり、彼女が自虐的に「私なんか・・いなくてもいいのね」なんて言うと、そんなことないですよと言われたいと知りつつも、「そうかもしれませんね」なーんて言うような性格ですから・・。

こんな、彼女と私を自在に動かすOリーダーは立派ですよ。
わたしが、本社人事の責任者なら、まず彼に「飼育手当て」または「調教手当て」をだしますね。
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by sala729 | 2005-01-19 12:01 | Comments(0)

一昨日の逆ギレ君とは、なんとか誤解が解けて、私たちはまた元の理解あるクライアントと
誠実な相談員の関係を取り戻しました(笑)
この仕事は、相談者もぎりぎりのところで、電話してくるわけですから、非常に繊細であり、うつろいやすい信頼関係の上になりたっています。
私をどこまで信頼していただけるか、そして私がそのとき背負う会社をどこまで信頼していただけるか・・もうそれに尽きます。そして、信頼を得たからこそ、調査に至るのですが、それでも時には、行き違いが起こります。
そういうことを乗り越えて、調査結果が得られたときは尚一層、充足感が満ちてくるのを感じますね。

さて、今日のご相談は、夫の隠し子に悩まされつづけている主婦の方でした。
3年前から夫には隠し子がいるらしく、最近ひんぱんに逢っているらしいのです。もちろん母親に方に・・です。
主婦にも3人の子供がいますが、夫は隠し子には送金するのに、実子には生活費すら渡さないとのことで、母子3人でカツオブシに醤油をかけてごはんにまぶして食べたとまで言うのです。夫はかりにも「社長」と呼ばれる人なのにですよ。
3番目の子供はわずか4歳というのに、なんと円系脱毛で、真中から下はきれいに抜け落ちています。父と母の関係の影響だとしたら、あまりにあわれ・・ではありませんか。
夫は離婚を度々口にしますが、慰謝料を出す気はまったくないと言います。
なんて、横暴な・・。こういう夫に出遭うと、私の血が沸き肉が躍りますね。

けれども、致命的なことは、主婦には徹底的にお金がないことです。
こういう人こそ助けたいけど、企業としてあるからには慈善事業をするわけにはいきません。
一度は、別れたものの、心は残ります。それを事後報告で振りきって、高速に乗ったとたん
私の携帯がなりました。主婦からです。
「妹が、協力してくれると言ってます。もう一度お会いしたいんですけど」と、彼女も興奮気味です。
一口に兄弟とはいえ、そうなかなかお金を貸してくれるケースはありません。幸せな夫婦生活をしていればそれで、不幸なら、なおのこと後ろ向きになってしまうのが人間の常です。
半信半疑ながら、妹に逢うと・・・これが、そっくり・・・。
そう彼女達は一卵性双生児なんだそうです。
妹には夫もいました。その夫も非常に協力的です。そして、ふたりが姉のため、子供達のためにお金を出してあげようと言うのです。
なかなか、言えること、できることではありません。しかも彼等は、もうすて゜に主婦に生活費も渡していたのです。
これは「双子」だからなのでしょうか?
姉の痛みを普通の兄弟以上に自分のものとして感じることができるからでしょうか・
なににしても、この妹の姉へのいたわりと妹の夫の気持ちに応えるためにも、しっかり調査結果をださなくてはいけません。
緊張感と、使命感に心を引き締めて、私は静かにふたりに向かいました。
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by sala729 | 2005-01-17 23:03 | Comments(0)