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何を持って「浮気」と、するかはそれぞれの規範によって違うものです。(もちろん法的定義はありますよ。あくまで気持的定義です)


・・・真由美さんの場合
「あなた浮気してるわね?!」
「ばか!するわけないじゃないか。」
「そお?それなら調べるわよ。」
「おぉ。やれよ。浮気なんかしてないんだから、その金もオレがだしてやるよっ。」

こんな夫婦の会話は、よくあることです。
たいていの場合、飲み会で遅くなったり、飲み屋のオネーチャンからのメールが届いたりしたときに、こういう諍いになることが多いようです。
まさしく、真由美さんの場合もそうでした。

「前に飲み会の時、風俗に行ってたんです。私にはスナックと言いながら女の人のいるところに行ってたんですよ。それで、もう二度と行かないって言うんですけど、ホントかどうか判らないって言ったらそれなら調べてみろ。お金はオレが出してやるって言うんです。」
「・・はぁ」
「それで明日の夜、飲み会なんでそのとき、調査して欲しいんです。」
「・・・・・でも、それはご主人さまがご承知のことなんですよね?」
「ええ。調査費用も主人が出すと言ってます。」
「・・・・・*****************・・・・・」
・・・・・・・・・・・・自分でお金だして、自分の不貞取ろうかなんて人がいるわけないでしょ??
「そういう場合、ご主人さまは、そんな所には立ち寄らないと思いますけど?」
「ええ。でも、自分で費用出すって言ってますから。。」

不可思議ながら、調査をすることになりました。

そしてその夜の真由美さんの夫は予定どおり飲み会に行き、二次会はいわゆる「キャバクラ」に
向かいました。二次会の総勢は8,9人です。
飲み屋街のそのお店には当然女の子がいます。

「そこは、女の人が隣に座ったりするんですか?」
「それは座ると思いますよ。」
「触ったりもするんですよね?」
「あると思います。そういう場所ですから。」
「私にはスナックと言ったのに・・・」
真由美さんは悔しそうに唇を噛みます。

「でも、一次会の流れですし、大人数で行きますからそういうところに行こうって誘われて、行かないとは言えないでしょう?」
「でも、私にはスナックと言ったんですよ。」
それはそのまま言うと、奥さんが心配されるからでしょう?そこで争いになるのを避けたかったのかもしれないし。」
「でも、調査するならしてみろって言ったんですよ。」
「だから、彼の中ではこれは、お付き合いの一環と思ってらっしゃるのじゃありませんか?」
「でも、女の人が隣に座って、触ったりするんでしょ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そりゃそーですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・報告に嘘を混ぜるわけにはいかないし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「奥さん・・これを不貞と言うには、無理があります。これでご主人を責めても、それは無駄です。二次会で飲みにいったと仰られるだけです。だから、どうしてもご主人のこと責めたいのなら、もうしばらく様子を見てください。」
「でも、こんなところに行っているし・・」

どうやら、真由美さんの耳に私の声は届いてないようです。
一点をまっすぐ見つめる真由美さんの視線は、今は職場にいる夫に注がれているようで、鬼気迫るものすら感じます。
真由美さんが夫を愛しているからなのか、ご自分の貞操規範があまりに狭く堅いのかは判りませんが、彼女の中で「夫=浮気」のスイッチは押されたようです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お気の毒・・・で・す


今月はじめの百子さんの場合

こちらも夫の飲み会の予定が入りました。
百子さんは先週、思い余って相手女のところに電話をしてしまったのです。
「もう、主人とはメールしないでください。二人だけでも会わないでください。」と、訴えると女は平然とした声で
「ご主人とは何の関係もありません。ただの客です。するなと言うならメールもしませんからご心配なく。」
小ばかにされたような言い草に、少し腹立ちを覚えたものの、女がメールもしないということで
百子さんは自分を押さえたのでした。

そして飲み会・・・・

あらら・・・・・・・
情報通り、女の勤めるスナックに向かいました。
ここは会社の人たちの溜まり場になっていて、何かあるとここに集まってくるのです。
それは百子さんの承知で、このスナックは女の姉が経営者です。
三々五々集まった男たちは、店が閉店したあとも、居続けて大声が飛び交っています。

そんななか、ふらっと出てきた一組の男女。
男は百子さんの夫で、女は相手女性です。
この季節だからか、白地の浴衣を涼しげに着崩している襟足がなまめかしく、闇夜に白く浮かんで見えます。
二人は手をつないで、川べりの道を歩き始め、キスこそしませんでしたが、もつれ合ったり、触れ合ったりしながら、少し離れたカラオケハウスに入りました。
20後には、もう一組の男女が合流して4人の男と女がそこにいたことは確かです。
そして二時間がすぎて出てきたときは、またもや二人は手をつないでいました。



電話の向こうの百子さんの声が聞こえません。
「百子さん?百子さん??」

「あ、は、はいっ。」
我にかえったかのような百子さん。
「昨日の行動は以上です。」
「・・・は、はい。・・・・・もう二人だけでは逢わない。メールもしないと言ったのに・・・」

茫然自失の百子さんに私は囁きます。

「前にも言ったでしょ?浮気している人は嘘つきだって。それに水商売の人は、あなたがしたような電話には慣れてます。いやな言い方で悪いけど、いわゆる、適当にあしらわれた・・と、いうことですね。これは、厳密には浮気とは言いませんが、でも、どうしてもあなたが我慢ならないのなら、ご主人に嘘をついたということを責めてみてはどうですか?
ご夫婦ですもの、お互いを信じあうということのためにも、それについては話し合われたほうがいいと思います。
あなたが納得するまで・・・。その時の資料として、昨夜のことは大至急報告書にまとめるように
いたします。」
「はい。」
もともと、まじめで賢い百子さんですから、理解は早いです。



この二人のケースを「浮気」と言うか、言わないかは、議論の分かれるところかもしれません。
でも、少なくとも、浮気されたと同等に彼女らの心は傷ついていることは確かです。
どうぞ、この二人のご主人が、彼女らの傷口を素手で触ったり、あまつさえ、塩を塗りこむような
ことをしないようにと、祈らずにはおれません。。。             (合掌)

by sala729 | 2007-07-23 13:20

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