物事には、始まりと終わりがあります。
しかし、始まりはあっても終わりのないのが、夫婦間のトラブルですね。
私たちの仕事の多くは、その夫婦間の問題につながっていますから、おつきあいしていたら
際限なく争いの渦中に巻き込まれてしまいます。
そうならないように、少し離れて、その渦の方向を見て、巻き込まれた二人をどう対処するか
それが適宜できるかどうかということが、この職業に携わるものとしての、倫理ではないかと考えるのです。

しかし・・なかには、そういう倫理や常識というものを、ぶっとばすような行動をしてくれる相談者もいます。
たとえば、恵子さん(仮名)。彼女の夫は、薬剤関係の優秀な営業マンです。田舎では高額な
給与をもらっていることは、彼も恵子さんも良く知っています。
見た目も、きちんとブランドの洋服に身を固め、髪はなでつけ、外車を乗り回しPC片手に、商談のお相手はお医者さま。接待費は使い放題で、プレゼント魔。・・とくれば、しょーじき女にはもてますよ。
でもね。この男。実生活では、奥さんの実家のマンションに入って、サラ金借りまくり。もちろん車もローン。浮気もしまくり。その上、夜のおねーちゃんと親しくなって白紙の領収書を集めているというとんでもない奴。なのです。
そもそも、今の会社にはヘッドハンティングと本人は言ってるらしいのですが、、実際は前の会社でその、架空接待費がばれて、クビになったも同然というのが、調査で判りました。
生活保護をうけている実母の年金も使い込み、常時4個の携帯で女と連絡とりあうふとどき者です。

恵子さんはこの夫との間にふたりの子供がいます。
そして、なによりやっかいなのは、恵子さんが、この夫を愛し続けていることです。
彼女は言います「私ってばかですよね。なんでこんな男って・・思うんです。でも、突き詰めていくと、彼のこと好きなんだ」と思ってしまうんです。
調査に入っているにもかかわらず、恵子さんは、あらゆることをしました。
彼のあとをつけまわしました。夜のお店に入ったときは、寒空の下、じっと出てくるのを持って
いました。そして、彼が出てくると、周りに誰がいようと、彼に「なにしてたんよ。誰と飲んでたのよっ。」と詰め寄ります。そして、翌朝は彼の洋服のポケットはもちろん、財布、車のなかと
徹底的に探し回ります。
はっきり言って、そりゃあうんざりしますよねぇ。確かに悪いのは彼です。
でもね、人間が人間と生きていく上で、ここまではという程度というものが、それは夫婦間にだってあるでしょう?
何度も、何度も、そんなことするのはやめなさい。と、諭すと、そのときは「はい。みじめですよね」と納得するのですが、何日かするとまたやってしまうのです。
もう・・これも一種の病気ですよね。。

その恵子さん・・やってくれました。。(苦笑)
うちの調査で、彼が出入りのお店、馴染みのホステスはもちろん判りましたし、前述の借金も判明。実母の年金搾取も発覚。前の会社との軋轢も判った・・恵子さんは別居の道を選びました。しかし、別居して三日もたたぬのに、彼はなんとバラを40本もって恵子さんを訪ね
「ごめん」と一言いって立ち去ったようです。。恵子さんはこれに感激したらしいのですが、
ちょっと、あざとすぎません??と、思うのは私が、愛に飢えてるからでしょうか?
さらに二日たって、寂しくてならない恵子さんは彼をよびだし、相手のホステスさんのマンションに乗り込みました。
そして、入るなり、手当たりしだい手近のものを投げつけ、そこいらに割れ物が散らばります。そしてそういう自分にさらに触発されエスカレートとしていった恵子さんに、女は落ち着いて問いかけます「ごめんなさい。奥さん。私が悪かったわ。どうすれば、許してくれる?」
眼を血走らせ、肩であえぎながら、夫を振り返り「あんたがこの女の頬っぺた思いっきり叩いたら、許してあげるわ!」
「で、できないよ・・」しり込みする彼に、恵子さんはさらに苛立ち、そんな恵子さん見て、女が彼に言います
「いいわよ。やって。おもいっきり。」
・・・なんという潔さ。大人・・恵子さん夫婦は、完全に負けてます・・・
ばしっ!! ・・・音が響いて、そこには呆然と立ちすくす夫と、くず折れる女がいました。

で、どーしたの?、先をうながす私に、恵子さん、にっこり笑って、「帰ってやりましたよ。約束ですから・・でも・・」
「でも?」
「私・・なんかむなしい。Aさん、、主人とはもう別れたほうがいいんですよね?」
・・・・・・・・・なにをいまさら、こんな状態を聞いて、がまんしろといえますか?
言えるはずがないですよね。どちらにも・・
今の私に言えることは、女に「ごくろうさまでした」しか、ありません。。。。
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by sala729 | 2005-02-01 12:01

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