人気ブログランキング | 話題のタグを見る
「それで、お相手のお名前は?」
「それが・・・下の名前しか判らんのです。」
「お仕事は?」
「言いません。」
「お年はおいくつです?」
「さぁ??」

高嶋さん(57才・仮名)の話は、???が続くばかりで一向に要領を得ません。
役所勤務の長男さんが、急に結婚すると言出し、相手は「チャット」で知り合ったと言うのです。
自他ともに認めるアナグロ人間の高嶋さんには、チャットがなんのことやら、さっぱり判りません。長男に問いただしても名前と、住所だけで、あとはさっぱり要領を得ません。
なにより、相手は遠く離れた北の地に住んでおり、逢ったのはたった一回きり・・というではありませんか。もう、高嶋さんの奥さんは、言葉もなく、失神寸前です。

相手はともあれ、長男さんは28才。役所勤務です。一応の常識は持っている・・かとも思いましたが、彼も今をいきる、ただの28才だったようです・・(^^;)

来月、お互いに家を訪ねて挨拶するから、よろしく~と、言われたのが、昨日のことだそうです。
そして、相手のことを問い詰めても、前述のとおり・・・なのです。
途方にくれ、思い余った高嶋さんは、早々に相談に見えました。


私は、個人的には「チャット」のことは認めています。趣味や考え方の同じくする人や、意見をもつ人が集まって、喧喧諤諤の話を繰り広げる。日本のどこにいても、話題に参加できて、これぞネットの醍醐味・・というところさえ感じられます。
まず、異性との出会いのためだけの「輪」である「出会い系サイト」と比較するべくもなく、健全で好ましいものだと思っています。

ところが・・・です。この「チャット」の場にも、不心得者はいるようです。。。
例えば、相手を見つけることだけが主目的で、ふらふらとチャットに出入りする者。今流行のアキバ系オタクの自分を隠して、さわやか系や、文学系人間に成りすます者、嘘でかためた悪意だらけの人間・・・・そういう人たちが紛れ込んでいても、見分けがつきません。
「オフ会」と言われる、グループでの出会いの場から、それぞれが発展して、個別の付き合いになっていく・・・というのは、これも一つの恋愛の形でしょう。。
でも、はじめから一対一の「オフ会」は、出会い系サイトとなんら変らない・・・。。。

高嶋さんの長男さんのこの出会いは、とても危険です。
たった一度の出会いで「恋に落ちる」ことは、ままあります。
でも、結婚を決め、双方の親に相手のなにも告げず、結婚宣言するのは、やはりなにか「変」です。
なにを、そう急ぐのか・・・高嶋さんの不安ももっともなことだと思います。

幸いなことに、彼女が来るのは来月ですから、まだ少しは時間の余裕がみられます。
それまでに、彼女のすべてを調べましょう。そして、その結果が、単に彼女が「羞恥心」の塊で
なにも打ち明けられず、それが私の悪意的思いこみで、なんの瑕も嘘もなく、恥ずかしがりの北国の乙女なら、それでなにも言うことはないのです。。。

そして、そうであってくれと心から祈っているのは、他ならぬ高嶋さんであることは言うまでもありません。。。

by sala729 | 2005-10-29 23:47

<< 崩壊の足音    秋の夜長のひとときに・・ >>