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のどかな秋の瀬戸内海は、静かでたゆたゆと煌いていました。夏の喧騒も落ち着いて、ほんとうの「海」が戻ってきたような、そんなやすらかな静けさです。
その島の真ん中を、高速道路に続く道が突っ切っています。対抗する車は殆どないですから、い~気持ちですっ(^^)

今日の相談者は、この島で石材業をしている坂崎さん(58才・仮名)です。
坂崎さんはもう10年以上もの間、弟から金銭トラブルで訴えられています。3人兄弟の坂崎さんは、それぞれが独立をして仕事をしていますが、兄は3年前に倒産。弟もいまはなんの仕事をしているか判らない状態なのだそうです。
しかも、兄の妻は14年前に、自宅で首を縊っており、そのために競売にかけても、かけても自宅は売れないのだそうです。すぐ近くなので見てきましたが、敷地の広い、大きなおうちです。でも、門は閉まりきって、人の気配は感じられませんが、今も兄はその家に若い女と住んでいると、坂崎さんは言います。
そして、その自殺の原因が、坂崎さん夫婦にあると、兄はまわりの人に吹聴し続けています。

その兄が、後ろで糸をひいて、弟に坂崎さんを提訴させたのです。

弟は、坂崎さんに、金儲けの話があるともちかけられて、1000万預けて、島内の土地を買いましたが、転売した売値の利益配分が、出資額に応じていないという理由らしいのです。
しかし、1000万の投資の、領収書があるでもなく、借用書があるでもなく、ただ兄弟間の口約束ということで訴えているが、そういう事実は断固としてない・・と、坂崎さんは言い切ります。

よくよく話を聞いてみると、出資はあったが、300万しか弟は払っていないし、それはもう返している。その上、弟のほうは、その土地の転売先に、共同地主(複数の人が持っていた土地のひとりの方のものを、名義変更していたのだそうです)のひとりとして、売上代金をもらっていないと、買主をも提訴するつもりらしいのです。

もちろん、坂崎さんは、正当な「商行為」と、言いますが、弟は一歩もひかず、借用書や領収書の代わりに、坂崎さんに1000万支払ったときに、立ち会っていた自分の友人を証人出廷させると言ってきました。
そして、これはすべて弟の名をつかって兄が、自分にいやがらせをしているのだと、坂崎さんは断言します。

私たちに調べて欲しいのは、その証人が、事実そのときに、そこにいたのか?
当時、証人はどこで、どんな暮らしをしていのか。どういう人物なのか。
弟との関係は本当はどうなのか?
証人は、どのような人物であるのか・・・・そういうことでした。

3人兄弟のなかで、自分だけが、仕事も上手くいっており、兄はそれを妬んでいると坂崎さんは言い切ります。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうかもしれません。
私には、兄弟がいないので、その心情は判らないところでもありますが、そうかもしれないと思う反面、そう信じる坂崎さん自身にも、なにか割り切れないものを感じてしまいます。

10年もの長い時間の骨肉の争いは、終末が見えません。
互いに弁護士をたてて、証人を捜したり、捏造したり、しながら、これからの長い時間、ずっとずっと戦い続けるのでしょう。。。。


坂崎さんは、結局は調査はなさいません。
いろいろな理由をつけてはいらっしゃいますが、結局は、早い決着を彼自身が望んでいないのかもしれません。
それを、坂崎さんに正面切って言うと、否定するに決まっていますから、言葉を飲み込みましたが、この狭い島内で、兄弟の争いは、きっといい「肴」になっていることだと思います。
どちらが折れる・・・・とかいう訳ではないのですが、壮年を迎えて、一応地元では、それなりに
一目置かれている彼らです。
私には、もっとなんらかの、解決方法があるような気がするのです。

とても、狭い狭い出口だけしか見ていないけれど、少しだけ角度を変えてみたら、大きな出口が見えているのではないかと思うのです。

坂崎さん・・・・
一度、あの人気の感じられない、大きなお屋敷を訪ねていかれたらいかがですか?
もうお彼岸です。亡くなられた、兄嫁さんのご仏前に、お線香を手向けられたらいかがですか?
かつて、彼女がご存命だった頃、ご夫婦でよく訪ねられていたように・・・。
あなたの奥様と、亡くなられた方は、仲のよい義理の嫁姉妹だったというではありませんか・・・。

by sala729 | 2005-09-22 17:00

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