春になって、日の出が早くなったとはいえ、こんな朝っぱらからの
相談電話です。

「わたくしねぇ、そちらが出来るかどうかお伺いしたいのよ。」と
それなりのお年とは思われますが、甲高いはっきりとした声の女性です。
「どういうことでしょうか?」
起きざましとは悟られないように、一息ついて落ち着いて返したつもりです。

「どういうって・・まら、あれ。あれよ。」

あれって言われても・・・どれ??

「いまお電話受けたばかりで、お話しておりませんので、あれと
仰られても、判りかねますが・・」慇懃無礼すれすれの言葉遣いで問い返すと

「あら、そーだったよね。いやだわ。わたくしとしたことが・・」と
次に高笑いが聞こえそうなテンションの高さ。

「あのほら、DNA鑑定ってありますでしょ?」

またか・・・あの芸能人親子の騒動以来この手のご相談は増えました。

もともと、あるにはあったのですが、増えたのはまさにあれ以来です。


「わたくしの息子が神戸におりますの。その息子と息子の息子の親子鑑定の
ために息子の息子の髪の毛が欲しいのですけれど・・・それ、取って来ては
くれません?」

取って来てって・・・人の頭髪を「はい。ちょっとごめんね~」なんて
言いながら取れるはずないじゃないですかっ!
と、言いたいのをぐっと堪えて

「頭髪でというなら、毛根も付いていないといけないですから、お孫さんの
お部屋でないと取れないということになりますから、それはできないですね。」


「いーえ。息子の息子はもう今年から社会人です。人伝てに聞くと、ソフトバンク
やらに勤務しているらしいです。東京のね。本社よ。きっと。」

「ならば、なおさらそんな大勢の人が出入りする洗面所で、お孫さんの頭髪を
限定して持ち帰ることなんてできないですね。」

「あ~ら。そーなの。何もできないのねぇ。」と、鼻にかかった声に人間の
出来ていないわたくしは、むっときました(笑)


「それに、ご本人の承諾なしにそんなことをしても、誰の為にもなりませんよ。」

「いいえっ。わたくしが知りたいのです。ええ。息子は離婚して以来
きちんと養育費は払い続けておりました。
でも、息子たちが結婚するとき、嫁には他に交際相手がいたのです。
それを息子が奪い取って結婚したんです。
そしたら、出来た子供が息子に少しも似ていなくて・・・

わたくしはね、出した養育費返せなんてそんなこと申しているのでは
ありませんよ。わたくしはそんなケチな了見はもっておりません。
時間を返せともおもっておりません。
ただ、ただ真実が知りたいだけですのよ。そして息子にそれを知らせて
やりたいと思っているだけですのよ。」

「息子さんがそれをお望みなのですか?」

「いいえ。息子は迷っています。知りたくないと言ったり、偶然で
判れば・・など言っておりますので、本心は知りたいのではないかと
思っております。昔から探究心の強い子でしたから・・」

・・・いや、それは探究心ではなく、単に迷っているだけで、ホンネは知りたく
ないってことですよ。


「わたくしが知りたいのです。はっきりと。」

「知ってどうなさるのですか?」

「え?」

「だから知ってどうなさるのかと・・」

「ど、どうもしませんよ。今更嫁を責めたりしません。わたくしは
そんな・・」
「了見の狭い女ではないんですよね?」
「え、ええ。そーですとも。」



これこそ、余計なお世話というやつですね。
知らなくていい事や、知らなくていい人までが、そんなに事を暴いて
どうなるというのです?



秘密を抱えて、生を終えるというのは、なかなかに根性のいることです。
でも、人間ひとつやふたつ、そんな抱えるものがあってもいいでしょう。
長いこと生きてきたのだから・・・

え?
私の秘密?
・・・・多すぎて、どれを告白したのかしてなかったのか、整理が
つきませんわ。(^^)/
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by sala729 | 2014-04-09 14:35

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