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いやはやこの連日の熱中症ニュースが流れる中で、授業で「持久走」など
実施して、案の定救急車の出番となったなんてニュースを見ていると、
失礼ながら、日本の教育者の場の読めない感覚に、呆れるばかりです。

こんな教育受けていたら、「臨機応変」とか「応用力」とかが
死語の人間が量産されるのも無理ないことかと、妙に納得してしまいました。


さて、先日私は兵庫県文化センターに行って参りました。
ここは阪神大震災後に街が一新されたそうで、オシャレな文化スポットに
なっています。

ここで、司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」から、土方歳三の愛した女という
副題の朗読劇が主催されるというので、楽しみにしておりました。
朗読するのは、女優、十朱幸代さんです。ピアノ伴奏は宮川アキラ氏。
中ホールですからねそんなに大きな会場ではないのですが、コンクリート
打ちっぱなしの、天井は高く広々と感じます。

テーマは確か、本の中で「紫陽花の恋」とか副題がついていたように思います。
観客の殆どは女性客ですが、始まると暗い場内はシーンとして、日本人の
道徳地に落ちず・・・と、感じ入りました。

十朱さんはさすがに大女優さんです。
一人語りなので、時には土方や、沖田、近藤の科白までも喋るのですが
そのときに踏ん張る足の力強さと、それなのに崩れない裾捌き巧みさ。

白地がメインの絽の着物に、織の帯をきちんと締めた立ち姿の美しいこと。

背の高い椅子に座っての朗読なのですが、時には立って2.3歩前に出たり
するのですが、その仕草の誠にしとやかなこと・・・
無意識に振舞う内股の足先が震え上がるほどの艶かしさで迫ってきます。

近年はテレビで、いわゆる「老け役」が多く、少し前にはなんと
夏川結衣さんの母親役で出ていたのを見たときはびっくりしましたが、
今のこの姿を目の前にすると、それは惜しい。あまりに惜しいと心から
思いました。


内容はほぼ原作に忠実と思いました。(なにしろ何度も読んでます。笑)
ただ、ラストは「ん?黒龍の棺のパクリか?」とも思いましたが、
新撰組を、土方歳三をこよなく愛する私にも十分納得と満足の得られる
時間でした。




我が家は趣味が対照的で、家人は音楽好きですが、歴史はさっぱりです。
大河ドラマを見ても「ね。なんでこうなのよ?」
「どうしてこうなったのよ?」と、まるで小学生のような質問を投げかけます。

いちいち説明するのも面倒になって
「もー。いいかげんにして。あなた私がいなかったらどうするのよ。」
「そんときは見ないし(歴史もの)」
「少しは自分で勉強しょうとは思わないの?」
「なんでよ?Aちゃんがいたらいらないじゃん。聞けばいいし。」と平然と言い返します。
そして悔しいことに
「Aちゃんだって、オレがいたから曲りなりにも音楽が楽しめるんでしょ?
ま、これが割れ鍋に閉じ蓋というか、凹凸というかね。」と、笑いおるのです。
音楽に関しては・・・当たっていますので、次が言い返せないのが、悔しいぃぃ
です。

そのくせ、今では自分も「新鮮組通」にでもなかったかのように、外れた
薀蓄を垂れるのを横目にして、いつかは思い知らせてやろうと心秘かに
思っています(笑)

by sala729 | 2013-07-12 12:58

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