ぶつぶつと不満の火種を胸に次は「忠烈祠」に向かいます。
故宮博物館を去り際に昨日の娘と父母組とばったり出会って、微笑みながら
手を振り合ったのも旅の思い出です。


忠烈祠は、日本で言うところの「靖国神社」のようなところで、祖国の為に
戦って散った英霊を祭っているのだそうです。
その英霊たちに敬意と尊厳を払って守護しているのが門前の衛兵です。
この日は、入り口の大門が工事中で中の門を左右に守る兵士二人の交代式でした。

門の左右に向き合う兵士は瞬きはもちろん、本当に微動だにしません。
杜さんによると、ここに立てるのは、身長178センチ以上。体重も68~80キロ。
容姿も基準がある、もちろん聡明であることも必須、とのことです。

確かに、まだ幼さが残るとはいえ、なかなかの美男子です。
それにこの時期はまだしも、湿り気の多い台湾の夏の間も蚊に刺されようと
アブの襲来を受けようとも、微動だにせず銃剣を捧げつつの状態で維持しておく
というのは並大抵のものではありません。


一時間に一回その交代式があります。
杜さんの機転のきいたアドバイスでとてもいい位置から私たちは見ることができました。
なんでも彼らは一箇所に二人、三組作られていて、一時間に交代式のため二組。
残りの一組は黒いスーツで時折無線で喋りながら交代式の兵士をリードしています。
これが当然のことながらかっこいい。

聞きたがりの私はここで杜さんに質問。
「もしも、暴漢が中に入ろうとしたら、門番の兵隊さんが持ってる銃で阻止する
んですか?」

「いいえ。彼らは何があっても微動だにしません。動くのはあの黒服たちです。
黒服が暴漢を取り押さえます。」

・・・・なるほど・・門兵は動かないところにその存在価値があるのか。

台湾は皆兵制ですから国民男子はみな一度は軍隊に行きます。
そしてここに選ばれるというのは、一族郎党の誇りなのだそうです。
もっとも・・と、思いますね。


杜さんのおかげで交代式を綺麗にビデオに納められた私達は大満足。


故宮の不満はどこかに消し飛んでいました。単純ですから・・・(笑)


そして次は お茶やカラスミ、干物がずらっとならぶ問屋街です。
店外に並べられた大きなビニール袋に入れられた、ドライフルーツは
パイナップル、杏、プルーン、イチヂク、リンゴ、干しぶどう、トマト。
それはそれは壮観です。

ここでの量単位は「斤」約600グラムだそうです。


でもどの店も沢山商品を並べてあってしかも道行く人に声かけしていますから
騒がしいのと活気で、どこで買っていいやら見当がつきません。

長く続く商店街の曲がり角近くで、千葉母娘が足を止めて、その店の軒先に
並べられたお茶を吟味しはじめました。

お湯を注ぐと、ぱっと花が咲くあれです。

少しづつ小分けにした袋にはいっています。母娘で相談して決めたようです。
「これ25ください。」

25!・・・その数にびっくりしたものの、お茶はいいねと思いなおし、私も10個
購入しました。
小さな黄色のバラ茶もあったのですが、お土産インパクトとしては赤いほうかなと・・

そしてそのまま、台北駅に近い「黒なんとか(漢字か判りません。台北では有名店
みたいです)店」に入りました。
今日のお昼はここで「点心」です。

私は、餃子やシュウマイは好きなのですが、あのショーロンポーはあまり好みでは
ないのです。


それでも、ふかふかと湯気のたつ蒸篭のままで供されたエビ入り、蟹入り、普通の
ショーロンポーは美味しかったです。
針しょうがと一緒に食べるということをこの日に知りました。(笑)

小さなお椀形の炒飯のあとは蒸パンみたいなデザート。ほの甘くて美味しかったです。


さて、腹ごしらえがおわったあとは、龍山寺です。
ここは台湾パワースポットの名刹で、私もぜひ行きたいと思っていました。
総統府を正面に見て、広い通りにでると、車道にまでお線香の煙がたなびく
一帯があります。

交差点の角のそこが、目指す龍山寺です。

極彩の山門から寺舎に続く柱という柱には青龍がのたうっています。
そして驚いたのはその参拝の人・人・人・・・これは観光客ではありません。
市井の人たちが手に手に長い線香を5本もって、三拝しまくり・・・

ひろい境内に置かれた台には、お供え物が処狭しと並べられています。

ここは、縁結びの神さまで有名なところです。わが子はもう知らんけど(笑)
いつもお世話になる従姉妹の店の美容師君と娘のお友達のKちゃんに赤い糸を
持って帰らねば・・・。
いただいて「おいくらでしょうか?」とお聞きすると
「いりません」と、ぴしゃり。
「その代わりお参りはきちんとしてください。まず自己紹介です。名前と住所。
生年月日。それから何のためにこれが欲しいかをよーく神様にお話してそれから
収めてください。」

なるほど・・お聞きすると合点がいきますが、なにしろ金粉にまみれた日本の
寺社の経験が抜けないものですから・・・いやいや、清冽ですな。

おみくじもそうでした。
木製の赤い球を二つ割にしてさらにそれを二つに割ったようなものを両手に
持って、まず自己紹介。それから何を占って欲しいかを心で唱えて、その木片を
地面に投げます。
表・裏がでれば、近くの箱に立てかけた棒をひいて番号を確かめます。
さらに、また神様にこの番号でよいかお伺いのお祈りをして木片を投げます。
表・裏が出たらよし。ちかくの社務所みたいなところに行って、番号の書かれた
ひきだしからおみくじを取り出します。

この一連の行為がないとおみくじは得られません。
ですから表・裏がでないとでるまでえんえんと投げ続け、番号のお許しの
表・裏がでないとこれも何回も棒を引き続け投げ続けることになります。

しかも、その日に三回、裏・裏と出たら、この日はおみくじをいただけません。

これ全部、無料です。

世俗に汚れた私はこれだけで感激してここの神様を心から信じてしまいました。


そしてこの日、私は無残にも裏をひきつづけ、おみくじは得られませんでした。
ところが家人はなんとどちらも一回目で、表・裏をひいて、84番のおみくじを
ひきあてたのです。

きっと神様は、心の貧しい人間には鷹揚だということなのでしょう。(くやしいです
けど・・)

千葉母娘も、母は引き当てましたが、娘の方は私と同じみたいです。

妙に意気揚々と嬉しがる家人を見ていたら、怒りがむらむらと湧いて、明日また
ここにお礼参り(いやいや、そんな不穏なことじゃないですよ。)に、来ようと
心に誓った私です。
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by sala729 | 2012-11-30 12:26 | Comments(1)

Commented by 履歴書の書き方 at 2013-01-07 13:42 x
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

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