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一夜あけました。
旅先の朝はなぜこんなに早く、しかも熟睡感に満たされて目覚めるのかといつもの思って
いますが、この日の朝もまさにその通りの目覚めでした。

台北の空はあまり青空とは言えないのですが、それでもさすがに朝は清々しいです。
赤い欄干のテラスは5人で太極拳ができるほどの広さですから、その気持ちのよさは
言うまでもありません。

まずは早めの朝ごはんとばかりに、1階に降りると正面のなにやら難しい漢字の名がついた
広いレストランはもうたくさんの人が行き交っています。
入口で「ここは席をリザーブしています」と書いたカードを受け取って窓際の席に付きます。
ここでは、案内という行為はないようです。

確かにこのカードを席に置いておかないと、二人で関を立って食べ物を取りに行くことは
無理でしょう。
見る限り、中国人たちはバィタリティ溢れており、少しでもいい条件の空席が見つかると
あたふたと自分のお皿やカップをかきあつめて移動します。
恣意的占有行為?

そこまでせんでも・・と、思いながら見ていましたが、ひとつ間違えれば私たちの席も
同じ目にあいます。

・・・うーん。ツキつめれば尖閣諸島に対する感覚もこんなものかな・・などと思い至った
わけです。



朝食はいわゆるバイキング式で、お蕎麦やお漬物など純日本的なものもありますが、多くは
お粥やそのトッピングもの。点心。パン。フルーツ。ソーセージやサラダなど、中国式がメインかなと
思いました。

正直、ソーセージはプリプリ感がないし、卵は固い。ドレッシングは単調。点心は当り外れありと
平均点に届かないのですが、パンコーナーにあったクルミケーキはとても美味しかった。
それとフルーツは最高!
パイナップルはもちろんですが、みかんもいちぢく(日本のものとは違います)台湾りんご。それに
皮をむいたライチ。
他にはもう目もくれず、この日から朝は果物たべまくりでした(笑)

それにカップに入った、ヨーグルト。加糖でカスタードクリームの味もするのですがこれも
美味しくて、取ってきた果物に加えて食べると、もういくらでも・・・って(自爆)

結果一日目にして学習したことは、朝は「果物を食べるべしっ!」


大量の果物とヨーグルトのおかげかすっきりとして、早朝のお散歩です。
前述のようにこのホテルは高台にありますので背後は山です。
くねくねと上に続く道があって至る所に、バイクが停められてあります。

本当にここはバイク天国。
車の前、後ろ、横を縦横無尽に走り抜けます。こんなところで、運転なんかしたくない!と
心の底から思いました。


後で知りましたがこの山の上で毎朝、多くの人たちが体操をしているのだそうです。

散歩道のところどころには、地元の露店のおじさんやおばさんが果物や野菜を広げています。
台湾バナナなどは何本ついているかぱっと見には数えきれないほどの房が25元。

「Rが見たら、卒倒するよね。」と笑いながら通り過ぎたものでした。
散歩の途中で、ホテルのプールに行きあたります。部屋のテラスからも見えますが完全な屋外形で
11月末まで泳げるとなっていました。
確かに昨日も泳いでいる姿はありました。昼間は半袖OKですから間違ってはいないようですが
さすがに今回は私もパスすることにします。。
(じつは、水着は持って行ってたのですが・・・笑)


ホテルの本館に隣接した、別館の飯店もそれはすばらしいものでした。
この建物全体が博物館という触れ込みは決して大げさではありません。

散歩から帰ってひと息つくとさて、今回のメイン、故宮博物館へと出発ツアーの時間です。

今回はまずガイド付きのツアーに行って、そのあとでもう一度見たいところを見ようと、二日目に
フリーツアー、三日目はフリーにする予定でした。


時間通りにホテルに迎えに来てくれた杜さんは私たちと同世代のようです。きびきび話すので
時折聞き取れないのですが(笑)有能そうな気がします。
今日は私たちの他には千葉からという母娘二人だけです。
お聞きすると、お譲さんが来年3月に結婚されるので、それで今回と・・・いうことでした。

そういえば、私たちもRが嫁ぐ前に家族みんなでグアムに行きましたがみんな思うことは
同じなんですね。

車に乗るなり家人が杜さんに
「予定では午後から故宮博物館となってますが、ホテルで聞くと博物館は午前中のほうが混んでない。
午後からは中国人団体が多く騒がしいと聞いたんですが、午前に変更することはできませんか?」

たしかに朝の散歩時に、おみやげもの屋のおばちゃんから教えられたことでした。

それにしても、千葉母娘になんの相談もなく一人で言っちゃっていいの?

「おーそうですね。わたしもその方がいいと思う。」と杜さん。
・・・いや、千葉さんに聞けって・・・

「でしょ。変更できるならその方がいいと思いますよ。」


「ちょっと待って。私たちだけで決めてどうするのよ。千葉さん(名前は知ってますがここでは
千葉さん・・で)に、お聞きしないと。」

「いえ。私たちもそれでいいです。少しでも空いてる方が。。」お母さんはそう言ってお譲さんを

見るとお譲さんもしっかり頷いています。


常識的な方でよかった・・ほっと一安心です。


ということで予定は変更してまずは故宮博物館に~


ホテルからは近いのです。

メインの通りを10分も走ればその威容が見えてきます。

入口の白い門から入っても車はしばらく走ります。そしてようやく見えた入口は開館してまだ
30分というのにもうひとだかりで一杯。
そして飛び交う大きなボリュームの中国語


まず、なにはともあれ目指すはここの五大宝物の展示室三階に・・・

もうずらっと並ぶ人の後ろにつくと杜さんが「やっぱり今来てよかったです。午後からならもっと
たいへん。」と笑います。
こんなにいいかげん並んでいるのに・・・

それでも案外すいすいいくのは、学芸員さんたちの仕切りが上手いというのもあると思います。。

白菜にコオロギのガラスの置物。
白菜の白は純白の証で、次第に青くあなたの色に染めてくださいという意味と、子孫繁栄のコオロギ。

こんな説明を杜さんから受けながらしずしずと進みます。

次はオリーブの種に彫刻された船に乗る翁。
これもその詳細さに圧倒されます。

そして「角煮」いや、すみません、正式名は忘れました。でもどう見ても豚の角煮そのもの。

そして象牙の細やかな彫り物。


青銅器に彫りこまれた文字は、そもそもその器の作られた由来を子孫に書き遺すためのものと
この日勉強しました。

「なになに家は、先祖供養のために何月何日に盛大な法事を執り行い、その記念にこの器を
作ったものである」とか
「光栄にも、皇帝にお越しいただいて盛大な晩餐を開くことになったのは、ひとえに私の力の
おかげであり我が家の誉れである。これを子々孫々に遺すものである。」
なんて、現代風に書くとこうなるのでしょうか・・・(^^)


私は知りたがりの子供がそのまま、おババになったような人間ですから、知りたいことは聞かずには
おられないのです。
必然、ガイドさんを一人占めにするようなことになって、同行者さんに不愉快な思いをさせることも
あるかとは知っています。

それを戒めるために時々、家人が合図を送ってくるのですが、話に夢中になるとそれすらも忘れると
いう困ったおババでして・・・千葉さんには、本当に申し訳なかったのですが、途中でそのことを
話すと
「いいえ。私たちも聞きたいと思っていたんです。」と笑って大人の対応してくださり、旅に出て
人さまのご厚意に胸がつまり・・は、しませんでしたが・・・

ここはざっと見ても三日。本気でみれば一週間。マニアは無制限という魔窟のような処ですから
見ていてきりがないのですが、白菜を見てから振り返ってびっくり。

もう後ろがどこか判らないほどの人の列ができており、中国語が甲高い声で飛び交っておりました。

そして、おみやげもの店のおばちゃんの言うとおり、中国人のマナーの悪さは際立っています。

並んで見ていても平気で横から割り込みます。しかも知人をを呼びまくり。
若い千葉娘などは何回弾かれたことか・・・。


そういう環境でしたから、翌日の見学はもう諦めました。
こんな状況でゆっくりなんて見られるはずがありません。
学芸員さんの持つプラカードには中国語だけで「静かに鑑賞してください」とあることを
中国のみなさん理解してくださいね。


一階ロビーは人であふれていますが、お土産物売り場もとても綺麗な雰囲気です。

そこで写真図解入りの冊子を購入。これは外せません。
そしてカレンダーと、白菜ストラップとマグネット。時間にせかされてあたふたと・・
だからツアーはいやなのよ・・・ブツブツ・・・

by sala729 | 2012-11-27 12:29

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