熊本ICを降りて、国道(すみません何号線か忘れました。なにしろ
ナビ頼りの、超方向音痴なものですから・・ただ、運転しているのは家人なん
ですけどね。笑)を、進むと、晴れやかな青空の向こうに、うっすらと稜線が
ゆるやかなカーブで見えてきました。

道の両側にも、だんだんに「乗馬できます」とか「搾りたてミルク」とかの
木札の下がったお店が増えてきました。
私達の第一目的地は、内牧温泉にある日帰り入浴温泉。
個室露天風呂からは絶景が楽しめると、るるぶに書いてあったので、
こりゃ外せませんとばかりに向かいました。

す、すると、ナビに導かれるままにたどり着いたところは、どこをどうみても
ただの「銭湯」
広い駐車場に車はあります。たしかに・・
しかしどれもが、地元ナンバーで、ちよっと豪華なプレハブに黒色塗った建物から
確かに湯煙は出ていますが、どこをどうすれば、絶景が見える露天風呂なのか・・
窓・・全部閉まってますけど・・
それに、ここからどう見たら絶景が・・まさか、これが阿蘇の全景・・んなわけ
ないですよねぇぇ。。。

もちろん、ここを決めた家人を責めましたわよ。
こんなところで、入浴に一時間なんて、勿体ないわよ。却下。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・だから、Aちゃん決めてって言ったのに、
自分で決めないで、いつもこーなんだから・・・と、ぶつぶつ訳のわからない
ことを言い続ける家人を無視していると

「うん、そーだね。こういうこともあるさ。いや、楽しいねぇ。こういうハプニング。」
と、妙に明るい声。
ほんとに「懲りないヤツ」というのは、こういう人間のこと言うのですね。
・・・・・変わり身はやすぎ・・


そして、私達は翻って、阿蘇の外輪から内に向かって行ったのでした。
初めの情報で、年に一度の火口へのロープウェイの点検日に当たっており、今回は
頂上作戦はパス。
阿蘇を一望できるという「大眺望」を目指します。

整備された道路をぐるぐると走ると、右に眺望が段々に開けてきてその美しいこと。
目的地の手前の、景観エリアでは、頼まれもしないのに、若いカップルの
ツーシヨット写真のシャッターを押してあげ(もちろん家人がですよ。)、
私の絵画教室用の風景写真を撮り、天にまで届くような青空に心から感謝しました。

大眺望はその名の通り、見事に開けた景観にただただ見とれるばかりです。
突き出した岩場は、絶好のシヤッター場所で、カップルが代わる代わる、そこで
写真を撮っています。

何人かが待ってますから、後のことを考えて、2,3枚、手際よく撮る二人。
後のことも考えているけれど、手際が悪くて、妙に時間のかかる二人。
まぁ、このあたりは微笑ましく見ていられます。

ところが・・どこにでも何時でもいるのですよね。「馬鹿っプル」というのは・・
次の人が待っているというのに、彼女だけ何ポーズも撮り、今度は彼だけ、
更には二人で、デジカメを自分たちに向けて。。ハイポーズ
もう終わったかと思うと、今度は座って・・順番待ちで周りで見ている人たちを、
彼らは自分たちのポーズに酔いしれる観客と思っているのでしょうか。


私は、こっそり反対側から回って、家人に写真撮ってもらう振りして、彼らの
写真の端っこに手だけ入れてみました。
成功しているかどうかは判りませんが、もしも成功していたら、彼らの写真の
何枚かには、怪しげな私の手首から先だけが片隅に入っていますよ。
まるで「心霊写真」のように・・・(爆)←はい。年甲斐も無くいたずらが
すぎました。ごめんなさい。

大型のログハウスみたいな休憩所には、おみやげものや、阿蘇のハムや
ソーセージが一杯。
しかし、お昼はもう予約してあるので、それらを横目で見ながら出発です。
せめて、ソフトクリームは食べたかった・・・


大眺望から、お昼ご飯のために、産山村の「百姓茶屋」さんに向かいます。
そこまでの眺めの雄大さと美しさに「おっ!」「あっ!」「へっ!」
いやーあ、今更になって判りましたけれど、人はあまりの美しさを目にすると
言葉数はなくなるのですね。

清々しい秋青のそらに、刷毛をひいたような雲が流れて、折り重なる緑の草原と
ところどころにすくっと立つ木の凛々しさ。
そして草原に、たむろし、あるいは寝そべる牛の丸い背中がなんとも、ほのぼのと
愛嬌のある絵図になって見る人を楽しませてくれます。


百姓茶屋さんは、阿蘇の「あか牛」を、ステーキや焼肉で食べさせてくださる
お店です。
カントリーなお店と、テーブルに期待は高まり、当然家人は「ノンアルコール
ビール!」と、声も高らかにオーダー。
すると、地元の気のいいおにーちゃん風の店員さんが、奥に引っ込んだかと思うと
きりりとした、若奥さんが「すみません。今、ノンフリー切らしちゃってるんです。」

えぇぇっ・・・
その時の家人は、まさしく今から一歩踏み出そうとしたなめくじが、突然頭から大量の
塩をぶっかけられたような、萎び方・・ではありました。
私は、思わずVサインしてましたけど・・へっへへ~

「いーじゃないの。お昼から飲まなくても死にゃしないわよ。」
「でも、このあと死んだら後悔するかも。」
「大丈夫、その時には、死に顔にビールかけてあげるから。」
「そか。そんなら・・」
などと、訳のわからない会話を交わして、私はコーラ。家人は意地になって水で、
お肉を待ちました。

ここはサーロインがとても美味しそうな写真であったので決めましたが、まさしく
写真のとおりっ!!
しかも、若奥さんから
「すみません。ご予約いただいていたのに、ノンフリーの用意ができてなくて、
それで、あのお肉のほう、少し多い目にさせていただきました。」

好きですよぉ~~こういう配慮。大好きですぅ。

溶岩焼きというそうで、真っ黒い丸い石状のものをガスコンロに載せて
それが熱くなったお肉を置くのです。
もちろんレアは美味しいのですが、この「あか牛」というのは、ウェルダンでも
とても軟らかくて美味しいとのことで、挑戦してみました。
(私は、レア派で、ウェルダンはもう何年も食べたことがありません。)

お、美味しゅうございます。と、思わず「岸朝子さん」に、なってしまいました。
・・・ほんとに余談ですが、今、読売新聞の「私の履歴書」に、岸さん掲載されて
ますね。とても面白いです。・・・・

白いご飯と、この野性味あふれるお肉のよく合うこと。ほんと日本人に生まれて
よかった・・・フレンチも好きですけどね。


とても満足感一杯のお昼を終えて、久住高原に向かいます。そこからさらに
大分に入り日本一と言われる「夢の吊橋」に・・・
なんたって、なんとかの高上がりの私ですもの、こういうところは外せません。

かっては吉野の十津川渓谷に渡るつり橋が日本一として有名でしたが、ここが
できてからは、日本一は譲ったみたいです。

頑丈なワイヤーでしっかりと固定された吊橋はある意味、通俗的ではありますが
誰もが楽しめるということなら、その目的は十分に果たしています。
渡りきるまでに見える両岸の景気のすばらしさには、見とれるばかりです。
行きがけの右側には滝がふたつ。濃い緑の中に、白い水しぶきが反射して、
これはこの橋がなければ、見れない景色であることは事実です。
そしてこれだけで、料金500円は許せます(笑)

私が渡ろうとするとき、大学生くらいの男の子四人が渡り始めていたのですが
その中の一人が、どうも高所恐怖症のようで(それもかなりの)ワイヤーの
手すりに掴まったまま横歩きで遅々としてしか動けないのです。

三人は早々と歩きはじめ、時折後ろをふりかえっては
「おーい。大丈夫かぁ。」などと声をかけてはいるのですが、それもおざなり。

その高所恐怖青年が、私の前だったので、私も彼を抜かして行ったクチでは
あるのですが、仲間が高所恐怖症であることを判っていて、こんなところに
誘うなんて、友情もへったくれもあったもんじゃないですよね。

高所恐怖青年は蒼白な顔をして、一歩、一歩踏み出していましたけど、最悪の
場合、彼らはこの旅が終わると、青年のことを何度も笑い者にするんですよ。
青春って残酷です。

対岸に渡ると、薄情三人組は、「まだ、こないのかよぉ。」
「相当だったよ。」などと会話しています。
青年よ。彼らとの友情は壊したほうがよい。と、旅先の見知らぬおババは思います。
私が再び帰ろうと橋を渡っていると、出発から三分の一くらいのところで、青年と
行き交いました。

こんな思いをしてまで、渡りきらなくてもいいじゃないと思ったり、ここを
渡りきることが青年の挑戦なのかと思ったり、想像おババはいろんなことを
考えます。

・・・先日、台風でたいへんな思いをされた十津川のみなさんには、なにを
暢気なことをとお叱り受けるかもしれませんが、青年の仲間の彼らに
あの十津川の吊橋を渡らせてみたいと心から思いました。
高さはここが世界一かもとれませんが、橋としての脅威というなら、十津川に
勝るところを私は知りません。

四国の「祖谷のかづら橋」も、ゆらゆらは揺れますが、距離が短い。しかしスリルは
ここよりあります。
なにしろ蔓で編んだ橋ですから・・ワイヤーとは違います。

そして、十津川はその高さと距離。そしてその橋幅の狭さとそれが板張りの恐怖。
「一度行ってみぃ。そして橋って渡ってみろ。走れるものならねっ。」と、
青年の母でもなく、頼まれたわけでもないのに、なぜか憤ってしまったのでした。



て゛、なんやかやと、吊橋からも離れて、目指すは湯布院です。
その途中で気づいたのが飯田高原ドライブイン。
ここで、買いそびれた阿蘇のハムを購入しょうと車を停めました。
これが後日の「禍のタネ」になるとは、このときの私たちはつゆ知らず・・・

娘宅の分もと、8品買って、レジでクール便で送ってくださいというと快諾。
しかしレジのおばちゃんの手際の悪いこと・・(苦笑)
レシート貰って、観光課の方が(ここはJAがやっているのだそうです)箱を
もってきてくださって品物入れると、8個なのに、なぜかレシートは9品
(これに気づいたのは、家人なんですけどね。笑)

そこでまた確認のため箱を開けると、やはり8品。
観光課のえらいさん(おばちゃんよりも・・という意味です)が、レシート
打ち直しするべく、一台のレジを占領。
ひとつひとつ打ち直す。間でお客の女の子たちがソフトクリームを買いにくる。
それを相手するえらいさん。
そしていつの間にか、レジに並ぶお客。それを打つえらいさん・・
って、私たちの番はいつなの????

ようやく、お客が引いて、レジ打ち直して、クール便料金も支払って、箱を
閉じると、家人がさらに
「これを、このままクールの箱に入れるのですよね?」と確かめると
「そーです。それまでここにおいときます。」と、食堂のカウンターに置くえらいさん。

車に帰って、娘に明日宅配便が届くと電話をすると、家人が隣で、クールで届くか
どうか確認して連絡するようにと付け加えます。
ことの次第を簡単に娘に言うと、彼女の「そりゃ心配。オーケー。」とのこと。


そして一路、湯布院へ・・・
ここはオシャレな街でした。印象としては、京都嵐山のような雰囲気で、
レトロモダンな街という風情です。
お泊りは、大人な雰囲気の宿が多いようで、中身はまるっきり大人でも、
気持ちミーハーな私達には向いていないかも・・・(苦笑)

車で通り抜けると、別府まではもうすぐそこです。
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by sala729 | 2011-09-17 13:47 | Comments(0)

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