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もうと言うか、やっとと言うか「梅雨」があけました。
九州・四国を皮切りに、日本中が次々と、梅雨明け宣言しています。


さあ、夏がやってきました。くらくらとめまいのするような、強烈な暑さこそが「夏」そのもの。



少し前に、テレビで「生しらす」の丼を、タレントさんが美味しそうに食べているのを、たまたま
目にして(実はその時出ていた、柳原可奈子さんのこと、私好きなんです。一緒に出ていた、まいう~さんは
いらなかったですけどね。笑)・・・とても食べたくなっちゃったんですねぇ。(笑)


瀬戸内に生まれ育ったとはいえ、生のしらすというのは、今まで食べたことがありません。
釜揚げと言われる茹でた白濁色のものは、スーパーにも置いていますし、乾かしたものは「ちりめん」と
呼ばれて、カルシュウム補強の骨せんべい代わりに、子供のおやつにしたりもしていました。

もちろん、瀬戸内の子ですから「生しらす」なるものがあることは知っていましたが、しらすは釜揚げで
食べるものと思い込んでいたところがあるのも事実です。

それが、あの柳原可奈子ちゃんが、実に幸せそうに美味しそうに、食べているのを見ると、俄然食べたく
なりました。
透明の体にはっきり主張した目玉。
高知の「どろめ」に、姿形は似ていますが、ずっとこぶりです。
どろめは確か、ウナギの稚魚でしたか・・。しらすは、カタクチイワシの子です。




そう思い込んだら、我慢できないのがこの「私」です。
四国のどこで生しらすが食べられるか検索すると(ほんとに便利な世の中になったものです)、愛媛県の
最西端。伊方町というところで「しらすパーク」という、世にも判りやすいネーミングのお店があることが
判明いたしました。


そう・・あの「伊方町」です。
なんというタイミング。なんという偶然・・・この時期に、しかも予定は、9日。
四国唯一の原子力発電所であり、この10日には再稼働するかどうか、地元協議の上回答すると、ニュースで
何度も流れていました。



しかし、ここから伊方までは5時間近くかかります。日帰りは老体二人にはちと辛い・・・

と、いうことで、前々から気になっていた、四国最西端の民宿「大岩」さんにお世話になることに
しました。
ここは,豊後水道のこちら側で「岬のアジ」「岬のサバ」と呼ばれ、向こう側では、「関アジ」「関サバ」と呼ばれる
あのブランド魚たちがメイン料理に出てくるという、噂の料理民宿です。



その日は、仕事がらみで少し遅くなったのですが、西へ西へと進むと、右手に巨大な風車が林立して
見え始めます。梅雨明けとはいえ、曇った空の下、風はかなり強く吹いていますが、巨大な風車は
ゆっくりと、両腕を回転させているかのような動きです。

道はだんだん細くなり、地図をごらんになればよく判りますが、伊方町から西は、佐田岬半島と言って
細く、細くなっていきます。
それにつれて、濃い霧が立ち込めて、夕方というのに、ライトが必要になっています。

集落と山道を越えるたびに、視界の向こうに切り立った岩肌とその下にへばりつくような家々が
点在して、まるで「新・日本紀行」見ているみたいです。

佐賀関と三崎を結ぶフェリー乗り場を越えること20分・・・やっと最後の集落が見えてきました。
三崎漁港の出入り口にたたずむ6階建てのビル(・・・ちょっとオーバーです)
そこが「大岩」さんでした。


今夜は三組だけとかで、女将さん一人が応対してくれましたが、お風呂も自由。食事もいつでもどーぞと
私好み。
それに、お風呂というのが男性5階、女性6階にあって、正面ガラスのジェットバスなんです。
だぁれもいない浴槽にひとり、浸かりきるし・あ・わ・せ・・・


ゆったりお風呂を終えたら、一階に下りて、さあ食事です。
お部屋はなんと「たこの間」・・・ちなみに泊り部屋は4階の「ひらまさの間」


二人きりなのに、座卓を二つ並べてその向かい合わせにセッティングされています。

真ん中には、ガス器具が用意され、傍らには、アワビ、さざえ、緋扇貝、大あさり、これがゴロゴロ
(これ冗談じゃなくホントです。アワビもさざえも、それぞれ4~5個くらいあるのです。)

手前には、もちろんお刺身。アジ、カンパチ。ヒラマサ。鯛。雲丹。
小さなイワシみたいな魚の三杯酢。大根とニンジンの酢のもの。鱶の酢味噌和え。ひじきの煮物。
ところてん。名前聞き忘れた大きな魚の切り身と田舎豆腐の煮物。そして小鍋は、白みそ仕立ての、
イセエビの味噌汁。こぶりですが一匹入ってました。

デザートはネーブルオレンジ。

家人は、当然ビールやら冷酒やらを、この世の極楽とばかりに飲み干し、私は女将さんから差し入れの
梅ジュースの美味しさに酔い、この上まだ、アジのお刺身追加注文して、もうヘロヘロ。

じつは、家人は「関サバ」をお目当てに来たのですが、今日は霧が濃くて、漁ができなかったと聞いて
残念っ!!
ここでもお話しましたが、私は生まれてこのかた「サバ」を食べたことがありません。
そうすると、もうどうあっても食べられないのです。匂いもだめ。視覚もだめ。
当然、我が家の食卓にサバが乗せられることはありません。


ですから、家人はこの日のこの機会を指折り数えてまっていたのです。
しかし・・神はなんと非情。なんと、楽しい行為~


こうして、家人の目論見は淡くも砕け散ったわけですが、それにしても、さすが「岬アジ」それは、それは、
おいしゅうございました。
失礼ながら、民宿ですから、綺麗な飾りや、芸術的盛り付けはありませんが、なにしろ素材が美味しく
また、それがふんだんに盛られている。


食事を終えて、部屋に帰ったら家人は、パタンとばかり、高いびき・・・(うるさいっ!)

私は、少しして、もう一度お風呂に・・・
先客一人と入れ違って、やっぱり一人入浴・・あぁぁし・あ・わ・せ


そして、私も深い眠りに落ちたのでした・・・・

by sala729 | 2011-07-10 21:46

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