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台風2号が、沖縄を越えひたひたと押し寄せてくるというのに、雨も風もなんのその、私と家人は
今日「プリンセス・トヨトミ」を鑑賞してきました。

台風とはいえ、ワーナーマイカルは大変な人だかりで、雨だからこそどこにも行けず、ここに来たのか
雨なのにここに来たのかは定かではありませんが、上映二日目にしては、そこそこの入りのようです。

原作は、ご存じ万城目学氏。これだけで、大雑把な話の成り立ちは判ってしまいそうですが(笑)
私は同氏の「鴨川ホルモー」も「鹿男あをによし」も、原作を読んでいましたから、映画にもドラマにも
付いていけたのですが、この「プリンセス・トヨトミ」は、原作を読んでおらず、ちょっと不安を押しこめて
見に行ってきました。

ちょっと考えればこれが、京都(鴨川ホルモー),奈良(鹿男)に続く、大阪舞台のこれが、関西三部作の締めだと
いうことは判っていたのに、なぜ読まなかったか、自分のセンスのなさを嘆くばかりです。(もちろん、今から
でも読みますよ。読まないとおちおち眠れない・・なんで??)


映画はよく出来ていました。ストーリーはとても判り易いし、性同一障害か?という中学生や
「ひょうたん」ひとつで、町中が空っぽになるシーンなどは、ばかばかしいというよりも、
やってくれましたねと、密かに喝采したくなるような、小気味よさがありました。

でも、ラストシーンで、この話が、父から息子への、代々伝わるべき口伝のようなもので、それを
通して父と子の・・・なんて話になろうかという方向に持ってきた時に、「やっぱり映画だなぁ」と
思わずにはいられませんでした。

もっとも、原作を読んでおりませんので、結論などは出せるわけがないのですが、原作者の今までの作品を
読んでいた者ならば、きっとこのラストには「待った!」をかけたのではないかと思いますよ。



だって・・・なんのひねりもなければ、盛り上がりもない。
「大阪独立国」という奇想天外な構想を400年以上も守り続けて、大阪中のおじさんたちがお城に集結して
戦いの雄叫びをあげているのに、こんなふつーの終わり方して、私のこの「盛り上がった気持ち」は、どーして
くれるのよっ!と、抗議したい気持ちになりました。


それでも、まとまりという点を考慮すると、やはり充分及第点は得られる作品かなとは思います。




そして、夕方近くに自宅に帰ってきましたが、その途中、二級河川に架かる橋を渡りますが、その
流れる水量の多さにびっくり。

この川は、県下一大きな川とは言われていますが、平生の水量は殆んどなく、我が家の子らが小さな時は
こぶし大の石ころを並べて、チョロチョロ流れる川に石の橋を作ったりしたものでした。


それが、いつもの川幅の何倍もの幅になって、しかも泥色の、まさしく濁流となって、ゴウゴウと
音を立てて流れています。
しかも、ところどころに段差があるのか、そここで水は上がり降りを繰り返し、その度そこが
また濁流になって、車の中から見ても、恐ろしい勢いが迫ってきます。

もう、25年以上も前に、娘のお友達の弟君が、台風後の用水路に誤って落ち、何キロも離れた
下流で遺体となったことがありましたが、それはいまだに恐ろしい出来事で、川の濁流を見るたびに
思い出します。

母としての思いも、今はその母の母としての思いも判るような年齢になって、それでもまざまざと思い出すのは
それほど強烈で怖ろしい出来事であったということでしょう。



今は雨も少し落ち着いたようです。
台風は温帯低気圧になって、さらに北東に進んでいるようです。

もう誰も、誰一人も、犠牲になりませんように・・・

by sala729 | 2011-05-29 18:24

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