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先月、我が家の庭に蒔いた「ロシアンひまわり」が発芽しました。
まあ、一般的に言えば、私のお年頃の女性に、園芸趣味は多いです。庭に丹精こめたバラやすみれ。鉢には蘭。プランターにはハーブなんて植えて、ガーデニングなんて英国趣味に耽溺してらっしゃる方も多いと聞きます。そんな本もたくさん並べられていますね。

しかし残念ながら、私の中にはそういうガーデニングの趣味も、盆栽いじりなんて、ちょっと枯れた趣味も、これっぽっちもありません。
なんたって、並んで物食べるくらいなら食べなくていい。お料理の腕は時間の速さにあると信じて疑わない私が、こんな時間のかかる趣味にはまるわけがありません。
ま、偉そうに高らかに宣言するほどのことではありませんけどね(笑)


では、なぜに、ロシアンひまわり??
・・・・ふふっ・・長いブログお付き合いの一銭五厘さま (ただのブログ友達ですよ。ってか、勝手に私がブログ友と思っているだけで、ご本人さまにはご迷惑なら申し訳ないですが、話の行きかがり上、ここではこうしていただかないと続かないので、ご容赦くださいね~)

あなたなら、ピンとひらめかれましたでしょ?
そうなんですよ。あの、荻原浩さんの「ひまわり戦争」
あれ読んで、なんだか、私も庭一杯のひまわりが見たくなっちゃったのですよ。
当然、もう読んでから時間はたってますけど、種の売り出しから種まき時期の三月下旬までの長かったこと・・・。
あの、本のなかの小生意気な幼稚園小僧も、世俗いっぱいのじーさんたちも、なかなかに愛すべきキャラ(荻原氏の描くキャラは、こういうタイプ多いですけどね)で、いいね、いいねと読み進んだものですから、読後はすっかり「ひまわり、ひまわり」に、なっちゃったんです。


でも、いざ種を買おうとして、はて、種ってどこで売ってるの?
花屋にはない。園芸用品って・・・ああ、私の苦手なホームセンターか・・・と。

ここで、私がなんでホームセンターが苦手かといいますと・・・ま、いいでしょう。
ともかく、そこで探しました。
ところがです。ひまわりの種はあまたありますが、案外ないのです。
ロシアンひまわり

普通のひまわりとどこがどう違うかといいますと、何よりその大きさ。
成長すると2メートルはゆうに越すらしいです。
そして当然、花の直径もでかい

なんだか小学生に戻ったような気分で、ランランと、あの先月の黄砂吹きすさぶ日に、不似合いな軍手をつけて、小さなスコップで土を掘り返し、種を蒔いて、ジョロを傾けたのでした。

毎日、毎日、庭を見てから会社に出勤し、帰宅すれば暗い中を携帯のささやかな光で発芽の状態を確認し・・・。
庭にも外灯はあるですが、帰宅のたびにつけると、家人がニヤニヤと「柄にもない」と、嗤いおるのです。それで、判らぬようにこっそりと・・・。
そして、双葉っぽいのを見るたび、あれかな。これかな・・なんて思っていたのですが、どうやらどれも雑草の類らしく、その生命力にあきれ、感嘆、落胆を繰り返していました。

そして、二週間目の土曜日。。
でました。とうとう、発芽です。

それは、これまでのどの偽ひまわり(別に私を騙すわけでなく、ただ咲いていただけの雑草なんですけどね。)のようなピョコーンとした芽ではなく、周りの土が小さな握り拳くらいの大きさで少し盛り上がって、発芽の瑞々しい若草色の茎がぐりんと曲がって葉っぱはまだ重なったまま、少し土の中にあるのです。それが4~5個。
そして、その握り拳が、確かに私が蒔いたところに、合計三つ。
蒔いたところは、四箇所なんですけどね。。

おぉぉ~~~~
なんだか、すごく感激するものですね。
「ひまわり戦争」では、間引きをするときに、晴也が、断固反対するシーンがありますが、今なら私
判ります。その気持ち、ひしひしと・・・。

土曜日から私はルンルンです。
遊びに来ていた、我が家のちびっ子ギャングにも、よーく言い聞かせています。
「一緒にひまわりさん見ようね」と。
きっと、この思いは、非情なちびっ子ギャングの胸に届いたと思います。いや、信じます。信じたい。・・・うぅぅ、お、お願いですぅぅ。


さて、二階のベランダでは、なぜかヒノキのプランターが・・・
そしてそこには、黒に近いこげ茶の園芸土が入れられ、ひたひたと湿っています。
ふふふ・・・・
そーなんですよ。私に対抗して、家人も蒔きました。

でも、あやつは、ほんとに下世話。世俗まみれです。
なんと、プチトマトになす。スナックえんどうって・・・これってビールのつまみ用???
ところがです。
神様はよく見ていらっしゃいます。
こんな、世俗的な気持ちで、挑む園芸には微笑んではくれません。
なんと、私より4日も早く蒔いたはずなのに、まだなんの発芽もなしっ。
土は黒々としたまま。毎日やってる水やりはなんのため???

昨日の夕方、そのプランターに、ひょろひょろと頼りない芽が一本。
「でたっ!」と、あやつは狂喜乱舞しておりますが、私は絶対違うと信じています。
私の経験から(・・と、言ってもたった一回きりの経験ですが・・)あんな、頼りない発芽はありません。(きっぱり)


ふっふふふ
そーやって、大事に水をやって育てるがいいわよ。
大きくなったら判るわ。その葉っぱの先には、永遠にプチトマトもなすもならないことが・・・(ほっほっほほ~~)


私は、夏になったら、ちびっ子ギャングと一緒にこのロシアンひまわりを見上げながら、スイカを食べるのよ。それがたのしみぃぃ。

なんて、小さな幸せに酔ってしまった。春の日でした。

by sala729 | 2010-04-05 10:21

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