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件の室長氏、静かな相槌で私の言い分を聞いてくださいました。
そして、私が話終えると
「それは、故障原因云々の前に店の対応がなっていなかったと思います。末端とはいえ、わたくし共にも当然責任の一旦があることです。申し訳ありませんでした。その説明書はお送りいただけたら目を通させていただき、私のほうから対応部署に回します。どちらに回したかは、私がA様にお電話で
お知らせさせていただきます。」と・・・

私はこの対応で満足です。
そこで、名刺から説明書三枚すべてコピーをとって原本を本社お客様相談室、室長あてに送付しました。
もちろん、趣旨説明文も添付して・・・

三日後
室長氏から電話があり、携帯専用工場は広島県福山市にあり、そこには研究所もあります。
そこに自分の責任で送りました。もちろんA様の趣旨説明文も付けております。じきに担当からお電話させていただくと思いますが、もしも、時間がかかるようなら直接こちらにお電話くださいと、直通電話を教えていただきました。

同じ日の午後
福山の研究室の技術主任さんからお電話いただきました。
「お手紙みました。データーが消えてしまうということは、ままあります。それは事実ですが、それがメーカーの基本的な不備ということはあり得ないと思います。
端的に言うなら、人為的ミスで消えることがほとんどなんです。」
理系の方ですから訥々とお話されるのですが、誠実味は十分感じられます。
「自分にも5歳の子供がいますから、親御さんが写真をどんなに大切にしているかは、よく判ります。正直言ってお預かりしても、復旧する可能性はまずありません。それでもとおっしゃるなら、一度お預かりして見せていただく分には、こちらはぜんぜん構わないのですが・・」とも、仰っていただきました。

写真が復旧しないことは、家人から最初に聞いています。
娘にも言い聞かせて、私たちの持っているデータを集めて今はパソコンに大切に保存しています。
できないけれども、お気持ちに添えるならと言ってくださっただけで私は満足です。
そのことをお話すると

「ありがとうございます。ご理解いただいて。しかし、この店長についてはこちらとしても、そのまま放っておくわけにはいきません。自分のところのミスをよそになすりつけようなんて・・」

そこで、いえいえ、もういいんです・・・・なんて心の広い女ではありません。私は・・・
黙っていれば、そうせざるを得ないと判っているからこそ、黙っているのです。
もちろん、森壁氏をくびにしたわけではありません。
でも、そのままにしておく気もありません。自分のしたこと、言ったことの責任は取ってもらわなければ私はただの「クレマーばばぁ」です。


そして再び室長氏から電話が入りました。
「技術主任とお話していただいたようでありがとうございます。代理店に関してはこちらの担当を通じて今後このような事態のないようにと厳しく指導をしておきますので、ご理解いただけましたでしょうか。」
「判りました。室長さんも、主任さんも私の気持ちを判っていただいてそれで満足しています。お店の対応については、どうしても許し難いところが残るのは事実ですが、それも注意していただけたということで納得しなければいけないのでしょうね。」
「おそれいります。つきましてはこのたびのことについて、A様には大変不快な思いもなされお時間やお手数も煩わせて、会社といたしましても、お詫びの意味で何かご希望がありましたらぜひお伺いさせていただきたいと思うのですが・・・」

なるほどね。なかなか上手い尋ね方ですよね。
落とし所を相手に言わせるということですね。・・・・
でも、もうかけひきはやめです。今はとてもいい気持なのですもの。それに、別にお金が欲しかったわけでもありませんし・・ね。
でも、いえ、なにも・・・なんて殊勝なことは私には似合わないでしょ?(うん。その通り←カゲの声)

「判りました。ではケチのついたあの機種を交換してください。うちの娘が選んだものと。」
「それでよろしいですか?。」
「結構です。ただ、お店に行ってこれはないとかあれはないとかは言わせないでください。じつは
かの店長氏は二回目に娘が携帯修理に行ったときに、じつは三回同じ機種ならメーカーが無料交換してくれる。だから三回目ということにしてあげましょうかと言ったそうです。」
「・・・・・」あの馬鹿と心の中のつぶやきが聞こえたような気がしました(笑)
「もちろん、私はお断りしましたよ。なんでうちのせいでもないのに、そんな姑息なことうちがしなきゃならないんです?」
「仰るとおりです。」
「ですからパンフレットみて決めていきます。そしてそれでも推薦機種がどうのこうのとか、差額が発生するとか言われたら、その場で室長さんにお電話してもいいですか?」
「もちろんです。」


さらに3日後
私と娘は三度販売店に・・・
来ましたよ。もみ手して・・・あの、も・り・か・べ
「連絡が行ってるかと思いますが、機種交換にきました。」
「はい。聞いてます。これなんかどうですか?一番の人気ですよ。色もいいし」
・・・・・・・・・・・・・・・・・この男アホ?
今までの事なにもなかったことにできると思ってるの?
謝罪もなにもなしで、へらへらと安い代替え品薦めているなんて、私をなめてるの?それとも、とりかえしのつかないアホ?

娘は私の顔色窺い、私は森壁を無表情に見つめて・・・
その時店内の電話がなりました。女性店員がとると二言、三言はなして、森壁に近寄って耳元でなにか囁いています。そして席を立つと電話に向かいました。
なにやらヘコヘコと相槌打ってます。

しばらくして帰ると手元の電話の内線おして
「上の販社の責任者からです。一言お詫びしたいと言ってますので。」と、途方にくれたような顔して受話器を渡してくれました。
販社の責任者という方は、これまでの経緯のお詫びと本社からの厳しい指導があったこと。また今回はお客様のご意思を一番に対応すべきことをいま店の責任者にも叱りつけておきましたので、今後ともよろしく・・・なんて内容でした。

「お聞きになったでしょ。だからいくら人気でもこれはいらないんです。この最新機種のこの色が
希望なんです。」
「あ。は、はい。あ、でも、いまこの色はないかも。こちらなら・・」
「あなた私の言うこと聞いてないの? ないなら取り寄せることもできないの?できないならいいです。本社のカスタマーセンターの室長さんに電話して取り寄せていただきます。」
「い、いえ。いえ。至急取り寄せます。至急。××くーん、あの機種のボルドーいつ入る?」

・・・・・・・ホントに、バカとアホウにつける薬はないとはよく言ったものです。

さすがに4日後に入荷すると聞いても、もうその日も一緒に来る気はさらさらありません。
私たちが帰ろうとすると女子社員が2人カウンターから出てきて
揃って深々と頭を下げます。
「本当に私たちの対応は間違っていたと思います。申し訳ありませんでした。」
娘がそっと、あの時カウンターにいた2人と、そっと教えてくれました。

・・・・そう。あのときは腹も立ったけど、こうして自主的に頭を下げられたらこれ以上怒るのはあまりに大人げない。
「あなたたちも大変ねぇ。親と上司は選べないからねぇ。」と、だけ言ってにっこり笑って見せました。となりで、娘も激しく同意してウンウンと頷いているのはなぜでしょう??


こうして、我が家のソフトバンク騒動はドタバタを繰り返しながらようやく終結しました。
私に「最強クレマー」という新しい称号を残して・・・はぁ(溜息)

by sala729 | 2010-03-24 21:02

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